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アローラビット

◆◆◆アローラビット◆◆◆

アローラビットの死体は完全に爆発四散したのでそのままにして探索を続けました。


ネクロマンサーの魔法は獲物をダメにしてしまう魔法ばかりなのが困りものですね。


「このダンジョン、歩きにくいですね。」


木や草をかき分けて進まないといけないのでなかなか先に進めません。


でも、なんだか探険!って感じがするので採掘場よりはいい所だと思います。


アローラビットがいなければですけどね。


あ!あっちに宝箱があるような気がします!


ヒュッパシッ!


「ふむ、危なかったな。」


キリコさんが私に当たりそうだった矢を掴んで止めてくれました。


「あ、ありがとうございます・・。」


もう、すこしで、頭に当たるところ、でした・・・。


キュキュッキュキュキュキュ!


「あー!笑った!あのウサギ絶対笑いました!!もう許しません!カース!」


アローラビットが茂みに隠れてしまったので当たったのかわかりませんでした。


「そうするよう命令されているのだろう。落ち着けって聞いておらぬか。」


今ならまだ捕まえられます!


どうせ音を立てないように身を潜めているに決まっていますからね!


「わっ!」


足元がぬけ


「ロイヤー!」


私はおそらく私が今から落ちるであろう落とし穴の先にロイヤーを呼びました。


「痛・・。ロイヤー、ありがとう。だいじょうぶ?」


キューッキュキュキュキュ!


アローラビットが穴の上で笑いながら私を覗き込んでいます。


「わ、私の怒りは今有頂天に達しましたーー!!!」


魔法なんかではダメです!一発殴ってやらないと気が済みません!


「これはダメのようだな。早めに問題が浮き彫りになって良かったとも言えるか。」


すぐ近くでキリコさんの声が聞こえたような気がしますがそれは後です!


「スケルトンさん!」


私はスケルトンさんたちを呼び出して、上まで登るのを手伝ってもらいました。


「どこですか!・・・あれ?アローラビットはどこに行きました?」


「ここだ。もう倒しておいた。どうやら主は挑発系の状態異常に弱い様子であるな。」


キリコさんがスパッと真っ二つにしたアローラビットを持っています。


「いや、元より人間は弱点だらけであったか。ともすれば、効果自体は低くとも、効果範囲の広い耐性系を獲得しておくのが良いと思うがどうだ?」


「挑発攻撃なんて受けていないと思いますけど・・・?」


「魔法使い系が近接戦闘での反撃を好むなど不自然である。普段からそういう行為をしているわけではないのだろう?少なくとも見ていた限りはその様であったが?」


「えっと、そう言われてみればそうかもしれません?」


「まぁ、余っているわずかなSPでスキルを獲得してからでもよかろう?全状態異常耐性や精神攻撃耐性などがあれば盤石であるが。」


神さま、スキルポイントを消費して全状態異常耐性を取りたいです。


【スキル取得に失敗しました。】


ですよね。神さま、スキルポイントを消費して精神攻撃耐性を取りたいです。


【スキル取得に失敗しました。】


「どっちもダメみたいです。」


「うーむ、個別に取ろうとするとSPがいくらあっても足りぬからな・・・。平時にも多少影響が出る可能性もあるが、冷静や平常心、アイアンハートなどはどうだ?」


神さま、スキルポイントを消費して冷静を取りたいです。


【スキル取得に失敗しました。】


神さま、スキルポイントを消費して平常心を取りたいです。


【SPを消費して平常心を取得します。種類を選んでください。】

消費SP1

平常心攻撃[入門]  平常心耐性[入門] 

平常心付与[入門]  平常心発動[入門]


「平常心はあるみたいです。どの派生にすればいいんですか?」


「平常心なら有用だ。ランクを上げるつもりならば付与、少しでもSPを節約したいなら発動がよかろう。」


「どう違うのですか?」


「付与にするとコストが嵩むがランクを上げれば差は埋まり、

 他人や敵にも使えるから有用な時がままある。

 便利な分効果時間が短くはなるが、一度平常心になればかかっていた精神異常も解けるであろう。

 精神異常のせいでその事に考えが及ばない可能性はあるから他の対策も必要になるが。


 発動にしておけば常時平常心を保つこともすぐに可能となるだろう。

 さすがに入門では無理でも初級で十分だろうな。

 切り替えも容易だが、そのままにしすぎると平常心が定着してしまう可能性がある。」


「うーん、付与だと肝心な時に役に立たなさそうだから発動にします。」


【平常心発動[入門]を取得しますか?1SP】Yes No


はい、お願いします。


【平常心発動[入門]を取得しました。】


平常心を発動します。


「どうですか?何か変わりましたか?」


そうだ、ロイヤーとスケルトンさんたちを送還しておきましょう。


このダンジョンは木と木の間が狭いからロイヤーと一緒に探険しづらいのは残念ですよね。


「わからぬ。またアローラビットが現れれば分かるのではないか?」


「それもそうですね。」


私たちは探索を再開しました。




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