表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

47/97

かんたんなおしごとで時間を潰しましょう

◆◆◆かんたんなおしごとで時間を潰しましょう◆◆◆

むくり。


きょろきょろ。


「あ、そうだ、もう帰って来ていたんでした。」


見渡すとおばあちゃんの宿のお部屋で、前線とは違って慌てて防具を着こんで魔物を迎え撃つ必要はありません。


昨日は依頼を出した後Eランクの依頼掲示板を見たのですが、討伐の依頼ばかりだったのでBランク魔物の納品を待ちながら比較的安全なFランク依頼を受ける事にしました。


特に、木材の在庫が無くてたくさん欲しいらしいので伐採の依頼を受けたのですが、時間がお昼の3時くらいであまり良くなかったので昨日はお休みにしたのです。


私はゆっくりと身支度を済ませ、のんびりとおばあちゃんと世間話をしてから伐採に出かけました。


「建物や木に身を隠したりしなくても町の外を歩けるっていいですね。」


前線では油断するとどこからともなく矢が飛んできて怖いんです。


「おいでっ、ロイヤー、フウ。」


私は久しぶりにフウも呼んでみました。町をちょっと出ただけのここなら大丈夫ですよね?


「ロイヤー、伐採をおねがいね。」


「ロォォォオイヤァァァアアア!」


ロイヤーが元気に木に向かって走って行きました。


ウォリウとかと戦う時よりも楽しそうです。


フウは命令も待たずに走り回っています。


フウが急に止まってピクリとなにかに気が付いたのかじっと遠くを見ています。


「フウ、どうかしたの?」


フウが全速力で見ていた方へと走って行きました。


「なにか、美味しそうな臭いでもしたのかな?」


フウは肉がない分軽くて逃げ足が速いから大丈夫だよね?


「スケルトンさーん、ロイヤーが倒した木を運んでくださーい。」


私はロイヤーが倒していった木の近くにスケルトンさんたちを呼びました。


前線でいっぱい練習したので、スケルトンさんたちを呼ぶのはもう手慣れたものです!( ̄ー ̄)


「前線の開拓でたくさん使うから、どれだけあっても足りないらしいので、ズババっと集めて、もう一回来ますからね!」


もちろん私は見ているだけというわけではなく、薬草を集めています。


でも、見晴らしのいい場所にはあまり残っていないんですよね。


うーん、ロイヤーの近くで薬草を探していると怪我しそうだし、いい方法ってないのかなぁ。


「あ、フウ、おかえ・・・」


フウが狂暴そうな魔物に追われています。


「なんで!クマさんナンデ!」


きっとウォーベアとかいう魔物です!どこから連れてきたんですか。( ;∀;)


私は全速力で門の方へ逃げました。


ウォーベア足速すぎですぅ・・!!


「フウのばか!こっち来ちゃダメ!送還するからせめてロイヤーの方に逃げてよぉ!」(>_<)


これまでたくさん伐採してきたせいで門が遠いです、フウは聞こえていないのかこっちに逃げてきます。


「ロイヤーを送還!ロイヤーを召喚!たすけてロイヤー!あいつを倒して!」


スケルトンさんを一列に召喚!カース!ダークガーデン!


「フウは送還!!」


見ればカースでちょっとひるんだのかウォーベアの足が止まっています。


そこにロイヤーの噛みつきと爪攻撃が決まり、そのまま押し倒しました。


「すごい!ロイヤー強い!」


ウォーベアはロイヤーをどけることが出来ず、次第に動かなくなりました。


「怖かった・・・。すごい速さで追いかけてくるんだもん。ありがとうね、ロイヤー。」


「ウロロロイヤー!」


ロイヤーが勝利の雄たけびを上げています。


「はぁ、いったん納品しにいこっか。」


町のすぐそばでのおしごとなのにさんざんです。


新鮮な熊肉も手に入ったので、仕切り直しが必要です。




評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