売り子さん
煙の中から現れたのは、新幹線の中などでよく見かける売り子さんだった。バスで売り子さん!? やっぱり魔界は違うなぁ。魔界については色々勉強したけれど、知らないことはまだまだたくさんあるような気がした。
売り子さんは笑顔を振りまきながら、お菓子等を売っていた。次第に私たちのところへにのやってきた。
「お勧めはなんですか?」
通路側に座っているアリアが聞いた。あぁー良かった。通路側に座らなくて。でもお勧めは気になるから、耳をそばだてて聞いた。
「お勧めは、木イチゴのグミ、ココナッツクッキー、チョコレートプリンですわ」
この国では、木イチゴの栽培が盛んだそうで、木イチゴを用いた料理は数多くあるそうだ。
「なかでもココナッツクッキーは、おまけシール付きで、人気が高いですわ」
ふーん。木イチゴのネクターはおいしかったし、グミもおいしいかもしれない。
「木イチゴのグミひとつください」
「はい、一コントになります」
「二人はなにか買わないの?」
すると二人はしばらく考え込んでから、ロイスはココナッツクッキーを買った。アリアはなにも買わなかった。理由を尋ねると「持っているお金は限られているもの」だそうだ。優等生は、考え方が違うなぁ。でも、アリアが言うのはもっともだ。私も見習おう。




