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第37話 パヴォールの誘いー邪なる神の監獄編

多くの視線を集めて薄笑いを浮かべる一角兎、パヴォールはくすんだ薄桃色の緩くうねる前髪から覗く暗く淀んだ目を愉快そうに細めた。

彼は私達を自らの城へと案内すると言った、少し意外に感じたが領土が在るのだから国が在るのは当然か。してパヴォールが王様と言うのは違和感がある。

けれども冷静に考えれば実際の国と言うよりも、あくまで模倣された形だけの物なのかもしれない。

何せ封じられた邪神の暇つぶし娯楽品なのだから。

遊戯盤、そう名付けるには常軌を逸している、生きた本物の人々を住まわせ争わせ、本物の生死を分かつやり取りが繰り広げられているのだから。

これも神の思考と言う物なのだろうか?

そうだからこそ、神の意を伝え、その命を受けて計らい不要な物の処置や扇動まで、私は視界に映る邪神の代行人に胡散臭さを感じていた。

ヤスベーさんにレオポルトと順に握手を求めるが、どちらもパヴォールを見て怪訝そうに見るだけで手を取ろうとする者は居なかった。

そして、カルメンに関してはその手を弾き、無言で睨みつけるしまつ。

パヴォールはそれに対し怒りを露にするどころか、驚いた顔をすると拒否される理由が解らないと言った様子で肩を竦める。


「やれやれ、それは辞退と言う事かな?」


突如、パヴォールから声色が変わり、脅迫するように両足で交互に一定のリズムを取り前運動をしだした。

レオポルトは光沢のある頭部に血管を浮かび上がらせると、パヴォールの態度が鼻持ちならなかったのか指を突き付け唾を飛ばしながら大声を上げる。


「んな事言っていないだろうが。突然現れたヘラヘラ野郎に城へ招待するとだけ言うだけで、はい喜んでと承諾するかよ!」


「あぁ、それもそうか。でも、そんな悪い事じゃないよ、三組で直接戦い証を奪い合う。そして最後に僕を倒してコイツを手に入れたら良いだけだからさ」


「ふむ、攻城戦か・・・」


ヤスベーさんはパヴォールから目を逸らし、同意を求めてか此方を見ながら顎に手を置き苦笑する。

住む世界は違えど同族の二人はヤスベーさんと違う意味でパヴォールを無視し気分を昂らせ、早々に喧嘩をし始めていた。


「良いぜ、そこの女には仲間の分も貸しを返さないといけないしな」


「あら、アタシは少しだけ口添えをしただけよ」


登城する前から火花を散らしている二人だったが、目前を掠めるパヴォールの鎌には不意を突かれ肝を冷やしたらしい。一斉に静寂が訪れると同時にパヴォールの瞳が怪しく光る。


