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リリー・ルーニャとブルーストーン  作者: 乃石 詩音
chapter5 知らなかったことはたくさんのパズルピース
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常に平常心で

 昨日あのとても気になる話を聞いたばかりだけれど、なぜか自然に授業に集中できている。それは「なにか」新しい目標が私にできたからだと思う。今まではただ顔さえ覚えていない両親のことを少しでも知りたくて、頑張っていた。「なにか」の正体はよく自分でもわからないけれど、今は、今まで以上に頑張れる。

「おまじないは困ったときに自分のことを助けてくれます。ですが、どんなに困っていても平常心でいなければ、正しい結果を導くことはできません」

どんなに困っていても平常心……。大変そうだなぁ。

「常に平常心でいるというのは、口でいうのは簡単です。しかし、実行するのは大変です。先生もメンタルを鍛えるのはつらかったです。逃げ出したくなる時もありました。しかし……」

先生はそこで言葉をきり、真剣すぎて少し怖かった顔をあげた。その表情はとても華やいで見えた。

「それをちゃんとのりこえてこそ、今の私が、今ここにいます」

先生のその言葉の力強さには、説得力があった。先生は決して大きな声を出しているわけではないのに、言葉の重みが一つ一つ心にのしかかってくるようだった。その重みは嫌なものではなくて、「良い感じ」の重みだった。

「先生は今まで、人生の壁みたいなものに二回ぐらい当たりました。しかし、私はそこで、恩師の言葉を思いだしたのです。それは常に平常心でいること、でした」

なんか、おまじな学というより、哲学っぽくなっているようなのは気のせい、かなぁ? まぁ、哲学っていうの事態よくわからないから、あくまでイメージ的に、だけれど。

「そこで、これから皆さんに、メンタルを鍛えていってもらう授業を行っていきたいと思います。」

どういうものだろう。皆もそう思ったのか、教室の柱の穴にある、蝋燭の火が揺れたような気がした。

「先生が皆の心をコントロールし、皆さんの心をできるだけ、不安定な状態にします。その状態をうまく抜け出すことができるようにしていきます」

なんか、おまじない学って、どの教科よりもストイックなような気がしてきたよ……?

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