護衛
◆◆◆護衛◆◆◆
時間になったので、護衛の集合場所に行きました。
門の所が集合場所だったので、間違えずに済みました。
「お、その格好、お嬢ちゃんが臨時の冒険者だな?」
すごい重装備の人が話しかけてきました。重くないのでしょうか?
「はい、今日はよろしくお願いします。」
「まかせな!俺は暁の征服者のリーダーだ!しっかりお嬢ちゃんも護衛してやるぜ!」
「えっと、その、私も護衛しに来たんですけど、それでいいのでしょうか・・・?」
守ってくれるのは嬉しいけど、それではダメですよね?
「ははは、世話焼きのサリアに頼まれたんだよ。うちではよくある事だ。
魔物と戦ったことが無いんだってな?初陣じゃぁ、戦えるかどうかもわかんねぇからな。
ダメそうだったら無理せず馬車に隠れててもいいんだぜ?
一人くらい足手まといが増えたって構やしねーよ。
ま、そん時は報酬を普通は払えねえんだが、お前はネクロなんだってな?
テキトウにスケルトン出して戦わせておけば十分だから、とりあえず死なないことだけ考えとけよ?」
「その、ありがとうございます?」
だからサリアさんは護衛を勧めてくれたんですね。やっぱりいい人だなぁ。
「はは、正直なのはいいことだ。
お前は隊の左側に配属されるんだが、そこは幸運の木術師の担当だ。
幸運ってのは嘘だし無口な奴らだが、腕は確かだ。
木が生えているところなら俺たちの所より安全だし、3人で十分だ。
お前さんは物見でもしててくれればいいぞ。」
「わかりました。」
物見って、馬車の屋根に乗って周りを見渡すアレですよね?
本当に私も護衛対象に入っているみたいですね。
「よーし、商人も来たし、行くぞー!」
わわ!リーダーさんに持ち上げられてしまいました!
「お前はそこな。落ちるなよ?ケガするからな。ああそれと、俺たちが護衛するのは食料の馬車だ。絶対に魔物が襲ってくるから、安心しろよ?」
「え、安心できません。」
「ははは、いつも臭いにつられた魔物に襲われて、返り討ちにしてるって事だよ!」
そう言いながらリーダーさんは先頭へと歩いていきました。
私は馬車の上で揺られています。本当にこんなのでいいのでしょうか?
「お、ちょうどいいカモが来たぞ。おい、1匹残してくれ。」
「ウォリウか、楽勝だな。」
ウォリウが来たみたいです。
も、もしかして、ガサガサしているのって全部ウォリウですか?
周りからたくさんウォリウ?みたいなのが出てきました。ど、どうしましょう?!
うわ、速いです。わわ、私も何かしないと!
「す、スケルトンさんウォリウと戦って下さ・・・い?」
私がぐずぐずしている間にウォリウは倒されてしまいました。でも、1匹だけ残っています。
「よう、嬢ちゃん、遅かったな。まぁ、この通り、雑魚なら楽勝だ。っと、1匹残しておいてやったから、魔法か何かの的にしてみな?」
ウォリウがリーダーさんを攻撃していますが、さすがの重装備です。
まったくダメージを受けていないように見えます。
「え、えっと、でも、攻撃魔法は使ったことが…。」
「んー?たしか、ネクロの初期攻撃魔法はカーズ…?カースだったか?
まぁ、どっちも唱えてみたら使えるだろ。
必中タイプだから、しっかりこいつを狙えば大丈夫だ。
俺を狙うなよ?失敗したら罰ゲームな。」
「ええ、そんな…。」
1回も使ったことない上に、呪文の名前もわからないのに…。
呪文の名前間違えても罰ゲームとかじゃないですよね?どうしよう…。
無詠唱で出たりしないかな?あのウォリウにカース!
ウォリウが黒い靄に飲み込まれました。靄が晴れるとグズグズのウォリウがそこに…。
こわっ
「なんだよ、一発か。俺に当てたらおっぱいでも揉ませてもらおうと思ってたのにがっかりだぜ。」
うまくいって良かったです…。
「しかし、これじゃぁ売れねぇなぁ。お嬢ちゃん、こいつ、スケルトンにでもするか?」
「スケルトンに、ですか?」
そういえば、魔物の死体とかをスケルトンにできるんでしたね。
わんこは可愛いけど、骨のわんこってどうなんだろう?
「一応やってみます。」
【アンデッドとして復活させますか?】
ハイゾンビ(魂消費1)
ゾンビ
ハイスケルトン(魂消費1)
スケルトン
ゴースト(魂消費1)
魂の入手方法はアレだから、使わない方がいいよね。スケルトンにします。
ウォリウはスケルトン(犬)となって蘇りました。
あれ、普通のスケルトンさんよりいいかも?
スケルトン(犬)が走り回っています。
「結構素早いじゃないか。見た目がアレだから、装備でも着せてみるか?」
リーダーさんがスケルトン(犬)を捕まえて素早く何かの茶色い服?を着せて兜を被せてしまいました。
どこから出したんだろう?馬車からかな?装備って、あのサイズにも調節できるんですね。
「犬のくせになかなか立派じゃないか。良かったな。」
リーダーさんがスケルトン(犬)を撫でています。
「えっと、鎧代は…。」
「ん?ああ、いいって事よ。どうせ拾ったやつだ。」
「そ、そうなんですか。」
どこで拾ったんだろう。道半ばに倒れた冒険者からとかじゃないですよね?ね?
怖くて聞けない…。
「2日か3日前に拾ったんだよ。門を出てすぐの所でな。もう一式あるぜ?」
「い、いえ、遠慮します。」
ももももしかして、それ、私が…。
スケルトン(犬)は元気に走り回っています。
聞かなかったことに……早くお金貯めて新しい装備を買ってあげよう…。
装備にはサイズ自動調節機能があります。
じゃないと、ダンジョンで拾ったミスリルの装備を着てみたら
着れたはいいけどちょっとぶかぶか
とか
あと1cm!あと1cm痩せないと着れない!とかになってしまったりします。




