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現世続行〜ご都合な展開とかねぇから  作者: ナナシア
第1章_異界との接触
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15話_バトルロワイヤル_原生林での死闘2

地面の血溜まりに口をつけて、とりあえず生命維持ができる程度の水分は確保できた。


多分少女とお爺さんは息があるんだろうが、直接自分の手で止めを刺す気力も体力ない。


泡を吹いて倒れている少女、動かない爺さん、頭部を破壊した少年。

3人を1人ずつ崖まで連れて行って突き落とした。

さっきは水分欲しさに殺害したが、今回は違う。

3日以内に99人が死んでないと恐らく全員この熱のこもっている噴霧器のようなもので蒸し殺されるんだろう。


生きたいという欲望は薄い方だと思っていた。

プロジェクトで自分の無能さを露呈する度に消えたい、死にたいと思っていた。

けど、いざ他者から生命を危険に晒されると命にしがみつきたくなる。人間とは難儀な生き物だ。


とりあえず中央広場に向かおうとスマホを取り出してコンパスアプリを起動した瞬間、銃声が聞こえた。


音のする方向へ早足に向かうと、そこにはあの最初に苦言を提示したヤクザと、20代の男性が倒れていた。


これで最低でも4人死んだ。目の前のヤクザを殺して拳銃を奪えば5人。


「はぁ、はぁ、なんだこの霧は。クソ蒸し暑ちぃ」


ヤクザもかなり体力を消耗しているようで、突然の土砂降りに見舞われたかのようにずぶ濡れだ。


背後からこっそりと忍び寄る。

が、パキッと小枝を踏んづけた音が鳴り響いた。


「誰だ!」


ヤクザがこちらを振り向いて拳銃を構えると同時に、石斧を投げ飛ばす。


石斧は拳銃をもっていたヤクザの右手に直撃し、拳銃と共に草むらの中に飛んで行った。


そのまま全速力でヤクザに突っ込む。

ヤクザも、正面から殴りかかってきた。


だが、助走をつけて殴りかかったのと身長差で気持ち自分の方が早く顔面に手が届き、ボキッと歯の折れる衝撃が手に伝わってきた。


そのままの流れで、左手で喉仏を殴りつける。

「がひゅ!?」


がしかし、俺の腹部にも衝撃が走った。

ヤクザの左アッパーを右脇腹にもらった。


「ぐぇっ」

鳩尾はギリギリ外れていたようだが、痛みで体を動かしたくない。


ヤクザも顔を抑えて怯んでいる。


「はぁ、ぐっ、はぁ、舐めた真似してくれやがって。」

ヤクザが腰からサバイバルナイフを取り出して、距離を縮めてきた。


「なに!?」


ナイフを持ってる人間に素人が丸腰で勝てるわけがない。

ポケットから消しゴム大の小石をいくつか取り出して、全力で投げつける。


ヤクザは両腕で顔をガードしながら突っ込んでくるので、武器になるものを探しながら背を向けて逃走する。

「おい、ゴルァ!逃げんな!」


拳銃を回収されないようにちょこちょこ石を投げて引き付け、しばらく逃げると竹林に到達した。


朽ち落ちていた8mほどの竹を1本丸ごと手に取り、槍のように構えてヤクザに突進する。


その辺りに生えている竹というのは、小枝とかが何本も生えている。


これを全て無傷で防ぎきるのは無理だ。


竹の硬い枝がヤクザの皮膚を裂く。


「舐めんじゃねぇ」


ヤクザも小さな傷覚悟で動きを止めようと片手で竹を掴むも、こちらは両手で竹を回転させたり引っ張ったりして竹を掴むヤクザの手の平を削り、地味な傷を増やしていく。


「いってぇな」

たまらず竹を放した瞬間、再度竹で顔面付近を突く。


「ぐあああああああああああああ」


顔を手で抑えて怯む。

どうやら左目に当たったようだ。

殺せる。


竹を手放して、足元にあった拳程の大きさの石を1個右手に持って接近する。


石を振り下ろすタイミングに、カウンターを合わせられてヤクザがナイフを突き刺そうと腕を伸ばしてきた。

咄嗟に身を捩るも躱しきれず腹部に斬撃を受ける。


石はヤクザの頭頂部に直撃し崩れ落ちる。


腹部が焼けるように熱い。

刃物で切られた時は、とんでもなく熱いのだ。


ワイシャツが刺された箇所から赤く滲む。

切られた場所は腸付近で、恐らく臓器には達していない。


動かないヤクザからナイフを奪い取り、ヤクザの首に思いっきり突き刺す。


返り血が飛び散り、辺りが血まみれになった。


「いてぇ…」


流れ出る血の量とその生暖かさに血の気が引き、吐き気を催した。


恐る恐る傷跡を見てみると深さは0.5cm、傷口の大きさは3cmほど。


多分皮膚が裂けただけで致命傷ではないが、何かしら処置したいところだが道具がない。


ワイシャツを脱いで、腹部を思いっきり縛る。

気休め程度だがないよりはいい。


動くたびに腹部に痛みが走る。


そのまま、ナイフシースとベルトをヤクザから回収し、石斧を投げつけた場所へ向かって石斧と拳銃を見つけた。


拳銃の名前はよくわからないが、グリッド部分に星が一つあり、銃身にロシア語っぽい言葉が書いてあるのでロシアの銃だろう。

オートマチックの銃で、マガジンを取り外すと残り6発だった。


スライドを引いて、銃身に込められていた弾を取り出して、マガジンに装填した。


弾が込められていない銃の安全装置らしきレバーを上げて、引き金が動かない事を確認した。


石斧が重いので、ベルトを解いて自分のベルトをズボンに通し、ヤクザのベルトにナイフシースを通して、腰に巻きつける。


拳銃の扱い方なんか知らない。

安全な持ち運び方法がわからないのでとりあえず、マガジンを外した状態でズボンのケツの部分に突っ込んだ。


あと、94人。



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