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プロローグ 〜出会い〜

◎あらすじ

声を喪くした少年マルス

不思議な力をもつ少女メテア

運命は抗えない渦へと。


◎登場人物

マルス・ステア

 生後声を喪う。

 普段は大人しく

 弟ライク・ステアを羨むことも。

メテア・フィン

 不思議な力をもつ。

 活発で世話やき。

ガタンッ!


目覚まし時計が落ちた

朝がきたのだ


ドスンッ


ついでに鈍い音。

身体も落ちたのだ


(いててて・・)


「おーきろぉおぉうー!」


(な、な!?)


ステア家の朝


兄マルスの寝坊を

弟ライクが起こす


ステア家の朝


父、母はいない


「ね!はやくおじさんとこいこ!」


おじさんとは孤児院の長

セバスチャン・マッドナルドのことだ


ようやくマルスは

弟に微笑みを返す


そうマルスは喋れない


兄の特質を弟も理解している


ライクは待ってるよと、外に出ていった


(さあ仕度をしなくちゃ)




同時刻ー


ステア兄弟が暮らすラクラ村から距離はない


「どうーどうーーっ!!」

馬車使いの怒号が鳴った


急停止した隊列は

1人の少女を置き捨てて

来た道を去っていった


「はーーっ!!」


揃った足音は遥か遠くに消えた





「おはよーございまーす!」


ノックするとおばさんが出た


セバスチャンの妻ポーリー・マッドナルドだ


「はい、おはよう

さ、お入り

今朝はコーンクリームだよ」


マルスは感謝とともに会釈をした


『おじさんは?』

滲んだインクをおばさんに見せた


ライクより年下の子が数名

それだけの小さな孤児院

朝食前は室内にいつもいるはずだが

今日は見当たらない


「なーに村長さんのとこ

心配いらないわ」


他の子どもたちは食卓に既についていた


マルスは妙な胸騒ぎにとらわれたが


「さめちゃうよ〜」


女の子の声で我に返った


その時


ガチャッ。


「おう、ただいま」

セバスチャンが戻ってきた


「今日は俺たちの仲間を紹介する。

この子だ」


「・・・」


「よろ・・しく」


年齢はマルスと同じくらいだろうか

黒髪はボサボサに切られ

肌は日焼けの跡

少女は憔悴していたが

眼には何かが宿っていた


ざわつく孤児院のなか

マルスは少女の得体のしれない力を

気付きとっていた



つづく

不定期更新ですが

応援よろしくお願いします。

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