元バッコスの信女、おちゃめなびーびー、タマ潰しの佳代っちとは、ワタシの事だーッ!!
諸悪の根源・事の元凶・最低最悪親父との決戦でございます。
地下駐車場のおじさんもそうだけど、SCSの警備員の人達は軍警察のOBが中心だ。もちろん一般の企業と同様にほとんどが年輩者。「組織の本業」とは無縁の人達。だけど状況がこうなるとそうも言っていられなくなる。
階段を登り、十階の廊下を横に並んで歩く私達の目に、CEO室の前で頑張ってる警備員二人の姿が映った。二人は歩み寄る私達に気づくなり、すぐに腰の拳銃を抜いて身構えた。拳銃はいずれもニューナンブ。
「止まれ!」
「動くな!」
二人は叫んだ。私達は五メートル程の距離を置いて立ち止まる。当然、二人共顔見知りのおじさんだ。
「あー山本さんに田中さん。無理しちゃ駄目だよー」
と、私は言った。
「山本さん。二人目の子供、女の子だったんでしょ」
と、美貴が言った。
「田中さん。春夫くん合格おめでとう」
と、由美が言った。
二人は途方に暮れた表情だ。普段軽口を叩き合うような関係の私達に、銃なんか向けたくないのは当たり前の事だ。二人共仕事だから仕方無くやっているのだ。こっちだって家族持ちのおじさんを傷つけたくない。
「まーちょっと、これ見てよ」
私はブローニングの銃身を握って、エプロンのポケットから取り出した。二人は目を見張る。
「そ、それは確か、アルゴスの、ブローニング」
「まさか、やったのか、『ケルベロスの三ツ首』を?」
「アイツのトカレフなんか、さわりたくもなかったなー」
と、美貴がうんざり顔で言う。
「私の証拠、これ」由美が自分の顔のバンソウコウを指さす。「死ぬとこだった」
おじさん二人は顔を見合わせる。
「そういう訳で。おじさん達がそこで頑張っても、意味無いのよね」
「あの馬鹿社長だって、おじさん達に何とか出来るとは、思ってないから」
「お願い、逃げて」
約五秒、二人は悩み、そして頷き合い、銃をホルスターにしまった。
「お言葉に甘えさせて頂くよ」
「由美ちゃん。息子に伝えとく。ありがとう」
二人はそそくさと立ち去って行った。
私達は安堵の溜息をつくと、CEO室のドアに向かった。蹴り破ったりはせず、普段通りノックする。
『入りたまえ』
例によって虫酸の走る、気取りに気取った御返事が、上の監視カメラ横の小型スピーカーから聞こえて来た。ムカつきをこらえ、私達は入室する。
「失礼しまーすっ」
途端に、だだっ広い部屋にもかかわらず、むおっとする酒の臭いが私達を襲った。
奥の巨大なデスクの向こうに事の元凶・武田口將暢がふんぞり返り、その横では瑞谷先生がパイプ椅子に座らされ、入って来た私達を心配そうに見つめている。
デスクの横には大型モニターが置かれており、画面ではトレーニングルームにおける姐御とケルベロス雑魚十三人衆との死闘(?)が展開中だった。デスク周辺の床は空き瓶だらけ、ミニバーの棚はほとんど空になっている。その前に立つディオニュソス像も呆れ顔で、足元に転がる空き瓶を眺めている。
ドア近くのニケ像の周囲には、割れた空き瓶の破片が散乱しているが、ニケ像には傷一つついていない。こちらのニケ様もさすがだ。
私達はドアを閉め、デスクにゆっくりと歩み寄る。武田口はバーボンを御賞味中だ。酒の臭いはひどいが、見たところ全然酔ってるようには思えない。どうも「呑めば呑む程醒めて冴えるタイプ」らしい(と自分では思ってるらしい)。
三メートル程の距離まで近づいたところで、
「止まりたまえ」
