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納品

◆◆◆納品◆◆◆

むくり。


「朝、ですね、今日、も頑張り、ます。」


でも、先に、顔を洗いましょう。


先にって、何の、先にだろう?ま、いっか。


「おはようエッタちゃん。今日は霧の日だよ。」


「霧の日?」


中庭に出ると、一面霧がかかっていました。


「ほんとだ、霧の日だ。あ、顔を洗わないと。」


私は顔をお洗う分の水を汲みました。


「ん~~!井戸水はいつも冷たくていいですね!冬だと困ったさんですけど…。」


霧の日というのは、一日中霧の祝福がかかる日の事です。


創造神様が、畑とかの土を良くしてくれたり、病気を治してくれたり、お家とかが壊れているのを治してくれたり、強い魔物を倒してくれたりと、いろいろいいことがある日の事です。


そのかわり、霧の日は創造神様のためにお祈りをしなければいけません。


でも、創造神様はお優しいので、お祈りをしていたらご飯をくださるのです!


これがとっても美味しいのです!


「おばあちゃん、一緒にお祈りしよ?」


「ああ、そうだね。こっちへおいで。」


この日はおばあちゃんと一緒にお祈りをしました。


この日の晩御飯はなんとお魚がもらえました!


私はまだ2回しか食べたことがなかったので、とても美味しかったです。




「昨日はしっかり休んだので、今日は頑張ります!」


私は冒険者ギルドの前で、気合を入れなおしていました。


一気に金貨4枚も使ったので、それなりに蓄えを用意しないと何があるかわかりません!


「サリアさんおはようございます!」


「あ、おはようヘンリエッタちゃん。創造神様が依頼をこなしてくれたみたいで、納品終わっているわ。申し訳ないけど、こういう時の依頼料は孤児院とかに寄付することになっているからお返しできないの。ごめんね?」


依頼は達成されるし、ギルドも手数料をもらえて、孤児院の人たちも美味しい物を食べることができる。さすが創造神様ですね!


「とんでもありません。私は問題ないですよ。それより、どんなのが納品されたんですか?」


「裏の倉庫に置いてあるから、一緒にいこっか。」


「はい、お願いします!」


どんなのだろう?楽しみですね!


カッコイイのもいいし、かわいいのもいいなぁ。


虫だったら・・・怖くないのがいいなぁ。


に、人間はダメですからね!


あ~気になりますぅ。


「ほら、ヘンリエッタちゃん。もう着いたよ?」


「え、あれ?どこですか?」


大きな鉄のケース以外何も置いてありません。もしかして、目に見えないタイプでしょうか?


私はじっと目を凝らしてみました。


【個人アビリティ 霊視の魔眼が発現しました。下位アビリティは統合されます。】


「うわっ!」


おおお大きな鉄のケースの上に幽霊さんが座っています!


「ん?どうしたの?入れ物の大きさにびっくりした?今から開けるから待ってね。」


あ、あの幽霊さんは納品された魔物じゃないみたいです・・。


【霊体を捉えました。魂を吸収しますか?】


しません!


たぶん、悪いことしない人ですよね?ね?


あ、でも、これで私も除霊はバッチリ・・やっぱり幽霊はこわいですぅ。


「ジャジャーン!なんと!創造神様がロックリザードを納品してくださいました~!あれ、反応薄いね?亜竜だよ?驚かない?まぁ、どうせならAランクとかを納品してくれてもいいんだけど、創造神様はその辺空気読んでくれるからね。」


鉄の箱が空けられると幽霊さんはどこかへ行ってしまいました。


鉄の箱の中で横たわるロックリザードは頑丈そうな岩っぽい体をしていて、だいたい3mくらいあります。


尻尾を伸ばしたらもっとおっきいです。


「えっと、ロックリザードってすごいのですか?」


Eランクのコボルドでもすごく強かったので、Dランクがどれくらいなのかよくわかりません。


「凄いっていうか、純粋に強いね。遠距離攻撃手段を持っていないし回復手段がなくてあまり足が速くないからDランクだけど、HPと攻・守・護の4種はCランクでも通用するんじゃないかな?いうなればDランク上位だね。」


「へぇ、そんなすごい魔物だったんですね。」


なんだかんだで創造神様がギリギリ依頼料と釣り合う魔物を納品してくださったんですね!


「ふふ、驚いた?でも、まだあるのよね。ロックリザードは見ての通り、体が岩とかで出来ているでしょう?」


「はい、頑丈そうですね。」


剣とかでは通用しなさそうです。


「ゾンビにしても腐らないのよ。」


「え?という事は」


「骨だけじゃなくて、この岩ごとアンデッドに出来るってわけ。さすがは創造神様よね。」


「はい!創造神様はすごいです!」


「でさ、早速アンデッドにしてみてよ。お姉さんちょっと見てみたいな。」


「いいですよ、いきますね。えっと、たしか、メイクアンデッド!」


【個人スキル サクリファイスが発現しました。】

【ロックリザードをアンデッドとして復活させますか?】

ロックリザードハイゾンビ(魂消費1)

ロックリザードゾンビ

ロックリザードハイスケルトン(魂消費1)

ロックリザードスケルトン

ロックリザードゴースト(魂消費1)

ダークロックリザードマン(サクリファイス1 魂消費1)


なんだか物騒なスキルを覚えてしまいました・・・。


一体何をサクリファイス(生贄)するというのでしょうか?


えっと、せっかく買った魔物なので、魂使った方がいいですよね?


ロックリザードハイゾンビにします。


「お、さすがはヘンリエッタちゃん。Dランク魔物でも問題なしだね!」


ロックリザードの下に魔法陣が出来て、ロックリザードをよくわからない闇が包みました。


「あれ、フウの時となんか違います。」


「そう?フウの時はどうだったの?」


「フウの時はアンデッドにしようとしたらパッとアンデッドになりました。なぜでしょう?」


「たしか、フウってアンデッドはちゃんと指示通り動かない時があるのよね?もしかして、失敗しちゃったんじゃない?」


「あ、そっか。そういう事もありますよね。あの時はスキル名も言わなかったし、そうかもしれません。もしそうだったら、フウ、ごめんね。」


「ま、今回は成功したみたいだからいいんじゃない?」


アンデッド化が終わったのか、ロックリザードハイゾンビさんが起き上がって私の様子をうかがっています。


名前、長いですね。早いうちにいい名前を考えてあげないといけませんね!


「お手!伏せ!お座り!」


ロックリザードハイゾンビさんは的確に指示に従ってくれます。


「すごいです!とっても頭いいです!」


「そりゃそうよ、亜竜だからね。でも、ゾンビだから脳が残っているってのも大きいかも。それで、早速依頼やってみるんでしょ?二人で早く出かけてみたいって顔をしているわよ?」


「えへへ、わかっちゃいました?」


「まぁね。早く向こうに戻ろっか。」


「はい!・・・あの、この子はこのまま連れて行っても大丈夫でしょうか?」


「もう手続きは終わっているから大丈夫。何なら乗って行ったら?さすがにギルドの前で降りてもらうけどね。」


「やった!そうします!」


私はロックリザードハイゾンビさんに乗せてもらってギルド前まで移動しました。


やっぱりちょっと目立ってしまいましたけど、とっても楽しいです!



創造神?クッ!一体何者なんだ……!!

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