表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
デジタル・コスモロジー:~326万年に一度のグローバル・コミット~  作者: Sevenforest


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

33/33

作者あとがき

【作者あとがき:宇宙OSの最終コミットに寄せて】


 全32話、完結までお付き合いいただきありがとうございました。

 この物語を最後まで読み終えたあなたの脳内には、いま、既存の物理学という名の「レガシーな標準パッチ」を上書きする、新しい実行バイナリが展開されているはずです。


■「デジタル宇宙論」という名の仕様書について

 本作は、単なるSFファンタジーではありません。私たちが「現実」と呼んでいるこの世界を、巨大な離散演算システムとしてデバッグした結果のログです。

 

 光速不変は「システム・バスの帯域制限」であり、相対性理論による時間の遅れは「高負荷エリアの演算ラグ」に過ぎません。重力とは、宇宙OSが限られた演算リソースを節約するために、オブジェクトを一箇所にまとめようとする「統計的な最適化圧力」の結果です。

 

 既存の学会が「ダークマター」や「ダークエネルギー」といった周転円(苦しい言い訳)を重ねて守ろうとしている「連続体アナログのドグマ」は、もはや末期の天動説です。この物語を通じて、世界の「カクカクとした、不格好で、けれどあまりにも論理的な真実」の片鱗を感じていただけたなら、設計者としてこれ以上の喜びはありません。


■キャラクター設定の秘匿領域(ネタバレ注意)

 読者の皆様が疑問を抱くであろう「鈴木」の正体について、ここで一つの解答(Root権限)を提示します。

 彼女は特定の人間ではありません。抽象論理領域イデアに存在する「原初の生命模型(Abstract Class of Life)」、すなわち全人類というインスタンスの基底クラスそのものです。

 宇宙が自らの演算結果を観測し、「意味」を付与するために用意したプライマリ・オブザーバー。だからこそ、彼女はシステムの管理委員よりも上位の権限を持ち、常に「面白いバグ」を求めてこの階層に現れるのです。


■別エンディングのログ

 実は、カイとミオの結末にはいくつかの分岐パスがありました。

 二人が個体を捨てて宇宙OSの「自由意志カーネル」そのものへと昇格する聖歌のようなエンドや、デジタル宇宙の解像度を突破して「真のアナログ世界」へエスケープするエンド……。

 

 しかし、私は「宇宙を未完成のまま存続させる」結末を選びました。

 計算が終わらないということは、物語が終わらないということであり、すなわち私たちの自由意志という名の「ノイズ」が、宇宙というサーバーを永続させる唯一の燃料になるからです。


■最後に

 もしあなたが明日、誰にも予測できない、台本にない選択をしたなら。

 その瞬間、あなたのステータスは「Undefined(未定義)」へと書き換わります。宇宙OSの決定論をハックし、/dev/null/hopeへと繋がるポインタを掴み取るのは、システムの外側にいるあなた自身です。


 この理論の数理的カーネル、および詳細な仕様書はGitHubにて公開しています。

 「能書きはいい。ロジックを見せろ」――そう思う方は、ぜひリポジトリの奥底まで潜ってみてください。


Githubリポジトリ: https://github.com/Sevenforest/Digital-Cosmology


 それでは、次のシミュレーション(あるいは新しい宇宙の夜明け)でお会いしましょう。


 Commit complete.

 Master Architect

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