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17.な、何てものを手に入れてしまったんだ、俺は!?

とうとう総合10000ポイントを超えました!!

評価していただいた方も316人に上り。

ブックマークも3664件していただいております。


未だ沢山の方に読んでいただけているようでうれしい限りです。

ありがとうございます!

「あれ!? 何かまた声が聞こえるぞ!?」



 これで終わりじゃない!?

 ってか5つ!? 


 最初の神社で1つ、アーマーアントのは違うだろう……。


 ラティアと昨日までに3つ潰して。


 今のこれで、あ、5つか!!



〈報酬として“50000DPを進呈”〉


 ――ピロンッ


〈――また、“称号〔ダンジョンを知り行く者〕を進呈”。“付随アイテムを合わせて進呈”〉


 ――ピロンッ

 

「――うぉっ!?」


 何か降って来た。

 えーっと麻袋?

 

 何これ?

 

〈――最後に“選択報酬を進呈”〉


 ――ピピンッ!!



「えっ――」


 目の前に、DDが勝手に表れる。

 そしてその画面に、これまた勝手に文章が表示されていた。


 何だ何だ……。




「えーっと……『①老魔術師の白手袋 ②極アサシンの灰グラス ③重剣豪の黒長靴 から一つ、お選びください』か」



 へー。

 この中のどれかが貰えるの?

 何が何か分からんが、まあ貰えるんなら貰っとけばいいじゃん。


 俺が今まで頑張ったご褒美だし。


 ……これ、織部も似たような奴貰ってるのかね。

 あいつ、“勇者”としての能力もあるんだろ?

 

 異世界救うのに、俺の助力とかいらないんじゃなの?



「……ラティア、手袋と、サングラスと、長靴、どれがいいと思う?」


 

 俺としてはどれがどんなアイテム・装備かさっぱり分からん。

 そのため、もう選択基準は機能性とかでは無理。


 なので、ラティアにも意見を求めてみる。

 どういうアナウンスが流れたかを説明して、尋ねた。

 ラティアはしばし逡巡。

 

「手袋は恩恵の想像がつきにくいですね……長靴も“重剣豪”という限定が予想し辛くしています」


 そう前置きして。


「――強いて言えば、眼鏡(サングラス)はまだ想像がつき易いかと。隠密か暗殺に優れた恩恵を宿しているのではと想像されます。その分、ハズレは引かないと思いますね」


 と言った。

 ……何だろう、この感じ。


 凄く丁寧に意見を述べてくれた。 

 多分嘘もついていないんだと思う。

 一番俺のためになる選択がどれか、考えて、言ってくれたことがちゃんと伝わって来た。



 俺が②を選ぶ方が。

 他2つを選ぶより、能力的な意味でハズレの可能性は低い、と。


 ラティアはそう思ってくれている。

  


 ただ、何か一瞬だけ、そう一瞬だけ。



 ――何かラティアが全てを言っていない。 



 そんな気がした。


「……そうか。じゃあ、眼鏡にしてみるか」


 別に全く嫌な感じはしなかったし。

 まあラティアにも言いたくないことの一つや二つあるだろう。



 そう思って、ラティアの助言を採用することに。

 俺は②極アサシンの灰グラスを選択した。



 

 ――その時、ラティアが小さく呟いた。





「っ!!――ご主人様の眼鏡のお姿!!」 


 本当に無意識的に、ラティアは嬉しそうに囁いた。


「…………」

 

 俺の眼鏡姿?


 あれっ……俺、そんなに目つき悪い?


 普段からグラサンかけて対策練った方がいいくらいなんだろうか。


 


〈――“選択報酬”として“極アサシンの灰グラス”を進呈します〉




 ――ピピピンッ




「うぉっと――」




 何もない空間から、サングラスが落ちてきた。

 

 それは右と左でフレームが白と黒の2色に分かれている。

 そしてそれが中央に近づくにつれ色を変え。

 

 合流する部分とレンズが灰色になっていた。



「これが“極アサシンの灰グラス”か」


 ラティアは何でも無さそうに装いながらも。


「…………」


 俺がそのサングラスをかけるのを、今か今かと待ちきれない様子だった。

 内股をすり合わせながらどこかそわそわしていた。



 ……。


 とりあえずかけてみる。


 すると――



「うぉっ!?」





[Ⅰステータス]

名前:新海(にいみ)陽翔(はると)

種族:人間

性別:男性

年齢:17歳

ジョブ:――



称号:〔ダンジョンを知り行く者〕→ジョブ:《ダンジョンマスター》+《ダンジョン鑑定士》+(ダンジョン内のみ)全能力+20%


[Ⅱ能力]

Lv.9

体力:85/112

力:31

魔力:68

タフ:89

敏捷:33


[Ⅲスキル]

敵意喚起(ヘイトパフューム)】【回復Lv.1】



[Ⅳ装備]

目:極アサシンの灰グラス






「おお、ステータスか――」


 

 おそらくこの灰グラスの効果だと思う。

 自分の掌に焦点を当てるだけで、その手に浮かび上がってきた。

 それを外してみると――



「――ご主人様!?」



 ん?



