プロローグ
はじめて書きます。
多分拙いところが所々出てきます。
満足してもらえるかわかりません、でも完結はさせるつもりでいます。
どうか見守っててください。
時刻は25時頃だろうか、一日の工程が全部終わった後いつものように
PCを立ち上げて俺 小黒秀真 はこの Lord of Govern
通称"LOG"というVRMMORPGの世界に入って早数時間。
「はぁ、今日もダメか」
そう言って、馬上で溜息をつく
茶髪に白金のメッシュが入った Rash は俺のパーティメンバーであり、相棒だ。
俺はこのLOG内では Noir としてプレイしている。
俺たちは今、ある害悪プレイヤー筆頭のギルドを追っている。
なんでも20人規模でダンジョン上がりの初心者~中級者のパーティを襲っているらしい。
集団PK!?いや規模感中レイドじゃん...
新規ユーザー減らさないでよぉ、神ゲーなんだから...理不尽プレイは御免だ。
「ダンジョン周り駆け回ってるが、俺達が警戒してる時は全然姿見せないな。」
「目的の内の誰かが俺らのこと見てるとか!!?」
「まぁランカーだからあり得るのかもな...あ」
LOGにはランキングシステムがあり週間、月間、年間、総合の期間別と
ソロ、パーティ、ギルドの構成別に1-100位までは
装備やスキル構成、オンライン状況、現在地などの情報が公開される。
なので見てる、というのはつまりオンライン状況と現在地の事だろうが
それらは24時からは6時まで非表示になるので見てたとしても恐らく1時間前、
Rashが一時離脱するために都市に戻ったタイミングなのでログアウトしてると思われていてもおかしくない。
いつもは切り上げて自分たちのしたいことする時間だがそれも相まって二週目の巡回をしている。
まぁ、あいつには今見れないこと別に言わなくてもいいか。
因みにランキングだがRashは4位......俺は5位だ。
くそっ、ポイントは同じなのに!始めたタイミングが1分遅かっただけなのに!!
「もしかして、俺ら...人気者なっちゃった?」
「それ見てる相手PKだぞ」
「PK?LOG内でサッカーできんのか?」
...本気で言ってんのか
仮にも俺達は集団PKは見つけ次第制裁を加えていたんだぞ?
いままで時折してたPKをPKする行為をただのPvPだと思ってたのか!?
「PK。プレイヤーキラーだよ。ひと殺しまくって遊んでるやつらのことな」
「それなら俺らもやってたじゃん、PvPでしょ?」
「PvPは相手側も同意の上で行うやつだ、それなら何も言わん。
PKはやられる側に同意の意志はないからな、質が悪い。」
「へぇ...で、つよいの?そいつら」
どうだろうと返しを考えようとしたとき、”ドカン”という爆発音とともに、
戦闘しているらしい音が聞こえてくる。
どうやら相棒の問いかけの答えは丁度今日の最後の目的地にあるらしい。
「...行けば分かるんじゃないか?」
「らしいな、戦闘中だろうし早く行こうぜ!」
俺たちは期待と少しの不安を胸に前に進むのだった。
* * *
「やった、でたよ!ドロップアイテム」
「え、まじ?」
「ほんとだ!やった!!」
「おお、流石にすごいなぁこれ」
「やっと目的の物出てよかったねー」
そう叫ぶ紫髪の剣士の彼 Curi に驚いている青髪の剣闘士 ネイ 、
その隣ではしゃいでいる桃髪の白魔導士の彼女 エイル と、
ドロップアイテムに感心している茶髪の彼、 Chalo は侍で
全員私、 アンズ が所属する Guild〈Pallet〉 のメンバーだ。
「これでやっとジョブチェンジできる!」
「長かったなぁ、ほんと」
「私魔法使い過ぎでMPもうないよぉ」
因みにジョブは大きく分けて三段階あって、まず初めに見習い職。
これは大きく分けて剣士、弓術士、魔法士の3つのがある。
その後に転職することになるんだけどこれの数がどれも多い...!
剣士は盾職になるとしてもナイト、戦士に派生するし
戦闘職なら双剣士に侍、に剣闘士があるし
弓は狩人になったり銃持ったりするし
杖にいたっては黒魔導士、白魔導士、召喚士、占星術!?もう覚えるだけで精一杯。
あ、私は今狩人だよ。
これを極めると最終職にクラスアップするんだけどこれにもいろいろ種類があって
聖騎士、剣豪、殲滅者に賢者にバーサーカーにetc...
でもまぁ、ここまで行ってるのってランキング上位の人たちだけだし今はまだ縁のない話だよ。
賢者とバーサーカーにいたっては条件多くてまだ一人ずつしか...ってそんなことより。
今はCuriがナイトにジョブチェンジするために必要なボスの素材を集め終わり、
ダンジョンの出口をめざしていた。
「にしても、アンズの最後、タイミング最高だったな。あれタイミングずれてたら...」
「へへ、ありがと。でもCuriが耐えててくれたからうてたんだよーナイス」
「おう!これからはもっと硬くなっから安心しろい!」
「はいはい、にしてもアンタの必要素材全然でなかったわね。」
「それな!ナイトだけ条件厳しすぎるんだよな」
「でもでも!これでやっとナイトになれるんだからいいじゃん?!!」
「それもそうだな!」
皆で談笑しながら帰還していると、
「お、出口じゃなーい?」
「いいねぇやっと終われる」
「こうりゃくかんりょ......お?」
「「「「「!?」」」」」
ダンジョンから出るとそこには臨戦態勢の集団がこっちを見ていた。
その集団の中からローブを着た好青年の人が出てきて
「あー、僕たち?今持ってる装備とダンジョンで得たもの、全部くれないかな?」
そんなの
「いやですけどー?」
「おとなしく言ったもの渡せば全部は取らないよ?
こっちより数的不利なのにどうやって切り抜けるつもりなのかな」
「量より質なんだからね!!」
「ただ数が多いだけだとでも思ってるのかなぁ、はぁ...まぁいいか
そっちがその気なら力ずくで貰うし、やっちゃっていいよ」
その人がそういった瞬間後ろで控えていた魔導士が一気に魔法を炸裂され
"ドカン"という音とともに前衛の盗賊たちがなだれ込んできた。
「エレメントウォール!」
「「「「エイル!」」」」
皆を守るために魔法障壁をはったエイルはボス戦の消耗もありMP切れでたおれた。
Curi達もなだれ込んできた盗賊になんとか耐えている状況だった
(回復もない...みんな頑張ってるけどこれじゃジリ貧だし、
何とか私の矢でダメージは入れてても致命傷にはなってないし、
このままじゃ私たち...!)
打開策を考える間もなく魔導士達の第二波がきた。
誰もが終わったと思った。
ー刹那
「絶対障壁」
その声とともにさっきエイルが使ったものと似たものが目の前に現れた
魔法が止むとそれを使ったであろう人は、
「無事か!!?」
そう言いながら絶体絶命の私達の前に現れた。
その黒髪の青年は、周囲を一瞬確認すると
もう一人のパーティメンバーに指示を与えながら自分も戦闘に参加する。
―この出会いが私達の今後を大きく変えるとはこの時は誰も知らない。
お読み頂きありがとうございます
読者様の応援が作者の何よりのモチベーションとなりますので、「面白そう」「続きが気になる」と少しでも感じて頂けましたら、是非ブクマと評価の方頂けましたら幸いです。
ご協力の方よろしくお願いいたします...。
不定期投稿になるかもしれません、けど基本形は金・土・日に各一話ずつ出せたらと思ってます。
どうか最後までよろしくお願いします。