19.幸運の持ち主
次の日からも僕は学校を休んだ。親には新学期になってから通うと伝えた。怒られると思ったが、好きにしなさいと言われた。
そろそろ春休みに入るからだろう。ただ、勉強はしなさいと言われた。
昔から勉強しか取り柄がなかったため、成績を下げることはないだろう。それよりも今は自分を変えることを優先している。
あれから僕は運動とダイエットを始めた。やってみて思ったのは、痩せるのって僕が思っているよりも大変ということだ。
そもそも動く習慣もなければ、好きな物ばかり食べていた生活。カロリーが高い揚げ物を食べないと言った時は、母親に心配されて病院に連れて行かれるところだった。
だが、何かきっかけがあれば意外と続けられると思った。
それはダイエットをして1kg痩せたからだ。たった1kgだが、今まで自分の力では痩せられなかった僕にとっては大きな成長だ。
そして、今日再び鏡の世界に行こうと準備をしている。
前回ホーンラビットのトングはゴブリンに奪われ、戦う手段のない僕は逃げるしかなかった。今回もゴブリンや他の魔物であれば逃げることしかできないと思った。
だから、ダイエットで走ることで自分の限界を知るのも目的の一つだった。
僕は誰も家にいないことを確認して鏡に手を触れる。
初めて鏡の世界に行った時よりも、どこか中に入りやすいような気がした。これもダイエットの結果だろう。
【キャラクタークリエイトをしてください!】
いつものように脳内にデジタル音が聞こえると、目の前にはステータスが表示された。
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《ユーザー》
[名前] 駒田健
[種族] 人間/男/童貞
[年齢] 17歳
[身長] 164cm
[体重] 67kg
[◯長] 最大5cm
《ステータス》
駒田 健 Lv.8
[能力値] ポイント3
HP 19
MP 17
STR 14
INT 0
DEF 10
RES 0
DEX 13
AGI 14
LUK 1
[固有スキル] キャラクタークリエイト
[スキル] なし
[称号] ホーンラビットの殺戮者
幸運の持ち主
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「あれ? LUKの数値が上がっている」
前回、現実世界に戻った時は0だったはずのLUKが1に上がっていた。
きっと新しい称号である"幸運の持ち主"が関係しているのだろう。
「幸運が数値化されるのって不思議だ……うえっ!?」
僕が称号に手を触れると画面は切り替わった。
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[称号] 幸運の持ち主
効果 レベルアップ時にLUKが絶対に1上がる。%€2:2+に気に入られた証。
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少し文字化けしているが、何かに気に入られて手に入れた称号だった。
鏡の世界に来るたびにレベルが1上がっている現状だと、この世界に来るたびに運が上がることになる。
マジック用の鏡ではなく、開運用の鏡だったのかもしれない。
このLUKという謎のステータスが今後どうなっていくのか、少し楽しみになってきた。
ちなみに"ホーンラビットの殺戮者"は名前の通り、ホーンラビットが倒しやすくなる称号だった。こっちは謎の人物に認められた証ではなかった。
「じゃあ、ステータスを振っていこうか」
僕は事前に決めていたステータスに数値を振ることにした。今回もある数値に全振りすると決めていた。
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