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プロローグ
カーテンも閉められた真っ暗な部屋の中パソコンの光が部屋を眩しく照らし、
キーボードの発するカタカタという音が静寂を破っていた。
「んーーー、、、、はぁぁーーー。」
パソコンの前に座っていた男はぐっと背伸びをし、体をほぐす。
どさっと立ち上がったかと思うとおもむろにカーテンを開いた。
眩しい太陽の光が雲に覆われ、町中は真っ暗である。
あの日からずっとこうだ。
いや、それ以上に見れば異変に気づくであろう。
町の道路を歩く人達はドサッ、、、ドサッ、、とゆっくり歩いているのだ。
しかも皆頭がうなだれている。
それもそうだ、彼らは生きるしばかねなのだから。
世界は変わってしまった。
なにも前触れもなく、人類たちは歩く死体達によって絶滅の危機におとしめられた。
しかし、この男はすぐカーテンを閉めるとパソコンに向かい、カタカタとなにかを打ち出した。
[カイト]《よう、お前ら生きてるか?》
[ギンガマン]
[ジョーカー(仮)]《なんとか~?》
これは、終末世界になってもなおネットで喋り続ける男達の話である。