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///盗賊スキルを持つ少年///
プロローグ1
どうしても欲しいゲームがあって、俺は夜中におふくろさんの財布に手をだした。
大分前に100円ショップで姉貴が買ったという伝説のおさがり貯金箱をひっくり返してみたが、なかには824円しか、たまっておらずこの選択となってしまいました。
家族が寝静まった夜中2時、台所の冷蔵庫の前に立つ。ブツは食器棚の中、電気も点けず忍び込んだ台所、冷蔵庫を半開きにした灯りだけが頼り。
欲しかったゲームソフトは中古で2499円で明日からのセールで販売される予定だ。無論広告の品だ。
2枚だけでいい、2枚だけ、、、、。
背徳感に手が震える。
ブツを開けお宝を取り出した瞬間、台所を見渡せるリビングの電源スイッチの音がして蛍光灯が点けられた。母親が無言で見ている。
終わった。
神様仏様どうか、ここではないどこかへ、
わたしをはこんでクダサイ。
ゲームのせかいにイキタカッタだけナノです。
瞬間、体中光って、持っていたおふくろさんの財布を落としたとき、俺は飛ばされたらしい。
気づいたら、なにもない砂漠の真ん中で倒れてました。ジャージで2千円握りしめて・・・・。