第21話 焦りと嘲笑ー邪なる神の監獄編
ヤスベーさんが新たな証を入手し、二つ目の領土を得た所でウドブリムの兵士と共に私達はテローの都アンクシェータスに帰還する。
そして予想通り、待ち受けたテローの領民達の反感をひしひしと受け、二つの領土の民を一つにすることの難しさを痛感した。
その最たるは彼らを通すように指示され、案内した場所が清掃すらされていない古ぼけた牧場の厩舎である。
この不当な扱いを不服に思ったのか、後に仲間に諭されたが協議を目前に見張り役の私の前で堂々と謀反を企てようとする者が出るしまつ。
そんな矢先、慌ただしいノックの後に扉の開閉音が響き、急を要する報告として駆け付けたヒューゴーが告げたのは他の領からの亡命の知らせだった。
ヤスベーさんがウドブリムの兵がざわつくのを耳にし、片手で額を抑えだすと、その隣のコウギョクはヒューゴーに侮蔑の目線を送る。
一瞬、何が悪かったのかヒューゴーは理解をしていなかったようだが、遅れて自身の失態に気付き周囲を見渡し蒼褪めた。
「わりぃ!慌ててたもんでついっ!」
気不味さでヒューゴーは声を潜めつつ拝むように必死に謝罪をすると、ヤスベーさんは落ち込むその肩に手を置き窘め、落ち着くように諭す。
ヒューゴーを囲んでの怪しい人の輪を作り情報に耳を傾けた結果、何時の間にかウドブリム兵達の滞在場所の変更の申し出がされており、良い知らせに一安心。
そんな私達をウドブリム兵は当然、訝し気に見ていたが慌てて必死にヤスベーさんは火消しに走った。
「良い知らせが有る、滞在場所は別に移された。宿の様にとは言う訳では無いが、幾ばくか此処よりましでござるよ」
「おいおい、まさか牢屋じゃないだろうな?俺達は罪人じゃなくてお前の領民だぞ?」
元より反感を持っていたテオドロを中心とするウドブリム兵の一部はそれを揶揄う。
然し、そこでは先程の様に荒れるより早く、最年長である老兵により収拾がつけられた。
たっぷりと顎や口周りにたっぷりと蓄えた白髪交じりの髭を片手で撫でると、老兵はそのままヤスベーさんの前まで歩み出る。
「名乗り遅れて申し訳なかった、儂はウンベルトと申す。この通り、血の気ばかりの愚か者が多いいが故、以後は先に儂に話を通してくれぬだろうか」
「ああ、承知したでござる。では案内の前に早速だが、ウドブリムの兵士の装備品等は帰還時まで此方で預かる事になっている。承知して頂きたいと説得できるでござるか?」
「うむ承知した、確かにそれは直接言うべきではないな」
当然の様にこの命令に対する反応は反発が起きると思いきや、間を挟んだことが功をそうし事を荒立てる者は出なかった。
その後、彼等を案内したのは領主の館で唯一、奇跡的に残っていた兵舎。
あれだけ大事になったにも拘わらず本館から独立し、場所が離れていた事が幸いしたらしい。
そうは言っても自由など利く筈もなく、反発を持つ領民に対する警備と称し、テローとガラクタ団でウドブリム兵の見張りをしている。
「おっ、わざわざご苦労さん。アタシが居る限り万が一は無いと思ってくれて構わないよ」
ウドブリム兵の面々を無事に送り届け終えると、待ち構えていたかのようにザイラさんに呼び止められる。鍛え上げられた長身、燃えるような赤い髪、その橙色の瞳は自信に満ち溢れていた。
それに対し、ヤスベーさんは苦笑するも納得し、うんうんと何度も頷いて見せる。
「うむ、ザイラ殿が居るのであれば憂いは無いのであろうな。あ・・・然し、言葉には努々気を付けるように」
ヤスベーさんはザイラさんの武力に信用を寄せていると言葉にするも、先程から豪快に発せられている声に、後から一抹の不安を覚えたのか釘を刺す。
「何だいそれ、信用しているのかしてないのかどっちなんだい?」
