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 衛兵がなにかの数字をドアのところにある四角い装置に入力すると、少しして門が自動で開いた。

「暗号?」フユが言う。

「そうです。でも、今の数字を覚えても無駄ですよ。暗号は日によって変わります」衛兵は言う。「なるほどね」フユは言う。

 それから『三人』は門を通り、壁の内側へと移動した。


 三人が壁の内側に入ると、自動で門は閉まった。門の内側は暗い通路になっていた。明かりは天井に転々とついている電球の明かりだけだった。ハルとフユは衛兵について、その通路を歩き始める。

「衛兵は君を入れて二人だけなのかい?」ハルが言った。

「そうです。でも、壁の周囲や、壁の内側にはあと数人の仲間がいます」衛兵が答える。

「全部で何人?」フユが言う。

「七人です」衛兵が言う。

「……七人。少ないな。機械技師たちに襲われたりしたら、あっという間に全滅してしまうんじゃないのかい? それとも、君たちはそれほど優秀な、選ばれた兵士たちなのかな?」ハルが言う。

「私たちはただの門の衛兵です。機械技師たちに襲われたら、即全滅ですよ」衛兵は言う。

「その割には余裕があるんだね。どうして?」フユが言う。

「機械技師たちは、壁には手を出さないんですよ。壁がどんな存在であるか、彼らはちゃんと理解しているんです」衛兵は言う。

「なにせ、頭のいい人たちの集まりですから」

 衛兵はそこまで言ったところで足を止めた。そこは通路の行き止まりであり、その壁にはドアがあった。

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