・・・何時になく、君は?
___僕の好きな女性は?
ステキな人だ! 見た目の可愛いさ以上に、性格の良さが素晴らしい!!!
___彼女を見て! トキメかない男なんているのか?
どんな男でも、顔がタイプじゃないとか? そんなの関係なく!
みんな彼女を好きになるはずだ!!!
___彼女には、そんな惹きつける魅力があるんだ!
僕も、彼女に惹きつけられた一人なんだよ!
・・・いや?
彼女は女の子にも、その魅力で惹きつけているんだよ。
彼女の周りには? 男女関係なく! みんな彼女の傍にいたいんだよ。
___彼女は? 特別な女性なのかもしれない!
僕は、そう思うんだ!
▼
___僕の名前は、『鎌野屋 繫樹』21歳、大学生。
彼女の名前は、『裏柳 しのぶ』21歳で僕と同じ大学に通っている。
彼女は、何処に居ても直ぐに気づくぐらいにオーラがあるというか?
彼女の笑顔に、僕は釘付けになったんだ。
___初めてだったんだよ!
女性を見て、こんな気持ちになったのは、、、?
あんなに胸が締め付けられるような、キュンとした気持ち。
これが! “一目惚れ” というやつなのか?
僕はもう、彼女に一瞬で【恋】に落ちてしまったんだ。
*
___その頃。
彼女は、僕の知らない男と二人で夜の街を歩いていた。
『___ねえ、匡幸?』
『___うん? どうしたの、しのぶ?』
『___あそこの角を曲がったら? 人があまり通らない場所なの!
だからね? あそこで、隠れてキスしない?』
『・・・えぇ!?』
『___嫌なら、いいんだけど?』
『___いや? そうじゃないくて! 結構、積極的なんだね!』
『___女の子が、積極的なのは? 嫌い?』
『___いや! めちゃめちゃ好きだよ!』
『___あら? そうなんだね!』
『___まあね!』
___二人は、暗闇に隠れてキスをした。
お互いの唇を重ね合わせて濃厚なキスになった途端。
しのぶは? 彼の中にあるエネルギーを全て吸い上げた。
___彼は?
みるみるうちに、ミイラになり。
カビカビになってその場に倒れてしまった。
もう、息はしていない!
心臓も動いていない!
一瞬で、彼の命をしのぶは奪ってしまった!
・・・でも? しのぶは、一体!? 【何者】
▽
___当然! 朝のテレビでは、そのニュースが流れていた。
警察が、そのミイラになった死体を調べてみると、、、?
うちの学生だと判明したんだ。
名前は、『佐野 匡幸』21歳。
___死亡時間は? 20時間前、、、。
それなのに、、、ミイラの状態で発見されるなんて!
警察も、驚く事件だった。
『___警部! どうやったら? こんな “ミイラ” のような状態
になるんでしょか?』
『___さあな? 俺にもサッパリ分からん!』
『やっぱり! 薬物とかやってたんでしょうか?』
『それはないな! 薬物でこんなミイラのような状態にはならんよ!』
『・・・うーん? じゃあ、どうしたら?』
『取り敢えず! 彼の大学に行って見よう! 手掛かりがあるかもし
れんしな!』
『___はい!』
*
___しのぶは、ヘマをしていた。
『___失敗したわ! あの時、私が彼のエネルギーを吸っている時に
見られてしまったのよ!』
『・・・えぇ!? 誰に?』
『・・・それが、その場で、捕まえる事が出来なかった。』
『___まさか!? しのぶ! ヘマをしたのか?』
『・・・ごめんなさい、』
『謝る前に、、、そいつは誰か? 知っているのか?』
『___もちろんよ! うちの大学の【小山】という男性よ。』
『・・・それで、少し余裕だったのか!』
『___まあね!』
『___そいつを、どうする気だ?』
『捕まえて、記憶を消すわ!』
『___そうだな! 殺せば、事件が長引くだけだからな!』
『___えぇ!』
*
___この【小山】という男は? 僕の唯一の友達なんだ。
『___きっ、聞いてくれ鎌野屋!』
『どうしたんだよ? そんな焦って! 小山らしくないじゃなか!』
『___あ、あの女! 吸血鬼だ! あの女は、吸血鬼なんだよ!』
『・・・あの女って? 誰の事を言ってんだよ!』
『___裏柳しのぶだよ! アイツは、吸血鬼なんだ!』
『___ちょっと、落ち着けよ小山!』
『落ち着いていられるか! 今度はオレを殺しにくるぞ! オレは見た
からな! あの女が、佐野をミイラにするところを見たんだからな!』
『・・・えぇ!? ミイラ?』
『___あぁ! あの女、口から口へとエネルギーを吸い取ってるよう
に見えたんだ! あっという間に、アイツ! ミイラになりやがった!』
『・・・お前? 夢でも見てたのか?』
『___本当の話なんだよ! 鎌野屋! お前ならオレの話を信じてく
れるよな!』
『・・・ううん、まあ、』
『___ありがとう!』
▼
___僕が小山から話を聞いた、数日後...。
小山が、その話をしなくなったんだ。
僕が、小山から聞いた話を小山にしても、“知らない、覚えてない”
