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ウォリウを吐き出すダンジョン

◆◆◆ウォリウを吐き出すダンジョン◆◆◆

ダンジョンの中は荒野でした。


時々大きな岩が転がっていますが、かなり広くて平坦です。


ところどころえぐり取られた様な草が残っているので、ここに住んでいるウォリウに食べられただけなのかもしれません。


「しかしまぁ、いつ来てもすさまじい数だな。」


「これが全て野に放たれたら草も残らんわな。」


「まぁ、今回はこっちも数で勝負ってやつ?」


移動中にもちょっとスケルトンさんを増やしました。


私が呼んだスケルトンさんはサクリファイスを使ってもMP回復できないみたいですが、一度復活したアンデッドさんたちなら問題ないみたいです。


「早速おいでなさったぞ!」


「ウォリュゥゥゥゥゥウウウ!」


私たちを見つけたウォリウが遠吠えをすると、続々と他のウォリウたちが集まってくるようでした。


「はは、まぁ、やっぱりこのパターンか。倒せるだけ倒して帰るぞ!アースインパクト!」


「スケルトンさんたち!3列くらいで横に並んで!」


アッティレイス村の時と違って柵も壁もありません。


スケルトンさんたちに並んでもらう事で壁を作るのです。


やられちゃっても他のアンデッドとして復活するので、レイスじゃなければちゃんと壁になってくれます。


「サンダーブレイド!」


「フレアストライク!」


「シャイニングアロー!」


冒険者さんたちが遠距離攻撃で敵を減らしています。


今のうちに陣形を整えないと。


「ロイヤーは私を守ってね。」


「ウロ。」


今回は私が隠れる建物がないのでロイヤーに防いでもらいます。


他の冒険者さんも守ってくれるかもしれませんが、その余裕も成かもしれませんからね。


「そのあたりのスケルトンさんたちは私の後ろを守ってください。残りのスケルトンさんたちは突撃です!」


これでとりあえずは安心ですね。


「いくぞっ!ファイヤーブラストエクストリーム!」


巨大な炎が渦巻きながら直進し多くのウォリウを蹴散らしました。


スケルトンさんたちは、敵の勢いをそぎ、ちょっとした傷をつけたり、たまたまいい当たりだったり、敵の攻撃を受けたり、バラバラにされてもウォリウはなぜか攻撃を辞めないのでどちらかというと高めのHPが生かせていたり、そのままやられてもすぐに復活したりと大活躍です。


「うらっ!」


「ハッ!」


「ヤーッ!」


「今日はだいぶ楽な戦いになりそうだな。」


スケルトンさんたちを抜けてくる敵もいますが、こんな感じで冒険者さんたちがサクッと倒してくれています。


「後ろから来たぞー!」


見れば、正面から来ているのと同じくらいの敵がいます。


「俺に任せろーっ!アイスナックル!アイスステップ!フローズンオーラ!」


両手に氷を纏い、地に足を着けるたびに氷が生え、周囲に氷っぽい魔法をキラキラさせながら後ろの敵へと向かっていく冒険者さんがいます。


「今のうちに後方を固めろ!すぐ戻ってくるぞ!」


槍を持った冒険者さんがそう叫びながら後方にいる人たちに指示を出しています。


私は回復していたHPで20体のスケルトンさんたちを召喚して一列に並べました。


「ハァ、、ハァ、、、あ、とは、まかせ」


さっきの氷を使っていた冒険者さんが這う這うの体で帰ってきました。


「無茶しやがって。新入りの嬢ちゃん、そいつをそこのスケルトンの後ろにでも置いてやってくれ。MP切れだ。」


「あ、はい。」


戦っているときは強かったのに、MP消費が激しいみたいです。


もしかして、ダークショットとおんなじ感じなのかな?


「はいはい、ちょっとどいてね?ふんふん、なるほどね。」


ふつうの女神官さんっぽい人が来ました。


「ちょっと怪我してるけどこの程度なら大したことないかな。あとはいつものMP切れね。いくよ?MPトランスファー!!」


「ぐへあっ!!」


トランスファーって叫びながら氷の冒険者さんのおなかに結構痛そうなパンチを繰り出しました。


だい、じょうぶ、、だよね?


「オッケー、オッケー♪これでまだ戦えるね♪」


「あ、ああ。たす、かったよ。」


「がんばってね☆」


氷の冒険者さんが力なさげに戦列へと向かっていきました。


MP切れにはならないよう気をつけます!


「ファイア!ファイア!ファイア!ファイア!ふぅ、疲れてきたな。」


「お呼びですか♪」


「大丈夫だ、必要ない。」


すっごい力強く断っています、やっぱり他の皆さんもアレを食らいたくないんですね。


「敵が減ってきたが、消耗が激しい。撤退するぞ!」


そうなのかな?なんだかんだで戦えそうな人結構いるけど。


「よ、嬢ちゃん。アレ?って顔しているな。」


アッティレイス村に来た時に最初にあった人かな?ボロボロの服を着ています。


「はい、疲れている人もいますが、まだ戦えるような気がします。」


「だから撤退なんだよ。聞いたことないか?まだ戦えるっていうのは、もう戦えないっていう意味なんだぜ?」


「え、そうなんですか?ちょっとわからないです。」


なんだか逆の意味のような?


「初心者なのか?大層な数のアンデッドを使役しているからその辺は疎かなんか?まだ戦えるっていうのは消耗しているけどまだ戦えるって事だろう?それと同じくらいの消耗が積み重なったらアウトだ、死人が出る。だから、もう帰らないといけないんだよ。」


「そうだったんですね、ありがとうございます。」


「いいって事よ。俺らと一緒に戦っている間はその辺気を使っているからな、参考にしとけ。」


「撤退行くぞ!俺に続け!バスターーーチャリオット!」


指揮を執っている人が派手なスキルか何かで真っすぐ特攻してウォリウを蹴散らしました。


「ロイヤー、お願いね。」


私はロイヤーに乗せてもらって移動する事にしました。


これなら移動しながらカースを撃てます。


「カース!」


一番近いウォリウに使ったけど、1体づつしか攻撃できないから、あまり役に立っていません。


でも、近づいてきた敵は冒険者さんたちが一撃で倒してくれたりするので大丈夫です。


もうちょっと範囲攻撃できる魔法が欲しいなぁ。


ダークガーデンは範囲が広いけど味方に当たっちゃうし・・・。


今後の課題は残りつつも、私たちは危なげなくダンジョンからの脱出に成功しました。



まだ戦えるって時は連戦を続ける

→もう戦えないってなるまで戦う

 →もう戦えないって状態で敵と遭遇

  →いくえふめい

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