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1話 中二病の少年、ついに異世界へ?

1話 中二病の少年、ついに異世界へ?


「ようこそ、天皇寺 優さん。日常生活の隙間時間で異世界を攻略してみませんか?」


異世界攻略だと!


異世界へ行けるとか、もう俺死んでもいいかもしれない。


あれ?俺って死んだのか?


あっ、死んでいたら、鈴葉と会えねぇじゃねぇか!


くそっ!鈴葉が居なければ、生きていける気がしない。


俺の頰に涙が伝う。


「あの、何で泣いてるんですか?もしかして、死んだと思ってるんですか?大丈夫ですよ。あなたは死んでません。私が保証します。」


その女性は、胸を張って断言する。


うっ。残念だ。もう少しあなたの胸が大きければ、俺は…。


「失礼な事考えましたか?」


「考えてません。」


俺は、真顔になって応えた。


「考えたでしょ。………、あの異世界を攻略しませんか?」


話を無理矢理戻しやがった。


まぁ、いいんだけどさ。


でも、もう少し、もう少しだけ、彼女の困った顔が見たかった。


「何で黙ってるんですか?嫌なんですか?異世界に行けるんですよ?あと、えーと新しい出会いがあるかもしれませんよ?」


「うるさいわ!何だよ、どんだけ異世界に行ってほしいんだよ!行けばいいんだろう?行ってやるよ!どこへでも、行ってやるよ!」


なんか、ムカついたから、怒鳴ってしまった。


「うっ。そんなに怒鳴らなくても。私、今まで怒鳴られた事なんて無かったのに。」


あ、泣いちゃった。


このまま、泣き顔を見るのもいいと思ってしまったのだが、それを実行してしまうと、人としてどうなんだと思ってしまったので、頭を下げて謝った。


「それで、異世界に行くのはいいんですけど、何のために異世界に行かなければならないんですか?それに、あなたの名前は?」


「あれ、名前って教えていなかったですか?すみません。コホンッ、私の名前はディルネスといいます。それと私は女神です。」


おぉ、なんか自分の事、女神とか言い出したんだけど。


俺は、冷たい目でディルネスさんを見ながら、「さっきも言いましたが、何のために異世界に行かなければならないんですか?」


「何なんですか、その目は!私は本当の女神なんです!信じてください!お願いします。」


土下座してきたんだけど、どれだけ信じてほしいんだよ。


「あー、はいはい、ディルネスさんは女神なんですね。分かりました。で、早く応えてください。」


「信じていませんね。信じてくれるまで、私は教えません。」


なんか、腹立ってきたな、こいつ。


言っている事と、本当に言いたいことが一致してない。


「ディルネス、お前に言いたい事がある。」


ディルネスは、俺の雰囲気が変わったからか、少しビクってした。


俺は息を大きく吸い込み、「 もっと一緒に話したいんなら、そう言えよ!さっきから話を延ばしやがって、何なんだよ、お前は!寂しいなら、そう言えよ!言いたい事を言わないで、言いたくもない事を並べる、お前みたいな奴が一番嫌いだ!」と言ってやった。


ふぅ、すっきりした。


さて、ディルネスはどんな反応をしてるかな?


俺は、そう思いながら、ディルネスを見る。


ディルネスは「何で、分かるんですか?私が思っている事が。」と驚いていた。


俺は、眼帯を外し、左目を見せる。


「この神聖眼は、心理を読み取る事が出来るんだよ。ふっ、どうだ凄いだろう。」


「はい、凄いです。あの、私なんかがわがままな事を言ってもいいのでしょうか?」


「何言ってんの、お前。女神なら、わがままの一つや二つ、言ってもいいに決まってるだろ。」


女神なら、権力でねじ伏せてやれ。


「そうなんですね。私、初めてこんなに嬉しい気持ちになりました。じゃあ、話したい事がいっぱいあるので、話してもいいですか?」


「え、ダメに決まってるだろ。そんなに、話したいなら、俺とずっと一緒にいればいいだろうが。それと俺がさっきから言ってる事に対して早く応えてくれ。」


「あっ、はい。異世界に行ってほしい理由ですが、特に無いのです。それと別にあなたじゃなくてもいいんです。それで異世界へ行くのは、魂だけです。でも、魂だけって言っても、血も出ますし、死にます。後、体の方も心配いりません。異世界に行っている時は、現実世界で寝ています。」


「ふーん。異世界に行ってほしい理由はない。別に俺じゃ無くてもいい。じゃあ、何で俺を選んだんだ?」


「くじ引きで決めたので、私が選んだわけじゃありません。」と笑顔でディルネスは言った。


「ふーん、くじ引きで決めたのか。それは、運が良かったわ。俺、異世界に行ってみたかったんだよ。それで、最初に言っていた、日常生活の隙間時間にって言っていたけど、それはどういう意味なんだ?」


俺は、疑問に思った事を口にした。


「その事ですか?日常生活の隙間時間っていうのは、寝ている時とか、昼寝とか、授業中に居眠りしている時とか、あなたが異世界に行きたいと願った時だけ、異世界に行けるんですよ。」


「へぇ。普通の異世界転移とかじゃないのか。まぁ、俺はそっちの方がいいけど。」


「どうしてですか?」


ディルネスは、疑問に思ったのか聞いてくる。


「家族に心配なんてかけたくないからな。」


「そうですか。」


「あぁ、だから早く現実世界に返してくれ。」


「え?異世界に行かないんですか?」


「行くわけないだろ!俺、いきなり倒れたんだぞ!家族が心配してるよ!」


「あ、そうでした。では、あなたが寝てる時にまたここに魂を飛ばしますので、現実世界に返しますね。」


こいつ本当にいい性格してやがる。


また、泣かせたろか。


………ま、今はいっか。


俺は、光に包まれて、その場から消えた。



俺は、目を開けて今の状況を確認する。


今俺は鈴葉に膝枕されていて、その鈴葉はというと、寝ていた。


よし、今はこのまま膝枕を堪能しよう。


鈴葉は、そこまで肉付きは良くない方だと思っていたが、柔らかくて、暖かかった。


そして、俺はその気持ち良さに負けて、意識が徐々に薄れていき、ついには眠ってしまった。



ディルネス 年齢不詳 女 1月24日生まれ B型

本作のヒロインの一人

身長161cm 体重 47kg

B 87cm W 57cm H 84cm

金髪、翠眼、優的には完璧な体型、で美しい。しかし頭は悪く、天然。

好きな色 黄緑

好きな食べ物 この世の料理全て

好きになりそうな人 優




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