「あのさぁ、こんな所で二人で盛り上がらないでくれないかな?」


「あ、ああ、悪い。此奴だけは許せないもんで、どうかしていたぜ」


レオポルトはバツが悪そうな顔をしてパヴォールに向かって謝罪をするが、その背後から眺め小馬鹿にするカルメンに対する怒りを抑えて口角を痙攣させていた。

一見、パヴォールは二人に対し苛立っているかに見えたが、自分が向けた殺意に青褪める二人を見て味をしめたのか、二人の反応を楽しんでいるようにも見える。

そんな落ち着きが無く律動を刻む足が忽然と動きを止めた。


「君、闇の精霊とやらの巫女だよね?そもそも、君が何で居るんだい?」


カルメンはパヴォールの問いに一瞬だけ顔を曇らせると顔を逸らし、隣で腕を組みムスリと顰め面のレオポルトを見て煙たそうに皮肉を込めて答えていた。


「え・・・今更?それと、アタシは巫女じゃないわ。参戦の動機は、そこの筋肉魔族と同じよ」


「なるほどねぇ・・・」


レオポルトは腹を立てると思いきや低く唸り、上半身の筋肉を誇張するかのようにカルメンに見せつけると死ぬほど嫌な物目にしたという顔のカルメンを見て愉快そうに笑った。


「力の探求?お前がか?」


カルメンは周囲の目が自分に集まるのを感じたのか、青筋を蟀谷に立てつつ顔を赤く染め否定する。


「失礼ね!方向性が違うわよ」


傍観していたパヴォールは二人のやり取りを気に留めず欠伸をすると、静かに待つヤスベーさんに確認をした。


「それで、二人は随分とやる気の様だけど君達は如何なんだい?」


パヴォールの視線が私達に向く、相も変わらず淀んだ光の無い暗い黒紫の瞳は本心が読めず不気味だ。

そしてやはりと言うか、ヤスベーさんは迷う事無く即答だった。


「無論、参戦いたす」


「それじゃあ単独参加も良いけど、どうせなら良い感じに活躍していたし盛り上がりそうだから仲間の参戦を許してあげるよ」


これを聞いて少し気が引けたのか、ヤスベーさんは申し訳なさそうに此方を見たが首を横に振った、私も他の皆も団体戦と聞いて俄然やる気を出しているからだ。

ヤスベーさんが安堵しつつ、私達の反応に何度も頷いた所で、カルメンが慌てた様子で大きな声があげた。


「それなら、ちょっと待ちなさいよ。出鼻をくじくけど、登城の前にお願いが有るわ。アタシは継承の儀もしていなければ、自領の陣営も何もかも存在しないの。ほら、公平じゃないでしょ?」


そう言えば先刻の戦いでも証に関する事で一悶着あったし、此れには異論は持つ者は居ない。

パヴォールは怪訝そうにカルメンを見つめてから俯き黙考すると、ゆっくりと顔を上げて珍しく真剣な面持ちで答える。


「ふぅん、本当に参加する気なんだ?でもまあ、確かに御尤もだね。構わないけど、彼女以外には準備をする猶予を設けてあげるよ」


予定を乱され不服なようだが、私達の反応に妥協してやったと言う表情を浮かべると、パヴォールはカルメンの要求を呑む事を了承した。


「・・・取り敢えず三日だ。それ以上は待てないからね」


パヴォールはどう見ても本望じゃないと言う顔、妥協してくれているのは明らかだが、カルメンは一切気に留める様子も見えない。


「十分だわ。それで、早速だけど儀式を頼めるかしら?」


然し、このままカルメンの手にレンコルの領主の証が収まるのを許せる者ばかりではない。

ましてや領民の死を冒涜され、強い憎しみを抱くレオポルトなら尚更だ。


「こんな事、黙ってられっかよ!」


その存在を気に留めず、儀式の事ばかり考えていた為か、咄嗟に大鎌でその岩の様な拳を受け流そうとしたようだが、その重い拳にカルメンは背中を打ち付ける。

カルメンはゆっくりと大鎌を杖代わりに立ち上がり、二対の羽を羽ばたかせ土を掃うと癇癪を起こし怒鳴りつける。


「・・・っ!不意打ちとは卑怯よ」


「うるせぇ、仲間達の死を玩具みたいに扱った奴に証を大人しく渡して堪るか!!」


些細だが醜い争いに彼等の神には小さな余興であるだろう。

この状況、このまま傍観者ではいられない、私が剣の柄を握るとヤスベーさんと目が合った。

左右に交差しながら擦れ違い、互いの相手の許へ接近する。

私は怒り任せに振るう大鎌の柄に踵を振り落とす、足鎧(サバトン)と大鎌の柄が衝突する金属音が鳴り響き、カルメンが如何にか踏み止まろうとした所で正面から剣を向けた。


「・・・ただ証を奪い合うなら、此処無くても良い筈よね?」


剣を向けられたカルメンは私に諫められ、不服そうに視線を動かし睨み付ける。


「もうっ、何なのよ!」


そうやって苛立つカルメンから視線を逸らさずにいると、数回の激しい衝突の末に止められた苛立ちと屈辱で満ちた顔のレオポルトは怪我をした腕を抑えながら地面に胡坐をかいていた。

