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ロリコン勇者とのじゃロリ魔王

最後の敵を倒し、海に落ちたゼロ。


生死やいかに!?

 朝日が昇るのを見ながら、俺は舟を漕いでいた。


 海に落ちた後、船が流されているのが見えて乗り込んだのだ。


 帝国兵の死体がのっていたので、大臣が逃げるために用意していた船だと思った。


 つまりは……


 そこで俺はフフッと、小さく笑ってしまう。


「何を笑っておるのじゃ」


 俺の前で膝を抱えてうずくまるように座った、皇女がじっとっとした目で俺を見て聞いてきた。


「いや、すべてがうまく収まったなって思ってな」


「どこがじゃ! 早く妾を、帝国に返すのじゃ」


「帰ってどうするんだ?」


 船を見つけた際に、皇女もその側に浮かんでいたのだ。


 黒い霧のみを斬るつもりで斬ったが、うまくいって良かった。


 黒い霧に飲まれていたおかげで、衝撃も大丈夫だったみたいだ。


「もちろん、謝るのじゃ」


「謝っても殺されるだけだぞ? お前は魔王と思われているわけだし」


「それでも、皇女としての務めを果たすのじゃ」


 俺の目をまっすぐに見て、そう教えてくれる。


「それは、逃げていることになる。だから、これから世界を回って、生きて償える方法を探すんだ」


 頭を撫でて、優しくそう諭す。


「気やすくなでるでないのじゃ! それにお前、お前って、妾は皇女じゃぞ」


「すまない、皇女様」


 そう言いながらも、頭を撫で続ける。


「もう、バカにするでない! よく聞くのじゃ、妾の名はエポワス。帝国の皇女じゃ」


 俺の手から逃れるように、立ち上がった。


「こら、立つと危ないぞ」


 落ちないように足を掴む。


「ひゃっにゃ? 触るでない、お主まさか、ロリコンというやつか?」


 少し俺から距離を取って、座って聞いてきた。


「そうらしいな。プラムにも、そう言われたな」


 そう言うとエポワスは、蔑む目を向けてくる。


「お主は、どうして堂々と言い切れるのじゃ?」


「事実、プラムが好きだったし」


「ふん、お熱いことで――なんかもうどうでもよくなってきたのじゃ」


「どうしたんだ?」


「ロリコンにつかまった以上、お主の慰み者にされるのであろう?」


「何を言っているんだ? 俺が好きなのは死んだプラムだけだ。お前はどこか人の多い場所に降ろすぞ?」


 侵害にもほどがあるなと思った。


「何じゃと? 妾を一人にする気か?」


「死のうとしてたんだし、大丈夫だろ?」


 首をかしげて聞く。


「くっ、分かった。妾が悪かったのじゃ。死のうとしないから、一緒にいさせてくれぬか?」


「分かった。なら、一緒に旅をしよう」


「うむ、妾が生きてこの国にできることを見つけるまで、よろしく頼むのじゃ」


「ああ、任せてくれ。俺も、土産話が必要だしな」


「そうじゃお主、名は何というのじゃ?」


 俺が差し出した手を取り、そう聞いてきた。


 そう言えば、名乗ってなかったな。


「ゼロだ」


「ふむ、分かったのじゃ。これからよろしくなのじゃ、ロリコンのゼロよ」


 にししっと、エポワスが笑う。


 その笑みを見ながら朝日に向かって、舟を漕ぐ。


 プラムへの土産話を作るための、冒険が始まる。


 (完)



最後まで、お読みいただきありがとうございました。


感謝しかないです。


元々、短編で上げていたものを週刊?連載にして、五万文字予定でしたが、たくさんの方の声を聴いて、十万文字まで増やしましたです(笑)


このラスト三話の流れは最初から決めていましたが、いかがでしたでしょうか? いまのじつりょくのすべてをだしたつもりですので、楽しめてもらえたら幸いです。


話はここで終わりですが、私はまだまだ書いていきます。次回作や短編も書いていくので、そちらも読んでもらえると嬉しいです。


多くの声援、感想。そして読んでくださっている皆様、本当にありがとうございました。

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