と、武田口は命じた。私達は立ち止まる。武田口はニヤリと笑い、
「君達の御活躍はモニターでたっぷり拝見させて頂いた。画面分割で見るのが惜しい程、迫力満点だったよ。それでまあ、今は君達の師匠が、トレーニングルームで御活躍の真っ最中······」
武田口は画面に目をやり、顔をしかめた。
「また負けおった。役立たずめが。給料泥棒ばっかりだ。プルトンが逃げ出したのも無理はない。糞ッ」
武田口は腹立ちまぎれにグラスの方をニケ像めがけて投げつけた。グラスは像の手前で砕け散る。武田口はバーボンをラッパ呑みし、思い切り下品にげっぷをした。瑞谷先生は顔をしかめる。武田口は肩をすくめてこう言った。
「······ま、確かに君達の師匠は大したものだ。それは認めよう。そしてこの先生もだ。何とこの私に向かって、自覚症状の無いアルコール依存症の危険性について、滾々と教え諭してくれたのだからね。職業意識と言うより、医者の良心の塊だ。素晴らしい。アルゴスが惚れたのも無理はない。もっとも、さすがに耳タコになってしまったので、少々強引だったが、お薬を飲んでもらったよ。大丈夫。声帯の痺れは一日もすれば取れるさ。明日には元通りしゃべれるよ。ま、明日があればの話だがね」
ウチらがわなわなと肩を震わせ、頭から湯気を立てているのを見て、先生は目線で懸命に落ち着いて、怒っちゃ駄目と訴えてる。判ってます。だけどホント頭くるよなーこの野郎ッ。
「さて。そろそろ本題に入るとするか」
武田口はデスクにバーボンの瓶を置き、立ち上がった。そして両腕を広げ、のたまい始めた。
「おゝ。我が愛しの本家・本元・元祖メイド・アサシン三人娘達よ」
私達は無声音でささやき合う。
(まだ言ってるよ)
(馬鹿の一つ覚え)
(一人受け)
「君達の裏切り行為に対して私がどれだけ心を痛めたか、理解出来まい。全く、親の心子知らずとはこの事だ。残念だ。実に残念だよ」
さすがに呆れた。
「あのー、本気で言ってんですか、それ」
「冗談でしょ」
「たわけ」
「本気に決まっているではないか。それが証拠に、ほれ」
武田口は懐ろから拳銃を取り出し、瑞谷先生の顔に銃口を無造作に突きつけた。先生は目を閉じ、私達はさすがにたじろぐ。だがその銃を見て、私は美貴に訊ねる。
(ちょっと何あの銃。もしかしてオモチャ?)
(違う! FNファイブセブン、ベルギー製の高性能拳銃よ。プラスチック製パーツとデザインのせいで、よくそう見られがちだけど、5・7ミリ弾を二十発撃てるし、ボディアーマーを貫通する威力に、高い命中率、耐久性、速射性、しかも軽量、どのポイントからも最高レベルのスペックを誇る、現代の名銃よ)
ちょっとめまいがした。由美は悔しげに唇を噛んでいる。
「それで、どうしろと?」
私が訊ねる。武田口は顎をしゃくる。
「まず、得物を全て、こちらによこしてもらおうか。一つ一つ、床を滑らせ、ゆーっくりとだ。のこぎり刀と、先の割れた銃口も、タマ切れのも、みんなだ。あーメドゥサ。君はダガーもフォールディングも投げナイフも、全部エプロンのポケットに詰めて、こちらによこしたまえ。そうそう、三人共いい子だ。いい子ついでに、メドゥサよ、面白い事を教えてあげよう。以前、アポロン病院の眼科で、君の目を調べさせたが、覚えているだろう。君もSCSの『社員』である以上、嫌とは言えなかった訳で、しぶしぶ、カメラに向かって『まなざし』を放っただろう。その映像をケルベロスの連中に見せたら、何とあのおばさんを除いて、全員固まってしまったのだよ、こちこちに。ところがだ」
