表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

6/8

年度別『レーベルごとの出版数』の推移②


<< 続き >>


では今回は出版作品紹介記事が多い上位10レーベルについて、年度別推移をみていきたいと思いいます。


――――――――――――――――――――――――


<< 出版数の多いレーベル トップ10 >>


まず最初に、出版作品紹介記事の数が多いレーベル順に並べ替えて『出版件数の多い上位10レーベル』を今回の検証の対象としたいと思います(全部のレーベルを見るのは大変なので、、)


□ 結果


挿絵(By みてみん)



□ 考察


累計値を見ると、現在までに最も多くのなろう書籍を出版しているのは『KADOKAWA』のメディアファクトリーが手掛ける『MFブックス(304)』となっていることが分かりました。


その次の二番目に『主婦の友社』が手掛ける『ヒーロー文庫(279)』が位置しており、市場参入時期も早かったこの2レーベルが、なろう書籍化市場における大手レーベルと言える存在であることが分かります。


では次に年度別推移を見ていきたいと思います。



※一応、全レーベルの集計結果も一応貼っておきます。ただ、なろう本文では極小表示となっていると思いますので、画像をクリックして「みてみん」のサイトでご覧いただけましたらと思います。


挿絵(By みてみん)



――――――――――――――――――――――――


<< 上位10レーベルにおける年度別推移 >>



次に2010年から現在までの上位10レーベルにおける年度別出版数の推移をみていきたいと思います。


※2019年はまだ年度途中のデータなので参考値程度にお考えください



□ 結果


挿絵(By みてみん)

挿絵(By みてみん)



□ 考察


市場参入時期で見ると最も参入が早かったアルファポリスの『レッジーナブックス』は2013年までは最も多くのなろう書籍を出版していましたが、その後は2013年から市場参入してきた『MFブックス』に抜かれる形となっていることが分かります。



また、全体の出版総数が微減した2018年においても『トップ10レーベルの出版数合計』は微増していることが分かります。


このことから、2018年の出版数の減少は、上位レーベルが出版数を減らしたからというわけでは無く、()()()()()()()()()()()()であることを読み取ることができます。



――――――――――――――――――――――――


<< レーベルごとの年度別推移 >>



では最後に、各レーベルごとに2010年から現在までの推移を見て行きたいと思います。


※2019年のデータは年度途中の数値であるため参考値として薄く表示しています。



□ 『MFブックス』


挿絵(By みてみん)


2013年からなろう書籍化市場に参入し、多くのランキング上位作品の書籍化を行っているMFブックスが現在最もなろう書籍を出版しているレーベルとなっています。


MFブックスは参入時期としては最先発のアルファポリス系レーベルよりはやや遅れるものの、2014年に著しく出版数を倍増させており、他社よりも早い段階でなろう書籍化を本格的に行ったレーベルと言えます。


ただし近年の推移を見ると、2016年にピークを記録した後は出版数は微減傾向にあり、少なくとも現在はイケイケドンドンな感じではなくなっている様です。



書報:MFブックス

https://syosetu.com/syuppan/list/?labelid=23



□ 『ヒーロー文庫』


挿絵(By みてみん)


2番めに多くのなろう書籍を出版している『ヒーロー文庫』は2012年に市場参入した先行組です。


推移としては、2012年に市場参入した後、2016年に大きく出版数を伸ばし、なろう書籍化事業を本格化させたことが分かります。



書報:ヒーロー文庫

https://syosetu.com/syuppan/list/?labelid=10



□ 『アース・スターノベル』


挿絵(By みてみん)


アース・スター エンターテイメントの『アース・スターノベル』は2014年に市場参入したやや後続組ですが、現在多くのなろう書籍を出版しているレーベルの1つとなっています。



書報:アース・スターノベル

https://syosetu.com/syuppan/list/?labelid=49



□ 『カドカワBOOKS』


挿絵(By みてみん)


2015年にKADOKAWAの組織改編によって誕生した『カドカワBOOKS』は2018年時点では最も多くの作品を出版している大手レーベルとなっています。


あと、KADOKAWAは2015年に独自のネット小説投稿サイト『カクヨム』を運営開始しています。



書報:カドカワBOOKS

https://syosetu.com/syuppan/list/?labelid=66



□ 『アリアンローズ』


挿絵(By みてみん)


女性向けライト文芸レーベル『アリアンローズ』は2013年に市場参入したやや先発組であり、2016年をピークになろう書籍の出版数の伸びは停滞している様ですが、見方を変えると安定期に入っていると言えそうです。



書報:アリアンローズ

https://syosetu.com/syuppan/list/?labelid=19



□ 『レジーナブックス』


挿絵(By みてみん)