苛立ちを昇華させる為にその大きな拳で地面を殴り、そこに大きな窪みを作り上げる。


「ぐっ・・・くそっ!!」


つくづく魔族と言うのは血の気が多いいと言うか、如何して相手と争う事で決着をつけたがる物なのだろうか。ただ、カルメンに証を継承させる事への不安は理解できなくはない。

小競り合いが終わり、微妙な空気が流れる中、拍手の軽妙な音が響く。

パヴォールは律動よく繰り返していた足踏みが止まり、称賛しつつも少し残念そうに微笑む。


「いやー、助かったよ。危うく主の機嫌を損ねる所だった」


安堵している様だが、その仕草は何処か残念そうな様子。

これは、勢いで二人を闇に葬ろうと、又は自身の役割を簡略化しようとしたのか。

これは推測でしかないし、先程までただ黙って聞いていたがパヴォールの思考は読めない。

何にしても、あまり近寄りたい人物では無いな。


「いいえ、当然の事をしたまでよ」


思わず思考に引っ張られてしまい、パヴォールに対し素っ気無く返答した。

パヴォールの何時もの作り笑顔が崩れ、穢れの沼のような暗い瞳が近づいて来る。

此処で魔族が自分達、異界人をどの様な目で見ているか思い出した。


「へぇ、君はつれないな」


淡々と語るパヴォールに対し、剣を構え直そうと柄に手を伸ばす。

するとヒノモト国の民族衣装と、黒髪が私の視界を遮る。


「後で拙者が確りと言い含めよう、どうかこの顔に免じて許して貰えないだろうか?」


ヤスベーさんがパヴォールとの間を取り成してくれた所で、その瞳は驚きで丸くなる。

何でヤスベーさんが謝るのかと言った所だろう。

パヴォールは私とヤスベーさんの顔を見比べると、何度か頭を掻き溜息をつく。


「別に良いよ、そんな事より彼女の儀式をさっさと終えちゃいたいしね」


そう言うと踵を返し、パヴォールはカルメンの許へ歩いていく。


「すみません、助かりました」


「いや、拙者は団の長として至極当然の事のしたまで。尤も、今すぐ謝罪すべきはあの者の立ちだろうな」


私とヤスベーさんの視線の先には双子とペトロナの姿が在った。

ペトロナは苦笑、双子達は瞳に涙を浮かべて此方を睨んでいる。

約束、インウィンディアを奪還すると言うそれは果たせずに結末を迎えてしまった。

双子は私に向かって叫ぶ。


「この裏切り者!」


「できないなら約束しないでよ」


ティトは怒り狂い、希望を見出していたからこそ、この結末に双子は憤り、胸中から溢れて来た悲しみが大きな瞳から零れ落ちたのだろう。其の姿や声が胸に突き刺さる。

そんな二人の頭や背中を撫で、ペトロナは二人と何かを話すと、怒ってこそいなかったが苦笑いを浮かべていた。


「最初、喋り方とかあんな事をしたにも拘わらず、私達にあんたらが精一杯尽くしてくれた事に感謝している。だから少し羨ましく思うけど、恨んではいないし、皆も解っているから気を抜くなよ!」