武田口は愉快そうに言葉を続けた。
「私も見たのだ、君の恐怖のまなざしをモニターを通して。だが、私は何ともなかった。石にならずに済んだのだ。なぜか。医者共は口ごもりながらこう言った。アルコールにより、視神経の一端が変質している可能性がとね。どうかね瑞谷先生。アルコール依存症というのもなかなか捨てたものではないだろう。わはははははははは」
瑞谷先生は呆れ果てた表情で、ぼんやり武田口を眺めている。私達は黙々と武装解除を続けた。あーあ、せっかくのブローニング。さっきちょっと役に立ったけど。ごめんね、おじさん。そういう訳で、私達は丸腰になった。
「で、お次は?」
「ふむ。お次はね。脱いでもらおう」
「は」
ウチらは約五秒、ぽかんとした。武田口は平然と言った。
「何を驚いているのかね。君達のそのメイド服、誰が作ったと思っている。アサシン仕立てのメイド服、何を隠しているか、判らんじゃないか」
ウチらが顔を見合わせていると、何やら急に酔いが回った様子の武田口が、瑞谷先生の首を左手でつかんで立ち上がらせ、頭に銃を突きつけながら、デスクの前に出て来た。先生の両手には手錠が掛けられている。武田口は喚いた。
「さっさと脱がんか、この小娘共が! この女の首をへし折り、頭に鉛弾をぶち込むぞ!!」
「判った、脱ぐ、脱ぎますってば」
「だから先生に乱暴だけは」
「やめて」
私達は凶暴な酔っ払いを必死でなだめすかし、無声音でつぶやきながら脱ぎ始めた。
(痴漢)
(変態)
(変質者)
私達は下着姿となった。武田口はよだれを流さんばかりの顔でこちらを眺め(やはりこいつもロリコンだったか)、瑞谷先生は物凄い目で武田口を睨みつけている。自分の事より私達の事で、はらわたが煮えくり返る思いをしているのだ。先生、我慢して。もう少しの辛抱だから。
美貴が腰に両手を当てて、言った。
「さあて、何をして遊ぶのかな」
おい。
「ふっふっふっ、落とし穴を作っておけば良かったと、今後悔してるところさ」
古参ヲタ親父が応じてる。
「そんな事言っちゃって。後で後悔するぜ」
あのな。
「減らず口はそれまで······あ」
モニターでは姐御が最後の一人、巨人ポルピュリオンめがけて、数々の高価なトレーニングマシンをパイ投げのパイのようにぶつけまくり、その残骸に埋もれさせ、とどめにベンチでぶん殴っているところだった。武田口もウチらもその凄まじさに唖然とした。
「なな何という事を、畜生、ゴリラ女め、大金をつぎ込んで作った、俺のトレーニングルームがぁーっ!」
武田口は金切り声を上げた。その隙に一歩踏み出そうとしたウチらに武田口は怒鳴った。
「ええい動くな小娘共が! こうしてくれるわ!」
武田口は八つ当たりのように先生の首を絞め始めた。私達は悲鳴を上げた。
「やめてーッ!!」
武田口はニヤリと笑い、左手の力を緩めた。先生は咳き込み、喘いでいた。意識が朦朧としているようだ。
「よーし、それでは先程逃げ出した警備員共を呼び戻し、お前達を拘束させよう。何、あいつらにもそれくらいは出来るさ、不本意だろうがな。この御時世だ、仕事は失いたくないだろう、家族の為にもなあ。ほどなく、あのメスゴリラもやって来るが、俺にはこの切り札があるのだから、あいつも従うしかないさ。それからお前達をどうするか、ケルベロスの残りカス共にも、仕事をさせなくちゃなあ。おおっと、その前に、楽しみは最後まで取っておくものだ」まだやってる。「下着も脱いでもらおうか」