ザイラさんからの御尤もな指摘にヤスベーさんは適当にはぐらかしながら宥めるも、気苦労が祟ったのか「急な差し込みが・・・」と腹部を抑え出していた。
良く見れば、確かに此処はテオドロと言う人が揶揄していた通り、彼らを軟禁する牢屋だ。
色々と懸念材料が有るが、今は専ら目前の亡命問題に考えを移す事にする。
「ねぇ、ヒューゴー。それで、どの領からの亡命なの?」
道すがらヒューゴーに訊ねると、こちらを見上げる釣り目は一瞬だけ鋭くなるが、直ぐに表情を変えては思い返す様に首を傾げた。
「あー、確かあの森でウドブリムの兵とつるんでいた、幽霊みたいな女んとこ・・・確か恨みだったけな」
そう説明され、あの森で出会ったレンコルの領主の姿を思い浮かべる。
コウギョクはヒューゴーの幽霊と言う表現がツボにはまったのか吹き出しそうになるが、脇腹をヤスベーさんに突かれ笑い声の代りに呻き声が漏らしていた。
「レンコルかぁ・・・」
その領主直々に恨みを買っているし、またもや嫌な因縁が付きそうな問題が飛び込んで来たな。
「では、亡命者の人数と構成はどの様に?」
「あー・・・それは知らねぇよ」
ヤスベーさんからの更なる質問にヒューゴーは困ったように眉尻を下げると、観念した様子で肩を竦めた。
「なんじゃお主、報告もまともにできんのか。半端な情報を聞かされるとはのう」
「うっせ!そんな口を叩くなら、一度でもやってみろってんだ!」
コウギョクの理不尽な一言を皮切りに、小柄な二人は往来で小競り合いを始める。
それを見兼ねたヤスベーさんは二人の襟首を掴み上げた。
「やめぬか!拙者としては報告漏れが無ければそれで良い。兎も角、匿われている場所は解るのでござるな?」
叱られた事に反省しつつもどこか不服な二人だったが、掴まれた手を各々で振り払うと、ヒューゴーは腰に手を当て語りだす。
「この前、発狂していたバラハスって爺さんの屋敷だ。屋敷って言っても、平屋の大きな家って言う程度だな。ともかく匿ってやったんだ、同情するなり何なりして情報をたんまり吐かせちまおうぜ」
亡命者の人々が匿われているのはバラハスさんの屋敷と聞いて、私達はその意外性に目を丸くした。
自分達の自由と身の保証をの代償に自国を売る、背に腹は代えられない事態の人々を思い浮かべヒューゴーはニヤリと悪い表情を浮かべる。
ヤスベーさんは渋い顔をしていたが、ヒューゴーと目が合うと小さく咳払いをした。
「承知した・・・些か物言いに難が有るが理解はできる」
ヒューゴーはヤスベーさんの様子を見て、一瞬だけ成し遂げたと言う満足の表情を浮かべたが、次第に表情は曇る。此方の反応に納得がいかず、戸惑っている様に見えた。
「な、何だよ!何の報告漏れは無いぜ」
困惑するヒューゴー、それを見てコウギョクはパタリと扇子を開き口元を隠すと眉を顰めながらヒューゴーの顔を覗き見る。
「同情するふりして利用すなど口にするとははお主・・・」
「うっせ!細かいんだよ!同胞を売る奴に同情の余地は無いだろうがっ」
物の言い方が悪いとただ指摘をするコウギョクや私達に対し、ヒューゴーは置かれている状態よりも、本人たちの取る行動に問題が有るから当然だと言う。
「でも、私達はそれを利用し戦況を有利に進め相手を撃つ立場に在るのだから責める筋合いは無いと思うけど?」
「う・・・それは」
ヒューゴーは先程までの勢いが止まり、私の言葉に動きを止めて憮然とした態度を示す。
その様子にヤスベーさんは困ったような表情を浮かべ苦笑した。
「・・・ヒューゴー殿も間違ってござらぬ。然し、あくまで此れは相手との取引、より今後の戦いに有用な情報を得る為にも、道徳的にも友好的な対応を試みるべきであろうな」
「解った、つまりは余計な態度をとるなって事だろ?」
暫し、無言でヤスベーさんの話に耳を傾けていたヒューゴーだが、舌打ちをし頭を片手で搔きむしると肩を竦めて見せた。