の一点張りで...。
なんだか? 記憶を消されたように僕には感じたんだよ。
___今の、小山は?
目が虚ろで、視点もあっていないし。
なんだか? いつも、ボーっとするようになったんだ。
僕の事も、あんなに何でも言い合える友達だったのに、、、。
僕に、小山は何も話さなくなったんだ。
【・・・ひょっとして、やっぱり! 小山が言った通り! 裏柳さんが
関係しているのか?】
*
___しのぶは、小山の記憶を消してホッとしていた。
『___これで! もう、大丈夫よ!』
『そうだな! アイツの記憶を消したんなら? もう、問題ない!!!』
『___でも、ヒヤヒヤしたわ~! 警察に見つかるかと思ったんだもの!』
『___もう、それはない! 心配するな!』
『___それに、あの小山という男! 警察に私の事を話したらしいん
だけど? 話した相手が私のよーく知っている警察官だったから! 口封
じができたしね!』
『___しのぶのエネルギーを少し分けてやった男か?』
『___えぇ! そうよ!』
___次に狙われたのは? 僕だった。
裏柳しのぶ、僕の好きな女性。
・・・そして、僕の大事な友達! 小山の記憶を消した女。
僕の心は迷っていたのだが、、、!?
___いざ、彼女と会うと?
・・・何時になく、君は? とっても綺麗だった。
『___ねえ、鎌野屋君?』
『・・・えぇ!?』
『___私と、キスしたくない?』
【・・・ゴックン】
僕は、つばを飲み込んだ!
まさか!? 僕もエネルギーを吸われるのか、、、!?
一瞬で、彼女に殺される、、、!!!
僕は、彼女に気づかれないように【聖水】を口に含んだんだ。
十字架とニンニクも持っていた。
『___さあ! 私に、キスして!』
『___あぁ!』
【ギャーーーーーーー!!! うっ、なにを、したんだ鎌野屋!?】
『___やっぱり、裏柳さんって? 【吸血鬼】なんだね! 良かったよ
君の正体を知ってて。』
『・・・そんな、まさか!? 私の事を知っていたのか?』
『___あぁ! 小山から聞いていたからね!』
『・・・・・・』
『それじゃ~君の心臓に杭を打つ事にするよ!』
【ギャーーーーーーーやめて! 私は、美貌を手にした女なのよ!】
『あぁ! だけど? 吸血鬼だ! 人間じゃない!』
【ゴン! ガン! ゴン! ガン!】
___彼女は、僕が彼女の心臓に杭を打つと、、、?
あっという間に、灰になり消えてしまった。
___これで、もう誰も? “ミイラ” になる事はない!!!
*
【コンコン】
『___はーい! どなたですか?』
『ボクは、裏柳しのぶの兄です! ボクの妹を殺した罪は? 大きいですよ!』
『・・・えぇ!?』
【シュルルルルルーーーーシュルルルルルーーーー】
___僕は、あっという間に、ミイラになってしまった。
『___とっても! 美味しかったですよ。鎌野屋君!』
*
___数時間後、警察が来て。
『・・・また、ミイラになる事件ですか? 一体!? 誰の仕業なんだ!』
『___さあな! だけど? 早く犯人を捕まえないと犠牲者がどんどん
増えていくぞ!』
『___そうですね。』
『___あぁ!』
最後までお読みいただきありがとうございます。