よし、ここだ。私は美貴と由美に目線を送った。階段で、指モールスと無声音を使って、打ち合わせた通り。美貴がすっと由美の前に移動し、腹の底からの大音声を発したのだった。
「武田口將暢ーッ!!!」
その窓ガラスが共振する程の大声に、ぎょっと目を見開いた武田口は、素早くかがんだ美貴の背後から、由美が渾身の力を込めて放った「生メドゥサのまなざし」の直撃を喰らい、ほんの数秒間、その身体は硬直した。
だが由美にはその数秒で充分だった。由美のブラの左脇には極太の縫針が二本、仕込んであった。次の瞬間、由美の手から手裏剣のように放たれた二本の針は、武田口の両手首のツボへと正確無比に突き刺さった。
武田口の左手が緩んで、半ば失神していた先生の身体が、ふらりと前に倒れかかる。同時に右手の銃もまた床に向かって落下した。
美貴がヘッドスライディングの要領で、床に叩きつけられる寸前の先生の身体を抱き止め、すぐさま床を蹴って後ろに下がる。そして私は武田口の下半身めがけて入れ替わりにスライディングし──美貴に抱えられた先生の白く細い首に、糞馬鹿親父の醜い手の跡がくっきりアザとして残っているのが視界の隅に映り、私の右足に注ぎ込まれる怒りのパワーは瞬間的に倍増した──いわゆるおでこ靴の厚底のかかとを思いッ切り最悪社長の股間めがけて突き上げた。足裏にぐちゃりというお馴染みの感覚が伝わると同時に、親父は身をのけぞらせて絶叫した。
「ぎゃああああああああああっ」
私は素早く立ち上がると、股間を両手で押さえて苦悶する武田口の背後に回り、その腰に飛び蹴りを喰らわせた。床にべちゃっと潰れた親父の背中を容赦無く踏んづけると、由美が自分のメイド服から取り出した手錠を私に投げてよこした。
私は武田口の両腕を後ろにねじり上げ、手錠を掛けた。その時には由美が私のメイド服から手錠と紐を取り出して、武田口の両足首に掛け、鎖に紐を通し、私にその一端を手渡した。武田口の両手首と両足首は手錠と紐でつながれ、いわゆる逆エビの形になった。まあ普通の場合ならちょっとやり過ぎなのだが、こいつは睾丸潰した程度では安心出来ない奴なので、これくらいはやらなきゃ駄目なのだ。その証拠に、親父はこんな状態でも、血の小便を垂れ流しながら、元気に喚き続けている。
「ぐおっぎゃわっぎぎぎざまらゆるざんぞおおおぐぞがぎめらぐがはあっ」
「ええい、ぎゃあぎゃあとうるさい奴だなもう」
私はそう言いながら由美と親父の左右のポケットを探り、手錠の鍵を見つけて、数メートル離れて先生の介抱をしている美貴の所に走り寄り、手錠を外した。先生は意識を取り戻し、私達の心配顔を見上げて、口の動きで「ありがとう」と言った。私達は泣き出しかけた。親父がまだ喚いてる。
「ぐぞっでめえらがならずぶっごろずぐわあいだいぐるじーはなぜはずぜぐわーっぐごーっ」
「じゃかあしい! 靴脱がせて口に突っ込むぞ!!」
私がそう怒鳴ると美貴と由美が「おーやっちゃえよ」「やれ」と言うものだからやろうと思ったけど、瑞谷先生が私の手を取って小さくかぶりを振るものだから、
「じゃ、ほどほどにしておきまーす」
デスクの上の書類を丸めて口に詰めたら少し静かになった。由美がメイド服からスマホを取り出して救急車を呼んだ。もちろん瑞谷先生の為だ。
そこにドアをバーンと蹴り破り、ドドドドドと地響き立てて、押っ取り刀と拳銃の姐御が駆け込んで来たのだ。
「武田口覚悟ーッ!!」
部屋の中央で急ブレーキを掛けて仁王立ちになった姐御は、この場の状況を瞬時に読み取り、個々の状態を簡潔に問い質した。
