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ここで休憩 part1
私は渡された通帳を見て叫びそうになった。いや、叫ぶのをこらえた訳でもない。驚きすぎて声が出なかったのだ。貯金が少なすぎて? 全くの逆だ。これなら一生遊んで生きていけるのではと思うほどに。
私たちはそれから、制服・教科書・ガラスの小瓶etc・・・を買った。
「最後に杖を買いに行きましょう。魔法使いには必要不可欠なものです。ですが、ここで休憩をとらせていただいてよろしでしょうか? 先ほどの魔法で魔力をかなり使いました。この通りのカフェにでも行きましょう。私がおごります」
魔界のカフェってどんな感じなんだろう? ヘビとか昆虫が入った何かとかだったら、ちょっと勘弁してほしい。人間界で育った身としてはハードルが高すぎる。カエルだったら、少しはあったけど。それでも需要は決して高くはない。