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Dランク昇格試験の準備

◆◆◆Dランク昇格試験の準備◆◆◆

試験官をやってくれる人が決まるまで伐採とかお家の解体とか除霊とかをやって過ごしました。


キリコさんはやる前は毎回つまらぬ!とか言っていましたが、いざ始まると積極的に頑張ってくれたのでとってもはかどりました。


キリコさんは力持ちだし、シュってやっただけで建物とか木とかがズバッと切れるのです。

すごいです。


武器や防具は人化を解除すると破ったり踏みつぶしたりするからいらないって言われちゃいました。


おっきな剣を持ってずばーんってやってくれたらカッコよさそうなのに、残念です。


今日は、なにしようかな~?


あ、久々に採掘場に行くのもいいですね!


私は今日受ける比較的安全そうな依頼を探していました。


もちろんFランクの掲示板です!


「おはよう、ヘンリエッタちゃん。」


「あ、サリアさん、おはようございます。えっと、今日はまだ受ける依頼が決まってないんです。」


「そっか、それは良かった。昇格試験、今日だから。1時間後ね。」


「えっ?」(・ω・)?


「準備が出来たら奥の訓練場で待機してね。Cランクの試験官を待たせるようなことがあったら、試験の代わりにありがた~いお説教をしてもらえるから気を付けること。」


「まだ、心の、準備が!できていません!」


「戦闘の準備は万全だ。さぁ、参ろうか。」


「ま、いまさら慌てても仕方ないわよね。いきましょっか~。」


私はサリアさんに連れられて訓練場へと入りました。


「模擬戦で使う武器を選んでおいてね。

模擬戦では武器の扱いを見るために魔法とか使えないから気を付けてね。

キリコさんも素手での攻撃は遠慮してくれないかな?危ないからね。

素手で戦える人ように安全用グローブも置いてあるから。

あ、そうそう。

魔法が使える人は使える魔法のテストもするから安心してね。」


サリアさんが指差した方を見ると、布と革で出来たグローブが並んでいるのが見えました。


攻撃を受ける側の人の安全を確保するためのグローブみたいです。


「ふむ、では見ておこう。」


「あの、私、まともに武器を扱ったことが無いんですけど・・・。」


魔法発動用に杖を持ってはいますが、これで戦ったことなんてありません。


「魔剣とかなら杖じゃなくても魔法を発動できるし、今後使えるようになりたい武器を選んだ方がいいんじゃないかな?」


「えっと、じゃぁ、剣にしようかな~?」


私もいつかは魔法剣士です!


「まだ50分くらいあるからじっくり選んでね。」


「はい!えっと、長さはどれくらいがいいかな?」


これは長いです。


これは・・ふつう?


こっちのはなんだか曲がっています?そういうのなのかな?


短剣は難しそうです。


うわぁ!おっきな剣です!私の身長よりもおっきいです!


これは木製だから私でも持てるけど、鉄製だったらダメですよね。


いいなぁ、これがいいなぁ。


「その大きさでは持ち運べぬであろう?どうするつもりなのだ?」


「ですよね・・・。」


背中に背負って歩いたら引きずってしまいます。


「普通のが一番ですよね?」


「今後の成長に期待であるな。まぁ、それはショートソードになるのだが。」


「私は小さくありません!」


「いや、まぁ、それはいいとして。取り回しの易さと片手でも扱えることから片手剣とも呼ばれる。扱えるかどうかは知らぬが盾を持てば安心感も増すであろう。」


「あ、それで盾が近くに置いてあるんですね。」


私はとりあえず片手剣に決めて、盾を選ぶ事にしました。


丸いのと四角いのと長いのがありますね。


四角っぽく丸い盾や長丸の盾もあるけど、どう違うんだろう?


トゲトゲしたのもあります。なんだか強そうです。


「そのトゲ付きは盾で攻撃するようなヤツのものだ。扱いにくいからやめた方がいい。」


「そうなんですか?」


「トゲの分重心が遠ざかるし攻撃も逸らしにくい。それに、トゲなど無くとも鉄の塊で殴れば十分であろう。」


「黄金の鉄の塊?」


何故かサリアさんが変な事を言っています。


「いや、普通に鉄の塊で十分だ。」


「キリコさんって魔物なのに装備に詳しいんですね。」


「なにせ実際に使ったことが・・・んん?この体になるまでは人化などできなかったはず・・・?」


「あ、魂をいっぱい取り込んだから、その中に詳しい人がいたのかもしれませんね。」


「ううむ・・・自覚してみるとなんとも変な感覚だ。まぁ、経験が減ったのではなく増えたのだから良しとしよう。」


「これって、結局どれがいいんですか?」


一通り試してみましたが、持っただけではよくわかりません。


おっきい盾が良さそうな気はしますが、動きにくそうでもあります。


「盾としての機能であれば大きければ大きいほど良いだろう。

とはいえ、先の剣と同様に持ち運びに何が生じるのが問題か。

盾に隠れて魔法を撃つだけであれば間違いなくそこの最も大きい盾。

タワーシールドというのだが、それを勧める所だ。

しかし今回は魔法を使わない戦いを求められているので無理のない範囲でより大きいものを使うのがいいのではないか?」


「なるほど・・・。」


無理のない範囲ってどのくらいなんだろう?


「試してみればいいよね。」


私はいろいろ装備してみては木剣を振り回し、ちょっと大きめの▽みたいな盾にしました。


丸いのはなんだか弱そうだし、この盾の方がカッコいいです!



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