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命の鼓動と星の胎動  作者: 久遠寺蒼
第一部:【テス】始動
3/50

§:新しい惑星

「どうだ。新惑星の調査はどのくらい進んだ?」

 宇宙監査庁最高司令官が中央メインモニター室に現れる。室内はいくらかパニックも収まり、今は普段と変わらぬ作業風景を見せていた。

「はっ。詳しくはまだ分かっておりませんが、観測データによると、太陽からの距離、惑星の直径、公転速度、自転速度など、極めてテスに近い星である可能性が高いとのことです!」

 いまだ一人で興奮している無人探索課長官が早口で説明する。

「…詳しい位置まで把握できたのか?」

「いえ。シズマによる空間の歪みのため、正確な位置まではわかっておりません!」

「ふむぅ…」

 司令官は顎に手をあて、その作業風景を眺めた。一人の亜種に目がとまる。

「…文化的な生活を営んでいる生き物の存在は?」

「まだ確認できておりませんっ。さらに、その無人探索機ではそこまで調べることはできませんっ!」

「…惜しいな」

 司令官の視線がもう一度、亜種にとまる。

「宇宙監査庁には、今現在何人の亜種がいるのだ?」

「はっ、恐れながら、本官にはそこまで把握できるほどの権限は許されておりませんっ!」

「…次の査定を楽しみにしておくんだな」

「はっ! って、ええぇ…」

 長官の悲しいまでの声が、室内に響き渡った。

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