そう思ったのだが、此処に余計な一言を言う狐が一匹、いや一人いた。
「うむ、気を付けるんじゃぞ!」
「お前が言うな糞狐!」
「なんじゃと!呪うぞ小童!」
再びギャンギャンと噛みつき合う二人の脳天に今度こそ堪忍袋の緒が切れたヤスベーさんの無言の拳骨が降り注いだのは間違いないだろう。
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「成程。亡命と言っても二十名ほどね。然し、この世界に住んでいるとはいえ、戦えない女性や子供を連れて良くここに辿り着けたわね」
亡命となると政務に関わるものや兵士など大人ばかりと思いきや、その家族まで同行していた。
亡命者の男性陣とヤスベーさんやバラハスさんは話し合い、その間にぼんやりと眺めていると奥さんらしき女性が数名、その側を小さな子供達が五人ほど遊んでいる。
「まあ、そうじゃの。然しアヤツは子供に好かれ易いのか?」
コウギョクが指を差した先を見ると、レックスが双子の女の子に仮面を剝がされそうになりながら必死に抵抗している姿が目に飛び込んできた。
「さあ、如何だろう?」
気にした事は無かったけど、何で顔を半分も被う仮面なんかつけているのだろうか?
妖精王様達との契約または何かの加護が掛けられた魔法道具なのかもしれない。
ともかく、その双子を私とコウギョクで剥がすと、私は顎に鋭い拳を、コウギョクはその白い耳を掴まれ引っ張られた。
「す、すまない。助かった・・・」
如何にか一人を確保した私とコウギョクに合流したレックスは申し訳なさそうにしつつ仮面を直す。
すると双子の母親らしき人が慌てた様子で私達の方へ駆けよって来た。
「こらっ!ティト!マリルー、止めなさい!そんな異界人で遊んじゃダメでしょ」
母親は銀色の髪を振り乱し駆け寄って来て早々、私達から物凄い形相で双子を奪い返すと、子供に見えない様に顔を隠しながら此方を睨んできた。
「はぁーい」
兄のティトも妹のマリルーも元気よく母の腕の中で答えると、そのまま抱きかかえられ大人たちの輪に紛れていく。
それにしても異界人への偏見は根深い、領主と言う立場か証の影響か、ヤスベーさんに対しては他の魔族からもそう言う物は無いらしい。
「何じゃ、あの母親!こっちが迷惑を掛けられたと言うに、暴言の末に睨み付けるとは」
コウギョクの方は先程の事に酷く気にくわなかったらしい、腹立たしそうに地団太を踏んでいる。
色々と聞くには難民という扱いで亡命者達は保護されるらしい。
大部屋が宛がわれたが勿論、見張りは厳重につき外出は全面禁止、ウドブリム兵達と同じ扱いだが屋敷は見張りの目が届く範囲と限られてはいるが歩き回れるそうだ。
その後、そんな彼らを除き、空気はとてもじゃないけど友好的ではないが、協議会は恙無く始まった。
参加したのはガラクタ団からはヤスベーさんとコウギョクと私、テローからはバラハスさんと孫のヘシカさん、そしてウドブリムからは最年長のウンベルトさんが代表として出席している。
三勢力が集まるには少し狭い部屋の中、ぎこちない空気と緊張感が漂う中でヤスベーさんの咳払いが響く。
「こほん、それでは今後の領土防衛及び、併合に伴い敵対を解き、協力関係を気づくべく法を取り決めて行こう」
テローとウドブリムの双方の視線がヤスベーさんへと降り注ぐ。
バラハスさんは落ち着かない様子で肩を震わせ長机に両手を突くと、冷や汗を額から滴らせ、神妙な面持ちで声をあげた。
「わっ、儂は法など考える必要は無いと思う。そんな悠長な事を話し合うよりも先ずは領土の防衛の強化を急ぐ必要があるように思うのじゃが・・・」
そう言うバラハスさんの握る拳は机の腕震え、それを心配したヘシカさんが宥め着席させ、背中を摩りながら宥める。