「キララ!」
先生は無理に微笑み、片手を上げる。
「由美!」
傷だらけの由美は白い歯を見せてVサイン。茶目っ気があるのだ。
「佳代、美貴!」
ウチらは親指立ててグッジョブサイン。
そして。
「おーゼウスぅ。CEO。田中社長ぉ」
銃と刀をしまいながら、床で唸り声を上げている親父に向かってつかつかと歩み寄り、かがみ込んで、姐御は言った。
「決まってるじゃねェか、そのポーズ。いい気分だろう、さぞかし、ええっ? んじゃ、予告通り、やらせてもらうか、股裂きを」
「ぐがーっ」
「姐御姐御。もう潰しちゃったし。それ以上やったらやばいっしょ」
私がそう言うと姐御はふむと頷き、
「あー道理で臭うと思ったら、お洩らしかよ。だらしのねえ野郎だ、タマ潰されたくらいで。おい武田口。お前の身体の血管って、もう血じゃなくてアルコールが流れてんじゃねえのか。このままおっ死んでもドライアイスいらないし、焼き場じゃさぞかし効率良く燃えてみんな大喜びだ。何だその目は。何か文句でもあんのか。とりあえず、股裂きは勘弁してやるよ。その代わり」先生と下着姿のウチらを見回して、「私のダチと愛弟子達をここまでいたぶり、辱しめてくれた事については、ちょっとばかり、お礼をしなくちゃいけないよな。安心しろ。殺しはしないさ。それ」
姐御は武田口の背中の紐をつかんで、両足首を「軽く」引いた。武田口は詰め物の奥からくぐもった絶叫を上げ、白目を剥いて失神する。ボキッという音がしたみたいだが、みんな聞こえないふりをした。部屋の中は急に静かになった。姐御は立ち上がり、美貴と先生の所に歩み寄った。
「キララの介抱は私がするから、三人共早く服を着ろ。見てられん」
「はーい」
美貴の代わりに姐御の腕に抱えられた先生は、何か言おうとして口を開いたが、
「無理してしゃべんな。このアザ。野郎、思い切り絞めやがって。死刑でも飽き足りねえくらいだぜ」
私達は大急ぎでメイド服を身に着けた。救急車のサイレンが近づいて来た。私は言った。
「姐御」
「ん。やっとくれ」
私はスマホを取り出し、ある番号をタップした。
「──あ、粟田口警部。壇ノ浦です。今、SCSのCEO室に、他の二人と、五十嵐大尉がいっしょです。はい、十五年前、事故死として処理された、今崎茂三郎元警視正、警察病院元医師の瑞谷文雄・八重子夫妻、他四名殺害の容疑者の身柄を確保しました。主犯格は武田口將暢。はい。当社CEOです。他の実行犯及び共犯容疑者十三人も同様です。──はい。全員警察病院直行という事で、手配をよろしくお願いします。人質になっていた瑞谷綺羅々医師は、救出しましたが負傷しており、こちらは救急車手配済みです。──あ、はい、判りました。伝えておきます」
私はスマホを切り、みんなに言った。
「すぐ来るって。痩松刑事も一緒にね」
全員が美貴を見、彼女はたちまち真っ赤になった。
「ななな何よ何よみんなしてどうしてワタシを見るのよ痩松さん仕事で来るってだけの話じゃないのさっ」
「判った判った」
「良かったな」
私と由美は左右から美貴の肩をぽんぽんと叩き、姐御と先生は苦笑していた。姐御はふと、腰の虎徹を見、これをベルトから引き抜くと、私に向かって差し出した。
「これ、役に立ったぞ。礼を言う」
「嬉しいです」
私は両手で虎徹を受け取った。そこに救急隊員達が駆け込んで来た。姐御が言った。
「あー、急患はこっちです。そっちのは今、警察が取りに来ますんで、ほっといて下さい」
次回、エピローグと相成ります。