そうとだけ言うと、ペトロナは白い歯を口から覗かせ、未だに泣き続ける双子の背中を撫でながら背を向けてレオポルトの許へ歩いていく。

約束を守れなかった罪悪感は確かに胸に残っている。

然し、町を覆う屍人の群れとの戦いを乗り越えられたのは双子は共闘し、ペトロナはヤスベーさん達を案内してくれたおかげだ。


「ありがとう、信じて良かった!」


「此度の助太刀、心より感謝する」


そうヤスベーさんと二人で声を掛けると、ペトロナは一瞬だけ動きを止めるが振り向きもせず、ただヒラヒラと手を振る。きっと全ての人が納得する事は叶わない。

心に浮かぶ(わだかま)りは晴れず、悔しさや悲しみは残るけど、ペトロナの気持ちを受け止め堂々と戦おう。私は確かにそう思った。



*********



私達に与えた猶予は三日間、その理由はすぐさま判明する。

パヴォールの城への招待から三日後、それはあの忌々しい満月が夜空に浮かぶ日だったのだ。

邪神が催す遊戯、そしてその力が高まる時を狙っての欲望と争いに塗れた舞踏会。

こんな露骨な罠に警戒せざる負えない、おまけに厳守させようと言うのか確りと刻印と言う名の呪いをヤスベーさんに施す念の入れよう。

首に浮かびあがる赤みを帯びた創傷の様な形の呪痕が意味する結末を想像するだけで身震いがする。

休憩は最小限に歩き続けて一日程度でテローへの帰還、戻りは考えないでおこう。

城への招待人数は各陣営、それぞれ六名まで。

この条件にも拘わらず立候補しようとする、とんでもない人物が名乗り出た。


「俺を一員に加えて欲しい」


これで何度目だろうか、制限がある為に早々に決まった広間でレックスは懇願する。

ヤスベーさんは当然として、私とザイラさんにヒューゴーにコウギョク・・・

そしてウドブリムから神術士のウンベルトさんだ。


「今回は領同士の争いは例の城のみって話だ。キナ臭い噂が流れているが、アタイが居るんだ!大船に乗った心算でいておくれよ」


そう言い、ザイラさんは背筋を伸ばすとレックスに対し、したり顔を浮かべて右手で左胸を打ってみせる。けれどレックスは納得していない様子。

そんな露骨な態度な物だから、ザイラさんの顔は曇り、如何いう事かと怪訝そうな視線をレックスに向ける。


「この屋敷の書架で城に関する記述がある本を見つけたんだ」


レックスの小脇には古めかしい厚手で古い装丁の本が一冊。

城に関する記述と言うのが気になるけど・・・

ヤスベーさんの首に付けられた呪いの痣と同行する仲間の顔が頭に過る。


「気持ちは嬉しいけど、この戦いに参戦すると決めた皆の覚悟を無駄にはできないよ」


私の返答に怒るでも無く落ち込むでも無く、レックスは慌てた様子で本を広げ、パラパラと頁を必死の形相で捲りだす。


「じゃあ、せめてコレだけでも・・・」


慌てて何かを伝えようとするレックスの言葉をザイラさんも腕を組みながら聞いていたが、そのままのしのしとレックスに詰め寄ると覗き込むように睨み付けた。


「あー・・・アンタ、賢そうに見えるのは外見だけかい?変な仮面をつけて外さないしさ、皆が敵の本拠地行くって言うのに不安要素を連れて行きたくないと言ってんだよ」


苛立つザイラさんは眉間に皺を寄せ、息を吐く度に口元から小さな火が漏れる、それは先日の戦場で竜化した時を彷彿とさせる。

レックスの頬に冷や汗が伝う、そのまま踵を返すと本を抱えて扉へと歩いていく。


「・・・場を乱してすまなかった」


此処でレックスを突き放した判断は間違ってはいないと言える。

同情や忖度で面子の交代なんて事は当然するつもりは無い。

ただ話を聞かずに行かせても良いものかと言う気持ちはあった。


「レックス!」


追いかけようと伸びる手と進む体、その真逆の方へ服が引っ張られ私は足を止める。

声を頼りに振り返ると、怒りを露に私の服の裾を引っ張るヒューゴーがいた。


「待てよ、こっちは団長の命がかかってんだろ?」


残る時間は一日半ほど、敵襲や想定外の事態を考えると冷静さが戻ってくる。

されど振り向けば閉められていく扉へとレックスの後ろ姿が消える所だった。


「いでっ!」


ヒューゴーの頭を鞘に収められたままのカタナが後ろから直撃すると、痛みで緩んだ手から私は逃れる。