「ラティア、どうした?」


 俺の灰グラスの掛け外しの一動作一動作に。

 ラティアが声を上げて驚いていた。




「ご主人様……」


「どうした、何か、あったのか?」


 そう尋ねた俺に。

 


 ラティアは、驚くべきことを述べた。






「――ご主人様、今、消えていらっしゃいました」




□◆□◆ □◆□◆ □◆□◆



「――いやぁぁ、驚いたな。これをかけてたら、姿を消せるのか」


 俺は今手に入れたばかりの灰グラスを。

 上に掲げたり、あるいは、横からしげしげと眺めていた。


「はい、驚きました。いきなりご主人様のお姿が消えるのですから」


 ラティアは先ほど見た光景を思い出して、今もまだその驚きが残っているようだ。


「……ご主人様の素敵なお姿を見ることができると、思っておりましたのに」



 いや、なんだか驚きよりも、不服そうな感情が強く。

 珍しく頬を少し膨らませていた。



 ……可愛い。



 逆に、俺もラティアの言を確かめるために、ラティアに渡してかけてもらった。

 …………。

  

 ……サングラスをかけたラティア、良いな。

 ……うん、可愛い。


 ラティアは、俺に自分の姿が見えていないものと思っており。

 何故か服に手をかけて脱ぎ――って!?


「ラティア、見えてる見えてる!!」

 

 ラティアの姿も!! 

 そして凄く魅力的に育った肌色のムチッとした果実2つも!!


「ふぇ!? えっと、ご主人様ッ!? 見えて――って!?」


 ラティアは慌てて下から捲り上げていたアンダーウェアを着直した。


「「…………」」


 何とも言えない気まずい沈黙が流れた。









「――う、うん。どうやらこれは俺が掛けないと効果がでないみたいだな」


 仕切り直すべく空咳をして。

 俺は今あったことを整理する。


「…………はい」


 ラティアは顔から火が出そうなほどに真っ赤になって縮こまっている。


「ああ、いや……まあ、気にするな」


「あの、違うんです!! ご主人様に驚いていただこうとしただけで!!」


 フォローすると、なぜかラティアは誤解だと訴えだした。


「誰も見てなかったら脱ぐ癖があるとか、そんなはしたなくはないんです!!」


「いや、誰もそんなこと疑ってないから」


「私は!! ご主人様以外に裸体を見られたことはありません!! 信じてください!!」


 どんどん聞いてもないことを打ち明けていくラティア。

 ヤバい、止めないと――


「サキュバスですが貞操観念はむしろしっかりしております!! ご主人様に捧げる初めても今まで守り抜いて――」


「分かった!! もう分かったから!!」


 慌てて止めた。

 もうこれ以上は墓穴を掘るだけだ。

 お互い得しないだろう。



 ラティアは少しずつ顔の赤みが引いていき、冷静さを取り戻した。



「そ、その……申し訳ありません、でした」


「いや、だからもういいから。気にしないで」



 何となくいたたまれない空気になり。

 こんな場を和ませる一発芸も持ち合わせていない。


 そんなんスマートにできれば今頃モテモテだわ。

 それができないからボッチなんだよ、バカ。



 

 俺は間を持たせる意味もあり。

 もう一度灰グラスを掛ける。


 すると――



「おっ――」 






[Ⅰステータス]

名前:ラティア・フォン・ベルターク

種族:淫魔(サキュバス)

性別:女性

年齢:15歳

ジョブ:――


所有状態:奴隷 自己所有権:非所有→所有者:新海(にいみ)陽翔(はると)


[Ⅱ能力]

Lv.12

体力:32/89

力:11

魔力:101

タフ:33

敏捷:21


[Ⅲスキル]

【闇魔法Lv.3】【チャームLv.1】【魅惑の香り(ハニーパフューム)



[Ⅳ装備]

無し







「おお、ラティアのステータスも見れるぞ、このグラス」


 恐らく鑑定的な能力を備えているのだろう。

 

「え? そうなのですか?」


 そして出した声は聞こえるも。

 ラティアは目の前には俺がいるのに、どこか不安そうな表情。

 

 やはり直接その目に、俺の姿は映っていないのだ。


 これは……。



 色々と使い道がありそうですな、うん!



