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ナニカ(卅と一夜の短篇第11回)

作者: ホオジロ

 三次元の立体に光を当ててみよう。すると地面に影ができた。

 二次元空間の住人は、その影を見るしかない。


 立体を回してみよう。すると影の形が変わった。

 二次元空間の住人は、影の形の変化から立体を想像するしかない。




 三次元空間の住人は、立体の形を見るしかない。


 もし立体の形が変わったならば。

 それは四次元のナニカが回った証拠。




 あれ? 髪切った?

 それは四次元のナニカが回った証拠。四次元空間の住人が、ナニカを回した証拠。

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― 新着の感想 ―
[一言] なるほど~。 髪を切るのは、そういったシステムがあるのですね。 今回は、わたし、失敗しました。 いきなり本文から読み始めちゃったんです。 とぉってもシャープな前半部分に、脳内スクリーンでは…
[一言] 彼女の髪型が変わったことはわかっても、彼女の髪型を変える力は彼にはないのですね。 彼女の気持ちが変わる日が来たとして、彼女の気持ちを変えないでいられるか。そこに彼の力は働きかけられるのか。 …
[良い点] ポエムじゃないのにポエミーだ! 理系のポエム語りは美しく、難解で、近寄りがたく、けれど追いかけたい。 [一言] あらすじからの本編スゲエよ、ジロさん。理系のうんちくにカラスウリはひれ伏しま…
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