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私は…… 嘘

作者: クル

彼にとって私は


最高の女友達



なのである


高校の頃私も彼の事を

いい男友達

程度にしか思っていなかった


彼が恋してはふられて私に嘆いてくる。そんなのがいつの間にか日常になっていた。

”ちな〜”

彼が私を呼ぶ。どうせふられたショックで泣きに来たのだろうと振り返った

彼の隣には私より数倍かわいい女子を連れていた。

その時何か大きなものが壊れる音がした

その音にまみれて小さな破裂音が聞こえその後は世界が色褪せ音はよどんで行った

瞬時に理解した。


私の日常はこの時を持って音を立てて崩壊した


その後彼が顔を赤くしてこちらに何かを話しているようだったけれど鼓膜は揺れど脳がそれを拒んだ


なんと彼女の方から告白したそうだ

彼はそれが嬉しくて付き合う事になった


そう話していた嬉しそうな彼とは真逆で私はいつの間にか涙を流していた


その場では感動したなどと即席の嘘を付いて誤魔化した。


それからというもの彼は私の元に来なくなった。いつの間にか彼の事を目で追う私がいた。


友人には

最近のちなには魂が無い感じかする

と言われた


多分そうなのだろう

私の心は多分彼の元にある

それが分かったのもつい最近で

彼を失った私にはその魂をどうすればこの体に戻せるのか見当もつかなかった



”あなたはとてもつまらない方ですね”



目の前に立っていたのは彼の彼女だった



”あなたはなぜそこまで絶望をしている!”



これは私の招いた事だ。私の傲慢さが招いた私への罰



”あなたは人を愛する事を罪だとでも言うんですか?”



違うよ彼を弄び彼が帰ってくるたびに彼を励まし、どうせ実らないだろうと思い……いや叶わないべく願い彼の弱みにしか浸れない哀れな女だよ



”それでもどうして今後悔しているのならば告白しない?”



そんなの君がいるからだ



”そんなんでいいの?君は幼い頃から彼のことを励まし、彼が背負うべき罰も自分で背負い彼にこれだけの愛を与えた。

そんな貴方に何人たりともかてるわけが無いだろう!”



冷静になればツッコミどころ満載の頭の悪そうな結論だでもこの時私は正直に冷静ではなかった。



ジュウシ、私はお前が好きだ‼︎

大好きなんだ!昔から……



その時の私は泣き喚いていた。多分ひどい顔なのだろう。彼は頭を撫でてくれた


”ちながそう言ってくれるのを待ってたよ!今までだってわざと降られることもあったし告白されたのも全部断ってたんだ。ちなにどうしても気がついてそしくて”



で、でも……ちなちゃんを裏切るような……事……



なき終わり冷静に考える


彼があの時紹介した女子は一体なんだったんだ?ちなちゃんは……いや……まて……何故だ!


なんで私が二人いる


青ざめた


あの時、私の大事な日常を破壊し彼を奪い去った張本人

呱々(ここは)ちな


それは紛れもなくわたしだった


あれはなんなんだ!



頭の中がパンクしそうになっていると私は彼の手を握られ連れて行かれた

どこに向かうのかと聞くと

大事な人

としか言わなかった




付いて驚く

そこにはまぎれもない私がいた

青ざめ、私は作り笑いをする



それが嘘だという事が私にはわかった



どうやら私は悪い悪夢の中にいるようだ



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