 おそらくかけている間、透明化っぽくなるんだろう。

 それが隠密に使えるってんで、“極アサシンの灰グラス”なんだな。


 うむ、夢が広がる。

 あんなことや、こんなことに――



「――って、あれ?」



 さっきまで見えていた、ラティアのステータスが。

 瞬きした途端、見えなくなっていた。


 

「というか、このグラス、灰色じゃなくなってる」



 掛けていると灰色の視界になっていたのに。

 今は完全に度の入っていない眼鏡そのものに。


 

「あっ、本当ですね、グラスの色、灰色が完全に消失してしまってます」


「えっ、ラティア、もしかして、俺の姿、見えてる?」

 

 そう尋ねると。

 ラティアは俺の顔をしっかりと見て。

 そしてはにかみながら、答えた。



「あの、えっと、はい……とてもよくお似合いで、素敵な眼鏡のご主人様の、お姿が」


「……あ、そう」

 




 ……眼鏡姿が素敵か。

 あんまり眼鏡にいい思い出がないだけに、ちょっと複雑だ。






□◆□◆ □◆□◆ □◆□◆




「一先ず、あれを使うには何らかのエネルギーを溜めないといけない、と思う」


 俺は一旦、さっき降って来た麻袋に灰グラスをしまった。


 あれは本当に簡易的なマジックバッグで、小さな物なら容量を気にせず収納できるものだった。

 まあダンジョン攻略の報酬として、ダンジョン攻略に役立つものを進呈しようという趣旨だったのだ。

 その景品の内容にも納得できる。



「何らかのエネルギーですか……やはりダンジョン関連でしょうか」


 隣のラティアも、今は切り替えて自分の推測を語る。


「多分な……まだよくわからんが」


 俺たちは、確認作業は一先ず切り上げることにした。

 全てを確認し終えるのに、果たしてどれだけ時間がかかるか分からないからだ。


 ラティアも魔法をバンバン使って、流石に疲労感があるように見える。

 帰ってからでも、検証はできるだろう。



「さて――後はDPを回収するだけだが……」



 そう、元はと言えば。

 俺はDPを交換してもらうために台座に接触したのだ。

 

 それが、何かダンジョン5つ攻略したご褒美をもらえる、ということになっていた。

 その話で忘れていたが、まだこのFランクダンジョン攻略自体のDPを得ていない。



 俺はそう思って、帰る間際、もう一度台座に話しかけた。





 ――だが、また思いもよらぬ展開が、俺に訪れたのだった。 



〈攻略者のジョブ《ダンジョンマスター》を確認しました。――当該獲得Gradeを、どうしますか?〉


 そんな、今まで耳にしたことが無い内容の確認音声。

 そして―― 





〈⇒“DPに変換”or“ダンジョン捕獲のアピールに使用”〉



ダンジョン要素が薄かったので、これでようやく少しはダンジョンものらしくなっていきますね。


※以下、件の前書き、後書きに移行して欲しい問題に関する話になります。

お話には関連しませんので、興味のある方だけご覧いただければ大丈夫です。



昨日、問題に終止符を打つべく活動報告にてご意見を募集しました。

結果、色々と行き違いというか、誤解があったのかもしれませんが、“活動報告”にはご意見はなく。

……ただの私への関心の薄さかもしれませんけれども。


それでも、昨日の時点で、もう私としてはこの問題に関して対応するのを最終と決めておりました。

そこで折衷案的に。

今のように“※以下、どうでもいい話が続きます。お話しには関連しませんので、興味がある方以外は飛ばしてください”との注意書きのみ挿入しておくことにします。

これを最終かつ不可逆的な解決とします。

ご了承ください。



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[良い点] 一気見させていただきました(*´д`*)ハァハァ 私の好みにドストライク(*´д`*)ハァハァ [気になる点] 前書きやら書きやら、気にしなくても良いと思います。 ブクマが増えたり、ランク…
[良い点] おもしろい
[一言] >あれは本当にテンションが上がったときに >書いたので、殆ど体力的な問題はないんです。 >むしろその後の対応の方が体力は使ってますかね。 やはりそんな状態になっていましたか、前書きの件は置い…
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