ジャックとイトコ
第十八話
ジャックとイトコ
みなさん、ハロウィーンって、知ってます?
なんでも、ジャック君達の忙しい時期だとか……。
「だから、くんじゃねーよ」
「えー、一人は嫌です」
いけずなジャック君は、どうやら私を一人残して外に行っちゃうみたいなんです。
私はその間お留守番……。
酷いわ。
こんなかよわい女の子を一人残していくなんて!
「この前はわかったって言っただろ!」
「そんな事、言ったかしら?」
「言った!!」
まあ、記憶にないわ。
「とりあえず、お嬢が来る」
「どじょう?」
「お嬢だ!」
「まあ、ジャック君ったら。私、オコジョは好きですよ?」
「ちげーよ! どこをどうしたらそうなるんだよ!! ともかく、お嬢、聞いてたな?」
「?」
―はい。聞いていましたよ? ジャック―
「あら、まあ。箱から声が聞こえるわ」
なんとなんと、この前レガート・レントさんがいじっていた箱から、声が聞こえてきました。
―私は、PANDORAboxイトコヒメsystem。通称、お嬢です。ドジョウでもオコジョでもありません。まあ、気軽にイトコとでも呼んでいくださいな―
「まあ、イトコさん? 不思議な方ね」
箱から声だけ聞こえてきます。
箱の中にいるのかしら?
いや、それとも箱がイトコさんなのかしら?
不思議で不思議で、思わずがんみです。
―この時期だけ、ジャックさんが不在になる館の管理を承っています。今年は、キャンディーさんとこの館で過ごす事になります―
「そうなの?」
「じゃ、行くから」
「あっ」
そのまま、ジャック君は外へ行ってしまいました。
もう、せっかちさんなんだから。
ちょっと、しょんぼり。
「イトコさん」
―なんですか?―
「ジャック君はなんの仕事をするんです?」
―ハロウィーンなので、その間に戻ってくる霊の案内人と、発生する迷い人の案内ですね―
「ふむふむ。よくわからないわ」
―まあ、私もよくわかっていません―
「あら、そうなの?」
そんな話をしながら、ジャック君の居ない館で私はイトコさんと過ごします。
すごし……ま……




