今度は絶体絶命?
「……んん」
今日も一番乗りで目が覚めた……、そう思っていたのに。
「おはよう、ルーニャ」
「うわぁ!」
アリアがもう起きていた。
「いやぁ、ちょっと話したいことがあって、ね?」
うん、まぁ、そうだろうなぁ。
「ルック、半分気付きかけてるじゃない? だから、完全に気づかれるのも時間の問題かな、って」
「うん。それは、私も思う」
「あと……」
あれ、あとなんかあったっけ?
「昨日、メリクリウスさんが事件の話をしてくれたときに、『あの人を守れなかった』って言ってたじゃない。で、私が思ったのは、事件で亡くなってしまった人の中に守りたい人がいた、ってことなのよね?」
たしかに私もそこはひっかかかった。普通なら、「あの人たち」になるはず。
「私がたてた仮説は、事件で亡くなった人たちの中にメリクリウスさんの好きだった人がいたんじゃないか、っていうものなんだけど……」
「朝から煩悩全開ね、一学年寮長サン」
え、この声は……。
「盗み聞きするなんて酷いわね。いったいいつ起きて、どこから聞いていたの? ルック」
「盗み聞きなんてそれこそいわれようもない罪だわ。同じ部屋にいるんだから普通にきこえるっての」
うう、不覚。
「事件って、なに? あと、随分あなたちメリクリウス先生と仲がいいみたいじゃない。詳しく聞かせてよ。その『事件』とやらを」
部屋の窓から注ぎ込む光と、いつになく鋭いルックの瞳が私たち二人に突き刺さり、痛い。




