ダンジョン村にいくわよ
◆◆◆ダンジョン村にいくわよ◆◆◆
翌日、私はギルドに来ていました。
「来たわね、ヘンリエッタちゃん。」
入るとサリアさんが待ち構えていました。
「サリアさん、おはようございます。」
「おはよう、Dランクになった事だし、ダンジョン村に行くわよ。」
「ダンジョン村ですか?この前護衛で行ったところですよね?」
「そう、そのダンジョン村ね。お姉さんも出向するから、一緒に行きましょう?」
「サリアさんもですか?うーん、なら行こうかな?でも、なんでダンジョン村に行くんですか?」
「ヘンリエッタちゃんはLv上げね。お姉さんはそのサポートかな?といっても、大したことは出来ないんだけどね。」
「そんな事ないです。とっても頼りになります!」
「そう?良かった。それじゃ、行こっか。」
私たちは準備もそこそこにダンジョン村へと向かいました。
「来て、ロイヤー。」
私は町を出て少しの所でロイヤーを呼び出しました。
「いつ見ても立派な岩肌ね。今日はよろしくね、ロイヤーちゃん。」
「ウロロ・・・。」
「このトカゲはメスなのであったか?」
「どうなんでしょう?ねぇ、ロイヤーはおとこのこ?おんなのこ?」
「ウロロロイヤー。」
「まったくわかりません・・。」
「たぶん女の子なんじゃないかな?ね?ロイヤーちゃん。」
「まぁ、トカゲの性別など何であっても構わぬか。話は進みながらでもよかろう?」
「ロイヤー、今日は私たちを乗せてダンジョン村まで行って欲しいんだけど、いいかな?」
ロイヤーが乗れと言わんばかりに姿勢を低くしてくれました。
「ロイヤーちゃんはおりこうさんね。おじゃましまーす。」
「こちらは遠慮させていただこう。自分より小さな騎獣に乗るのも気が乗らぬし、怖がられては構わぬ。」
キリコさんは魔法か何かでふわりと浮かびました。すごい。
「ほらほら、ヘンリエッタちゃんはここね。」
サリアさんが前に座るよう私を促します。
「もう、私のロイヤーですからね?」
そう言いつつも私はサリアさんの前に座りました。
「しゅっぱーつ!」
ロイヤーがのっしのっしと・・・いいえ、しゃかりきしゃかりきと歩きだしました。
ロイヤーは力持ちさんですね!
「ちょちょちょちょっと早くない?」
「そうですか?でも、ゆっくり行くとおそくなっちゃいますよ?」
「うう・・・背に腹は代えられない・・・でも、腰が、おしりが痛い。ヘンリエッタちゃんは痛くないの?」
「あれ?そういえば何ともないです。」
ロイヤーの背中はゴツゴツしていますし、結構揺れているのに変ですね?
「あ、もしかして?ちょっとお姉さんをパーティーメンバーに入れてもらえないかな?」
「え?ぱぱ、パーティーメンバーですか??えっと、どうやったら」
「手のひらを上に向けた状態でこっちに向けて?そうそう、で、パーティーメンバーに誘うって言ってみて?」
「パーティーメンバーに誘います。」
【サリアがパーティーメンバーに加入しました。】
「わ、できました!」
「うんうん、よかったね~。あ、やっぱり痛くなくなったわ。ロイヤーちゃんがスキルか何か使ってくれているんじゃないかな?ロイヤーちゃんはおりこうさんですね~。」
「もしかして、飛び乗った時私が痛がっていたの気にしていたのかな?ごめんね?でも、ありがとう!」
「ウロロロロロロロイヤー!!」
ロイヤーはとっても元気ですね!
ロイヤーとキリコさんがいるおかげなのか、魔物に襲われることもなくダンジョン村へ到着できました。




