たったひとりのキミへ
キミへ──
そんな言葉で
書き始めた
キミへの手紙
大切なキミへ
この胸の想い
届くようにと
甘い甘い言の葉を
文字にしていく──
…………
…………
……どうしてだろう
こんなに
キミのことを想っているのに
一言も
一文字も
刻まれることなく
桜の便箋は
ただの白紙
大好きや
愛してるなんて
言の葉より
私だけが
キミへ贈れる言の葉を
文字にして
世界に残したい
形にすると
いつか壊れてしまうかも知れないけれど……
キミは
よろこんでくれるかな?
「生まれてくれてありがとう」
「生まれてくれてありがとう」