最先発のアルファポリス社の女性向けライトノベルレーベルである『レジーナブックス』は最も早い段階からなろう作品書籍化に取り組んでいたレーベルと言えます。


ただし2016年のなろう規約改定以降は作品紹介件数は大幅に減少し、2018年以降は0となっています。


※なお、このことが意味するのはレッジーナブックスによるなろう作品書籍化が止まったという訳ではなく『なろうで読めなくなった』ということです。



書報:レジーナブックス

https://syosetu.com/syuppan/list/?labelid=2



□ 『アイリスNEO』


挿絵(By みてみん)


2016年に創刊・市場参入した、女性向けライトノベルレーベルである一迅社の『アイリスNEO』の出版数は増加傾向にある様です。


なお一迅社自体は『一迅社文庫アイリス』として2012年からなろう書籍化市場に参入している先発組です。



書報:アイリスNEO

https://syosetu.com/syuppan/list/?labelid=69



□ 『HJ NOVELS』


挿絵(By みてみん)


みんな大好き『ホビージャパン』が発行する『HJ NOVELS』は2015年から登場。


ホビージャパンは今年7月に独自のネット小説投稿サイト『ノベルアップ+』をオープンしており、出版という形態かどうかはともかく、ネット小説界隈にはより注力する姿勢を見せているようです。



書報:HJ NOVELS

https://syosetu.com/syuppan/list/?labelid=55



□ 『PASH!ブックス』


挿絵(By みてみん)


『主婦と生活社』の『PASH!ブックス』は2015年に市場参入し、近年の出版数は停滞傾向にある様です。



書報:PASH!ブックス

https://syosetu.com/syuppan/list/?labelid=65



□ 『GAノベル』


挿絵(By みてみん)


『SBクリエイティブ』の『GAノベル』は2016年に市場参入した後発組ですが、出版数は増加傾向にあるようです。



書報:GAノベル

https://syosetu.com/syuppan/list/?labelid=76



以上、レーベルごとの年別推移でした。



――――――――――――――――――――――――


<< 前回・今回のまとめ >>



2回に渡って、レーベルごとの年別出版数の推移をみていきました。


分かったこととしては、


・なろう書籍化市場参入レーベルが増え始めたのは2012年頃からであること


・現在までに最も多くのなろう書籍を出版しているのはKADOKAWAの『MFブックス(304)』、次点で主婦の友社の『ヒーロー文庫(279)』であること


・全体の出版総数が微減した2018年においても、出版数上位10レーベルに限ってみると出版総数は微増していること


などでした。



レーベル別の推移を見ると、上位10レーベルにおける出版総数が微増傾向にあることから『なろう書籍化市場は縮小しているわけではない』と言えそうです。


一方で、多くのレーベルにおいて出版数が倍々に伸びていく急激な成長期は終わり、現在は安定期に差し掛かっているというのが現状な様です。



――――――――――――――――――――――――


<< 次回最終回 >>


総合考察 ― なろう作品書籍化市場の現状と将来 ―




なお禁断の『レーベル別 続刊発行率』は……


……やめておきますっ





もしどうしても気になる方は、下記のページにデータ一括取得のPythonコードを掲載しておきますので、ご自分でお確かめください。


なろう作品の書籍化情報を全取得するPythonコード - なろう分析記録 https://karupoimou.hatenablog.com/entry/2019/07/02/220557

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
おすすめなろう分析ツール
なろう戦歴確認メーカー
なろうPVグラフ化メーカー
なろう画像製造ツール
作者マイページ:活動報告

小説家になろうで0PV 0PT 0ブクマを獲得するための最強『読まれない小説の書き方』戦術

【なろう感想件数分析】なろう小説APIの新追加項目『感想数』を用いた感想件数分析!この数字をみればどんな作品が感想を得ているのか丸わかり!

【なろう書籍化分析】2019年現在 なろう作品書籍化作者は『1092人』を突破! なろう作品書籍化の現状と実態!

【禁断のなろうR-18分析】数字から見る「ノクターンノベルズ」「ムーンライトノベルズ」「ミッドナイトノベルズ」の現状と実態!

『うわっ!書いてる途中に間違って閉じちゃった!』という時に下書き原稿を復旧する方法

ポイんっの詩

現在最強な作品傾向は『婚約破棄からのざまぁモノ』と判明!!『グラフで分かる!人気・不人気 キーワード タグ分析!』【なろう分析 2019年4月版】

あえて己が道を極めんとする謎の最強ハイスペック作者『安岡寺おめめ』に迫る!!

山奥の土地を買って自分ひとりで小屋を作る話

『ざまぁ』について考える

なろうの『お気に入り登録』って実際使っている人って本当にいるの?

謎のギリギリありそうで無さそうな架空の希少職業インタビュー取材記録

全ジャンル・全ランキングで年間トップPTをGETできる"ポテんとありん"な最強「作品タイトル・あらすじ」!!

小説家になろう 勝手にランキング

― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