新要素とレイド雑談版 後編
83:名無しの神官 ID:U4w5Tiw
勢力報酬ってのはなんぞ?
国別対抗戦みたいなの? いつものグラドゲー?
84:名無しの弓術士 ID:6c8Q9XF
よく読め
それ全体成績で決まる報酬じゃなくて個人報酬だぞ
85:名無しの神官 ID:U4w5Tiw
勢力報酬なのに個人……?
86:名無しの武闘家 ID:jrg2bFm
ざっくり要約すると
国別で成績いいやつがもらえる報酬
87:名無しの重戦士 ID:wDCHra2
(所属)勢力(に貢献した人への)報酬
……こうだな!
88:名無しの神官 ID:U4w5Tiw
わかりにくい!
89:名無しの魔導士 ID:EE2AhEu
マジ?
グラドだと競争厳しいじゃん!
90:名無しの騎士 ID:scbn7df
逆グラドゲーっすな
91:名無しの魔導士 ID:b9ekQgN
報酬はめっちゃうまいぞ
1000位以内でスキルポイントの書、選べるコモン継承スキルも入ってる
92:名無しの武闘家 ID:ddknZyf
所属国ごとで1000位以内かぁ
頑張れば狙えそうな絶妙なライン
93:名無しの武闘家 ID:AGsc5nc
あの、今から所属国の移動って……
94:名無しの騎士 ID:T6Ayep4
可能っぽいぞ
っていうかなんでこんなにルール読んでないやつ多いの?
95:名無しの弓術士 ID:GH6yre8
仕方ない
今回の変更点多すぎるもん
96:名無しの軽戦士 ID:mVweSzj
勢力報酬の説明は中盤辺りにあったっけな?
97:名無しの重戦士 ID:TduLx53
ああ、流し見されやすい位置か
最初と最後は目立つし、みんなちゃんと読むんだけどな
98:名無しの神官 ID:U4w5Tiw
もしかして運営ちゃん、
国同士のバランス取るために設定した?
99:名無しの魔導士 ID:k7kANdS
かもね
今後も似た報酬が設定されるなら、
人が少ない国に移動した方が有利だもん
100:名無しの騎士 ID:pGL6bjV
グラドはランカーでみっちみちだもんなぁ
101:名無しの軽戦士 ID:ZxNyjjr
最近はプロゲーマーなんてのも生えてきたし……
出ていって? せめてグラド以外に行って?
102:名無しの神官 ID:c8y8Vxz
セゲムは天界所属じゃねえの?
103:名無しの弓術士 ID:9j9TZQa
違くね?
そもそも天界、魔界って勢力報酬の対象なの?
104:名無しの魔導士 ID:CY7Cbrb
グラドは言うまでもなく最多だけど、北も多いじゃん
あんなに寒くて居心地悪いのに
105:名無しの魔導士 ID:xRfB5dA
ベリは銀髪美形キャラの密集地だから……
106:名無しの魔導士 ID:2GLQWyE
じゃあ移籍するならルスト、マール、サーラの三国か
うーん………………ルスト?
空き巣狙いで上位行けちゃう?
107:名無しの騎士 ID:wrs4XrX
最上位はアルテミスのメンバーに勝てるなら
プレイヤー人数はそこそこ多いほう
上位でも魔導士結社系とかいっぱいあるぞ
108:名無しの重戦士 ID:Y246aSs
あー、そういやハイエルフ様の巣だったか……忘れてたわ
PSと顔面偏差値に差がありすぎてちびっちゃう
109:名無しの魔導士 ID:2GLQWyE
マールって誰が強いんだっけ?
プレイヤーはサーラより多いんだよね?
110:名無しの騎士 ID:aRs5NKk
あそこはわふーギルドとか
蒼海同盟とか
111:名無しの神官 ID:U4w5Tiw
わふー
112:名無しの弓術士 ID:9j9TZQa
船乗り商人軍団&侍軍団すね
113:名無しの武闘家 ID:jrg2bFm
誰ってことはないけど集団戦が強い人らだね
決闘ならともかく、レイドで競るのは厳しくない?
114:名無しの重戦士 ID:Um4CGcB
蒼海同盟なんてポーションうなるほど持ってそう
115:名無しの軽戦士 ID:MkHEahh
じゃあサーラしかないな!
「お!」
「自分たちのところの話題になると、ちょっと緊張するな」
「これは私たちの名前も出るのではないか!?」
「……いい方面の話題で出るといいけどな」
「む?」
116:名無しの騎士 ID:Qu7PVDN
プレイヤー層は薄いかな
上位の強さはともかく人数は間違いなく少ない
117:名無しの魔導士 ID:2GLQWyE
あそこはサボテンどもとエジプト神ギルド二個と……
118:名無しの弓術士 ID:Aj5DLBD
鳥ちゃんズだな
119:名無しの重戦士 ID:9nuA3cJ
はい? え? サボ? 鳥?
120:名無しの武闘家 ID:AGsc5nc
一部にしか通じない通称はやめろぉ!
121:名無しの騎士 ID:E5aAQBz
通じない通称……
122:名無しの魔導士 ID:jNMNYNg
カクタケア、アヌビス、ネフェルトゥムと
渡り鳥&ヒナ鳥だな
123:名無しの騎士 ID:hnYWuxX
あれ? イグニスは?
124:名無しの軽戦士 ID:ay4pyXP
ギルマスさんが産休中で活動休止
125:名無しの騎士 ID:p5HTzRQ
おお、おめでた――なんでそんなこと知ってんの?
関係者?