痛みに脳天を抑えるヒューゴーを尻目にヤスベーさんは扉をの方へ顎をくいっと動かしては此方を見て腕を組みニヤリと口角を上げた。


「皆が拙者の事を(いたわ)ってくれるのは嬉しく思う。されど、御幣を生むような物言いは感心せぬでござるよ」


その傍らに居たコウギョクは戸惑う様に私を見てからヤスベーさんを見ては頷く。

そして、目を細め余裕のある笑みを浮かべると「どうじゃ、寛容な妾は良い女じゃろ?」と言わんばかりに視線をヤスベーさんに向ける。


「そうじゃぞ、アメリア。お主が理由を明白にせぬから、二人は先程のように申した。話をするなら今の内じゃぞ・・・なあ、藤十郎や?」


「・・・ふむっ、束の間の別れと言えど友との蟠りは解く方が良いでござる。出立までに猶予が丁度ある、準備も兼ねて行って来ると良い」


複数の呆れと戸惑いの視線、そんな中でまさかの当事者に背中を押されるとは。


「・・・ありがとうございます」


室内に居た皆に会釈すると、レックスを追ってバラハス邸を後にするも、既にその姿を見失ってしまっていた。

町の広場に裏路地、思いつく場所や人に聞いた話を元に探し回るが姿を見つけられない。

もしかして否、まさかね・・・

先日の戦いで修繕中の外壁を困惑する住人や職人さんを尻目に乗り越えて町の外へ飛び出した。

点々とする異界の風景を見渡し、魔物を切り捨てると人為的に整備されたとしか見えない妙な道を発見する。車輪の跡もあり、そこそこ人の往来がある模様。

もしかして何方かの領の偵察用拠点でも造られたのだろうか、此処で目的は摩り替り、道をたどり始めてしまった。


「随分、開けた場所ね・・・」


気付けば小高い丘に辿り着いていた。

草木一つも生えない赤茶けた岩と砂利だらけの崖沿いの道の先には、周囲と同系色の天幕が張られているのが見える。まさか、本当にこの様な場所を発見するとは・・・

思わず息を飲み、進むと人が此方に向かって歩いて来るのが見えた。

まさか、気付かれた?!

慌てて砂利道を踏みしめるが、こう言う時に限って思わぬ不運に巻き込まれる。

バランスを崩し、傾く体を支えようと掴んだのは岩の筈だった。

伝わる温もり、引き寄せる力強い力に気付き視線を向けると、レックスが私の手を引っ張り上げてくれていた。


「・・・本当に、お前はよく崖に落ちるな」


レックスは必死の形相から安堵の表情に変わる。

如何してこの場所になど関係なく、目にするその表情が誰かと重なった。


「良く・・・?」


一瞬、辺りは静まる。

然しそれも束の間、ドタドタとシルヴェーヌさんが慌てて走ってくる。

私達を視認すると目の前で立ち止まり、転倒しかけたが鼻息荒く根性で踏み止まった。


「ふっ・・・ンヌッ!私、嬉しイ。ようこそ研究ジョへ!」


「唯の採取用の天幕だろ?」


レックスは私を引き上げると苦笑する。

シルヴェーヌさんは小首を傾げると、レックスの鼻先に人差し指を突き付けると、肩掛け鞄の中を片手で探り出した。


「研究してル場所、つまり研究所デス。それよリモー・・・」


「・・・へっ!!!?」


レックスは取り出された物を目にした途端に衝撃を受けて変な声を出して硬直した。

この動揺の仕方は意味不明だが、いったいシルヴェーヌさんは何をレックスに見せたのやら。


人工妖精(ホムンクルス)デスッ!錬金術のセンセ、習いマシタ。ちなみデザインはレックスさんデス」


「え、ええっ!?」


雑多な知識の一片であるがホムンクルス、その名前だけは聞いた事が有った。

平然と言ってのけたが、シルヴェーヌさんはいったい何者なのだろうか?

シルヴェーヌさんがしたり顔を浮かべて差し出したのは、まさかのホムンクルスと言う掌サイズの蝙蝠の半獣人だった。

本日も当作品を最後まで読んで頂き誠にありがとうございました。

今週も更新が遅れて申し訳ございません。

出来得る限り間に合う様に致しますので、如何か見捨てずに頂ければ幸いです(^^;


*新たにブックマーク登録をして頂けました。誠にありがとうございますっ!


************

今度こそ無事に更新できれば12月2日20時に更新いたします。

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