「バラハス殿、まだまだ信用にたる存在には及ばなけれど、必ずや認めて頂くにたる成果を出してしんぜよう。如何かこの場は如何か治めて協力して頂けないだろうか」
顔を真っ赤にし、納得がいかない様子で奥歯を噛みしめ険しい表情をするバラハスさんに対し、ヤスベーさんは眉尻を下げ困り顔でヘシカさんに助け舟を送った。
「いえ、こちらはそう言うつもりでは・・・」
バラハスさんに対するヤスベーさんの真摯な態度にヘシカさんは黙り込む祖父に代わって弁解をするが、それを遮る様にウンベルトさんが嘲笑った。
「何と情けない、領主たるもの、そう易々と配下に媚び諂うべきではありませんな。テローは元より臆病な気質にあり、それ故に無暗に兵を浪費し流れ者などに首を取られたのでしょう」
ウンベルトさんは憐みの目でバラハスさん達を見ると、次第に見守る私達へとその矛先を向ける。
名誉を傷つけられ、堪え切れなかったヘシカさんは祖父を庇い視線を阻みながら抗議した。
「誤解です、我々は何事にも気を緩めず全力で対応する方針なのです」
「くくく・・・」
然し、ウンベルトさんにとって、それすらも自身の発言を覆すに足らないようで、誰から顰蹙を買おうと構わない様子。
「確かに我々は異界から流れてきました。然し、事前の戦いが無ければ今も戦いは続いていたかもしれません」
「仮定の話は結構だ。この際、協定など結ばずに我々に全てを任せては如何かな?」
状況を見て思わずバラハスさん達を私が庇うと、それを上行く傲慢さでウンベルトさんは切り返した。
「なんじゃと!!!」
それに反論する物言いの仕方に思わずコウギョク座っていた椅子を目にするが姿は其処に在らず。
そう言えば、こういう場になれば直ぐに嚙み付く筈なのに静かだったな。
改めて視線を戻すと、憤怒したのはバラハスさんだった。
話し合いどころか、ただの老人同士の喧嘩となってしまった事態にヤスベーさんが立ち上がる。
「如何か!お鎮まり頂けないだろうか?双方、その流れ者に敗れた身、そこに有利不利は存在せぬよ」
一際大きな声、かつ冷静なヤスベーさんの言葉にウンベルトさんも口を噤む、それには流石に反論できないようだ。
如何にか場は収まり、食料に兵力や労働力、そして今後の共闘においてと紆余曲折あったが如何にか纏まった。後はそれを羊皮紙に記述し、テローとウドブリムに調印して貰う必要が有る。
「儂は異論はない・・・」
バラハスさんは首にかけた紐を引っ張ると、小さな皮袋に入れた印鑑を取り出し羊皮紙に押し付けると、小声で何を唱えるとそれを離す。
そこには紫に光る家紋の様な印が押されており、初めて見る光景に呆然としているとヘシカさんが丁寧に教えてくれた。
「それは魔法印、押した者の唱える独自の術式と魔力で押され、それ故に偽造し難く信用が高いのです」
「成程・・・後はウンベルトさんですけど如何なさいましたか?」
恐々とウンベルトさんを見ると調印どころか、羊皮紙を丸めだした。
羊皮紙を紐でまとめ上げた所で、ウンベルトさんは顔を上げ此方に視線を向けた。
「儂は戦場から直接ここに連れてこられた事に加え、この様な重要な書類に調印する為の印鑑を元領主も持ち合わせておらん。散々引っ掻き回しておいて何だが、我らの住まう都へと御側路願えないだろうか?」
「事情が真なれど努々、信用なさらぬ事ですぞ」
バラハスさんはこの期に及んでも疑念を隠さない様子。
此処はウンベルトさんの言う事に可笑しな点は無いし、ヤスベーさんも納得しているようだ。
「では協力体制に組むにあたり、テロー側からも使者を出しませんか?」
「ふむ、ポンコツかと思いきや意外と使えるんじゃな。では、儂が行こう」
バラハスさんが私の意見を評価してくれたまでは良いが、ちらほらと此方の世界の住人らしい価値観が垣間見える。ポンコツって酷くない?