126:名無しの武闘家 ID:jrg2bFm
あんまりプライベートな情報を書き込んじゃいかんで
127:名無しの魔導士 ID:AhoMukU
うーん……エジプト神ギルドはどうすればいいかわからんけど
カクタケアは女王のスクショかなんかで釣って、
鳥同盟は勇者ちゃん……じゃないな
ハインドさえ止めれば勝てるくない?
128:名無しの神官 ID:8RwBQjx
止めるってどうすんのよ
129:名無しの魔導士 ID:AhoMukU
PKか誘拐で!
130:名無しの重戦士 ID:tMEd4w9
おま……それいいかもしれねぇな
131:名無しの重戦士 ID:2KRBkZ8
ざけんな!
さっきPKは滅べって言っただろ!
132:名無しの魔導士 ID:AhoMukU
僕はそんなこと言ってないです
133:名無しの弓術士 ID:mnrdfE8
本体さえやっちまえば、後は烏合の衆だしな!
鳥だけに!
134:名無しの騎士 ID:Z3fVjMA
審議拒否
135:名無しの軽戦士 ID:Hh3UdXc
それよく言われるけど、鳥ーズって個々のPSも高いよね?
ハインドをどうにか封じたとして、
グラドから逃げてきたようなやつが勝てると思えないんだけど
136:名無しの騎士 ID:cy2bthU
それにやっちまうって言っても、
デスペナ解除までの時間しか封じられないじゃないか……
137:名無しの魔導士 ID:XwKVREY
しかもレイドはデスペナ関係ないですしおすし
138:名無しの神官 ID:yHgFcw8
誘拐はシステム的に不可能だしな
フレンド、ギルメンには位置情報丸分かり
139:名無しの騎士 ID:HMydbwi
もういいよ
移住談義は他所でやってくれ
しかもPKだのなんだの、普通に不快だっての
140:名無しの魔導士 ID:AhoMukU
そうだそうだ!
そんなんだからお前らは弱いままなんだ!
141:名無しの神官 ID:34QdYje
PKとか言い出した張本人がなんか言ってる……
142:名無しのママン ID:jrg2bFm
まったく、
他人の足を引っ張ることばかり考えるんじゃありません!
143:名無しの重戦士 ID:tMEd4w9
ごめんなさいお母さん
144:名無しの弓術士 ID:mnrdfE8
許してお母さん
145:名無しの魔導士 ID:AhoMukU
お母さん今日の晩御飯なに?
「……」
「待て。無言でモニターをつかむな。割れる」
かなり遠慮のない内容だったか、ルールが緩い非公式掲示板なんてこんなものである。
しまったな、公式掲示板のほうを見ればよかったか……。
「わた――ハインドがPKされる! 誘拐される!」
「されないよ。実行する人いないだろ。落ち着け、座れ」
「こんな犯行予告を見て落ち着いていられるか!」
ランキング報酬のためにPK行為など、割に合わない。
それこそ妄想の域を出ないだろう。
「しかもこいつら、ハインドがいないと烏合の衆だのと好き勝手に……」
「ああ、明らかに言い過ぎだよな。むしろ俺がいなくたって、参謀役なんてリィズでもサイネリアちゃんでも――」
「本当のことをズケズケと!」
「否定しろよ。そんなことないだろ」
いなくても問題ない! などと言い捨てられるよりずっと嬉しいが、そう極端なのもどうなのか。
まあ、今のところPKされる予定も誘拐される予定もない。
それよりも、未祐に知っておいてほしいのは……ああ、この辺の書き込みがそうだな。
喋っている間に流れてしまったので、少し戻して読み上げソフトを再起動。
レス番号などの読み上げはオフに、本文だけを対象にしよう。
『該当する支援攻撃を使うと、戦闘終了時の勢力貢献度にボーナスだってよ』
「む?」
聞こえてきた音声に気づいたか、未祐が画面のほうに注目した。
よし、このまま続きのレスも読むか、聞くかしてくれ。
『じゃあ移住は次の機会に回した方がいいのか? 支援攻撃してもらうにも、イチから関係を築く必要があるじゃん?』
「お?」
『そうでもないっぽい。支援攻撃のランク……支援の効果が弱くていいなら、知り合い程度でも可能みたい。だから移住→初顔合わせ→弱支援って流れでも、ボーナスは等倍でもらえるってさ』
「ほうほう」
『支援攻撃してくれる相手が無所属の場合もあるしなー。まあ、無所属の支援って大概が強いんだけど。そっちを多く使う場合は勢力報酬を諦めて、個人報酬目当てになるかな』
「なるほど!」
『今回の仕様変更、う〇ち過ぎ』
「そうか!」
と、未祐とPKがどうのの話をしている間に聞こえていたのはこの辺りだ。
この辺にもよろしくないレスは混ざっているが。
それでも大事そうな情報が多かったので、俺も棒読み気味な機械音声を改めて聞きつつ……。
ようやく椅子に腰を下ろした未祐のほうを窺う。
「……必要そうな情報は頭に入ったか? いらない情報はちゃんと捨てろよ? 特に最後のレスみたいなやつ」
「む? 最後というと、う――」
「言わなくていいから。仮にも乙女だろ」
「だから、仮とはなんだ! 正真正銘の乙女だぞ、私は!」
そう思うのなら口を慎んでほしい。
もとい、慎みをもってほしい。
「大丈夫だ、亘! 私に任せろ! ギルマスとして、ここで得た情報はみんなに伝えておいてやる! 心配いらん!」
「お、おお。そうか……」
不安だ。ものすごく不安だ。
ギルマスなのだからと焚きつけたのは自分なので、止めるのは憚られるが。
しかし……本当に大丈夫だろうか?
言葉の勢いだけは強い未祐に、俺は一抹の不安を覚えるのだった。