(# ゜Д゜)
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「遅いじゃない!もしかしてうまくいかなかったのかと思って心配したじゃないの!」
「ご、ごめんなさい。」
サリアさんが般若の顔でお出迎えしてくれました。
「実践から離れて長い私がついていっても足手まといになって護衛対象が増えるだけだからと思ってついていかなかったのが仇になったかもしれないとかずっとぐるぐる考えてたじゃない。でも、無事でよかったわ。冒険者証とかの身分証は取ってきたのよね?」
「はい、取ってきました。」
私は小袋にまとめて入れた後アイテムポーチに入れていたいくつかの身分証をまとめてサリアさんに渡しました。
「うんうん、経験が生きたわね。それで、腐っても町長なんだし、何かいいもの持ってた?」
「え?」
「え?もしかして、身分証だけ取ってきたの?」
「はい。そうですけれど・・・。」
「なんでよ?!死体あさりは冒険者の基本でしょ!ついでに後ろ暗いものの一つや二つくらい出てくるかもしれないのに・・・。」
「でも、死体ってちょっと怖いです。」
それに、基本じゃないと思います。
「はぁ・・・そういえばヘンリエッタちゃんはまだ子供だったわね。」
「子供じゃありません。立派なレディです。」
「はいはい、そうですね。ライネル!ライネル!ちょっと来なさい!」
あれ、ライネルさんいたんですね。
「はいはい、なんですか?おや、お嬢ちゃん、久しぶりだな?元気そうじゃないか。そっちのお姉さんは・・・え?は?」
「その話は後でしてあげるから。ちょっと、装備を拾うだけの簡単なお仕事があるから、今すぐ行ってきてくれない?ヘンリエッタちゃん、場所は?」
まだ返していなかった地図を広げました。
「えーっと、この辺りです。」
2番目に行ったのはたぶんここのはずです。
「ここね、じゃぁ、よろしく。」
「へいへい、行ってきますよ。タダ働きでね。」
「ヘンリエッタちゃんも、面倒な事はあいつに任せるのよ?今朝は酔っぱらっていて役に立たなかったけどたまには役に立つから。」
「え、あ、はい。」
ライネルさんが思いっきり尻にしかれているみたいです。
やっぱり付き合っているのかな?気になります!
「情けない男だ。」
「それで、なんで遅くなったの?」
「えっと、依頼を終わらせてました。」
「はぁ・・・・・・?キリコさん、そういう時は止めてくれないかしら?」
「善処しよう。」
サリアさんが何かを諦めた表情をしています。どうしたのでしょうか?
「まぁ、いいわ。もう依頼は終わったって事ね?何かいた?」
「コボルドとアローラビットがいたので倒しました。」
アローラビットは仲間がいないか念入りに探しておいたのでもういないはずです!
「え、コボルドがそんな近くに?何か部位とか持ってきてる?」
「その、キリコさんが食べてしまいました。」
「え、食べ・・・?あれを?勇気あるわね。・・・じゃぁ、それはいいとして。完了の確認はもうちょっと暗くなったらやるから、報酬は明日でもいいよね?」
「はい、大丈夫です。」
「そっか。じゃぁ今日は、Dランク昇格試験の申し込みをして終わりにしよっか。」
「え?!Dランク昇格試験?!私が受けるんですか?!!」
「今回みたいに自爆してくれる雑魚ならいいけれど、権力ちらつかせてネチネチネチネチやってくるやつには対処が難しいでしょ?ランクはあげておいた方がいいの。」
「でも、私が受けてもいいんですか?私はEランクになったばっかりですよ?」
「DからBランクまでの試験はお金さえ払えば受けられるからいいのよ。Eランクは危なっかしさが抜けたら試験無しでもらえるわ。」
「そうだったんですか。それなら・・・ちなみに、どんな試験なんですか?」
「Dランクなら戦うだけね。Cランク教官相手に戦って合格をもらえれば昇格ね。簡単そうでしょ?」
「全然簡単そうじゃありません・・・。」
「まぁまぁ。試験費用は小金貨1枚だから、不合格でも大丈夫でしょう?それに、ちゃんと手加減してくれるから。じゃないと試験にならないしね。」
「うー・・・返って目立ったりしませんか?このままの方がよかったりしません?」
「もう目立っているからそこは変わらないわ。ちょっと周りを見てみたら?」
「?」
振り返ってみると、冒険者さんたちが慌てたように視線をずらして何か始めようとして失敗していました。
「ね?もう目立っているでしょう?」
「そうみたいでした・・・。」
結局私はDランク昇格試験を受けることに決めて、申請用紙に記入して提出しました。
痛いのとかが無いといいなぁ・・。
気が付くと会話文だらけになっている不思議。




