ジャックのお客様 幽霊と情報屋
「おーい、ジャック、いるかー?」
あらあら、今日はお客さんが沢山です。
アルト君とジャック君が言い争っていると、玄関が開けられてレガート・レントさんが顔を出しました。
「まあ、こんにちは」
「おっと、こんにちは、キャンディー」
なんだかんだで、久しぶりに会った気分です。
「ジャック君から聞きました。お世話になりました」
「いえいえ。こっちこそ、良い情報をいろいろとぱく……ごほんごほん。仕入れられたし」
「まぁ、火事場泥棒ですね! 泥棒として、立派に仕事をしたんですね!」
「そうそう。火事場泥棒。……って、私は泥棒じゃ無くて情報屋!!」
「あら?」
そういえば、そうだった気も。
私が考え込んでいると、横からアルト君が出てきました。
「で、レガート・レントはなんでここに来たの?」
「あぁ、ちょっと話が……だ、だれ?」
なにげにさりげなく会話に入ってきたアルト君。
それに思わずふつうに答えかけて硬直するレガート・レントさん。
「おぉっ、なんだかすごいですね!」
「なにがだ」
「よく考えて見ると、レガート・レントさんとアルト君って会ったことないよな~っと」
「あぁ、そう言えば……」
あら?
でも、アルト君はレガート・レントさんの名前を知っていた?
世界は狭いんですねー。
「お前……一体何者だ?!」
レガート・レントは戸惑っていた。
見ず知らずの少年(しかも幽霊)が、なぜ自分の事を知っているのか。
ただ、警戒をして問う。
「ボク? ボクはねぇ~、アルトだよ」
アルト?
結構前にジャックが言っていた、よくわからない幽霊のことか?
「なぜ、私のことを……」
「知ってるよ。いやぁ、いろいろあって……君の事ならいろいろ知ってるよ」
「なぜにっ」
「結構前にセレスティンに潜入して死にかけたこととか、学生に脅されてることとか、お酒好きすぎてバーを開店してることとか、実はおかあさん探すために情報屋を始めた事とか、よく旦那にお酒で買収されてることとか」
「な、なぜ、知って?!」
こいつ、同業者か?
いや、でもアルトと名乗る情報屋なんて聞いたことないし、知らないし……。
しかも、彼らしか知らないようなことまで知っている?
深読みしすぎか?
でも、こんな奴のこと本当に知らないし……。
「……何者だ」
「生前はいろいろ後ろ暗いことをやっていた、アルトです☆」
「あくまで正体を隠すのか……」
「え? いや、その……まあ、隠したい恥ずかしい過去ではあるけど」
ぜったい、こいつの正体暴いてやるっ。
そう、決心したレガート・レントだった。




