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新しいおしごと

◆◆◆新しいおしごと◆◆◆

今日はドブさらいができない日です。


どんなおしごとを紹介してもらえるのでしょうか。楽しみですね!


「サリアさん、おはようございます!」


「あら、ヘンリエッタちゃん。今日も早いのね。うーん、そうねぇ。廃屋の解体なんていうのがあるけど、やってみる?ヘンリエッタちゃんならスケルトンにやってもらえば安全だと思うんだけど。」


「はい!がんばります!」


廃屋って、古いお家の事だよね。マイクおにいちゃんがよく壁を傷つけて怒られてたなぁ。


みんな、元気かな…。


「依頼人は不動産屋のジョージさんね。ギルドを出て3軒左の建物だから、大丈夫だよね?」


そう言って依頼書を渡されました。


「はい、いってきます!」


「いってらっしゃーい。」


この依頼書、いつもと違って上等な紙みたい。ふどうさんって、儲かるのかな?


わたしは、石畳の道を歩いて3軒お隣の建物に入りました。


カランカランカラーン。


きれいなベルの音が鳴りました。見上げれば、立派なベルがついています。


わたしのお部屋も、ああいうのが付けられたらいいなぁ。


「いらっしゃいませ、お嬢様。どうぞこちらへおかけください。」


「はい、ありがとうございます。」


なんだか、すらっとした服を着たおじさまに椅子へ案内されました。


真っ白で、シュッとした感じの椅子と机も素敵です!


「コーヒーをご用意いたしました。お好みでこちらのミルクと砂糖をどうぞ。」


「は、はい。」


困りました。依頼を受けに来ただけなのに、どうしたらいいんでしょう?


「お嬢様、本日はどのようなご用件でしょうか?」


「あの、その、この依頼を受けました。」


私は手に持っていた依頼書を見せました。


「ふむ、なるほど。これは確かに当店の依頼書のようですね。ああ、2か月前のでしたか。」


どうやら、結構古い依頼だったみたいです。


「廃屋までご案内いたしましょう。ですが、コーヒーはごゆっくりお楽しみ下さい。」


「は、はい。」


あわててコーヒーを飲み干そうとしたのがバレてしまいました。ちょっと恥ずかしいです。


この白くて四角いのと、金属の湯飲みに入ったミルク?みたいなのを入れればいいのかな?


チラチラとおじさまの顔をうかがってみます。


「お入れいたしましょうか?」


「はい、おねがいします。」


たすかりました!どうしたらよかったのでしょうか?


「それでは、失礼させていただきます。甘い方がよろしいでしょうか?」


「はい。甘い方がいいです。」


甘いのだいすきです!


おじさまがゆっくり丁寧に四角いのとミルクを入れてくれました。素敵です!


でも、私にはちょっとむずかしいです・・。


「えへへ~、おいしいです~。」


「ありがとうございます。」


私はゆっくりコーヒーを飲ませてもらいました。




「こちらになります。」


「へー、ここですか~。」


廃屋って言われても、私が住んでいたお家よりも上等のような?


お庭も広いし、なんと二階建てです!


「期限は特にございません。ですが、さすがに年内には完了していただきたく存じます。依頼を辞められる際も気軽に私共の方にお申し付けください。どのような壊し方をされても構いませんが、隣に住んでおられる方々に被害が出ないようお願い申し上げます。」


とっても丁寧に礼をして下さいました。


「はい、わかりました。」


「それではお気を付けて。検討をお祈りしています。」


そういうとおじさまは帰っていきました。お父さんよりずっとカッコいいです。


「お隣さんに被害がない様にって言われたけど…。」


お庭が広いので、適当に壊しても大丈夫のように見えます。なんででしょうか?


「おっきい魔法でバーンってやる人がいるのかな?」


いつか私もすっごい魔法でバーンってやってみたいです!


でも、今私に使えるのはスキルとスケルトンさんを呼ぶくらいです。


だから、今日もスケルトンさんに手伝ってもらいます!


「スケルトンさん、出番ですよー。」


20人?くらいに来てもらいました。


「みんなであのお家を壊します。がんばりましょー!おー!」


スケルトンさんがぞろぞろとお家を壊しに行きました。


「あれ、私は何をしたらいいんだろう?」


かよわいれでぃーの私の力ではお役に立てません。


私のお家はこのお家よりボロかったけど頑丈でした。


「お庭をきれいにしようかな?」


誰も住んでいないせいで草がボーボーです。


お庭もきれいになったら、依頼人さんも喜ぶよね?


「わたしもがんばります!」



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