さも当然の様にウドブリムへ同行しようとするバラハスさんだったが、それをヘシカさんは許可しなかった。
「いえ、今日の様子からしてお爺様は使者に相応しくはありません」
優しそうな顔をして意外と身内に手厳しいヘシカさんに、バラハスさんは狼狽しつつ冷や汗を流した。
「いや、儂がこの領土の代表としてだな・・・」
思い当たる節が有りすぎて孫に言い返す事が出来ないバラハスさん。
そうこうしている内にヘシカさんはバラハスさんを押し退け、こう宣言した。
「私が使者として赴きます。皆さま、宜しいでしょうか?」
表情は穏やかだが妙に押しが強く、圧を不思議と感じる。
そんな祖父と孫の様子に微笑ましそうにしていたヤスベーさんはヘシカさん達からウンベルトさんへ視線を移動させると満足如何に頷いた。
「ああ、ウンベルト殿とアメリア殿の意見も尤もであるし、現状を踏まえれば人選びに迷わず即決できるのはありがたい。それでは複数人で訪問するが、ウドブリム側に取り次ぐ事は可能だろうか?」
「ふむ、纏まったか。良いだろう、闇の小精霊を通じて連絡を取ろう」
当のウンベルトさんは呆れ半分といった表情で見守っていたが、小さく溜息をつくと自身の影から蝙蝠の翼が付いた目玉、もとい闇の小精霊を呼び出すと額をつける。
「あれは記憶を読み取っているだけです。異界では常用されていますし、心配はいりませんよ」
「ああ、そうであったか。では協議も終いだ、我々も支度を整えるとしようではないか」
ヘシカさんの説明により納得すると、ヤスベーさんは少し疲れた表情を浮かべながら立ち上がる。
協定は成立はならなかったが、如何にか二つの領土が良い方向に行けそうで安心した。
退室しようと一斉に振り向けば扉は半開き、コウギョクがこっそり退出したのだろうな。
「まったく・・・せめて閉めておきなさいよね」
様子見がてら一足早く扉を開くと、何かが引っ掛かり小さな悲鳴が上がる。
慎重にその先を覗けば、例の双子が固まりながら、扉の前にしゃがみ込んでいた。
「やっべぇ、逃げるぞマリルー」
「待ってよ、あんちゃん!」
探検のついでか、かくれんぼか解らないが、何をしていたのだろうか?
頭を両手で抑えていくマリルー、妹などお構いなしに此方を振り替えずに必死に逃げていく。
ふと、中庭に目をやると白くてふわふわした尾が草間から見えた。
「本当に色々と有るけど取り敢えず・・・旅支度ね」
私の横をバラハスさん達が通り抜けていく、私はウンベルトさんを伴い歩いて来たヤスベーさんと共にコウギョクをつるし上げた。その後は滾々と説教されたコウギョクの抗議の声があがる。
「昼寝禁止なんて、あんまりじゃー!!」
それからは順調にウドブリムへの旅支度は進み、初めての此方の魔物が引く馬車やその先に待つ初めての土地に私は不安になりつつも何処か心の中で浮かれていた。
本日も当作品を最後まで読んで頂き誠にありがとうございます。
二つの領土をまとめようとする最中、思わぬ客人の来訪は何をもたらすのか。
それでは次回まで少々、お待ちください。
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次週も無事投稿できれば8月12日20時に更新いたします。




