ダメだこりゃ
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(来るっ)
風の波が自身に襲いかかる寸前に防御魔法を展開させ、両腕をクロスし、顔を防御した。すると、その直後凄まじい風と共に、地面がスジ状の跡をつける。それと共に、風圧が自身に突貫していく。その圧力は凄まじく、踏ん張った所で俺自身を数メートル吹き飛ばす。
「ふん。先刻まで意気巻いていたというのに。今では見る影もないな」
「はあ? お前の目は節穴か?」
だが、このままでは力で押し切られてしまう。基本騎士は接近戦に長けている。それを踏まえれば、今度は奴がこちらへと突っ込んでくるだろう。そうなると、腕力勝負となり、どう見積もっても分が悪い。
(どうする……)
案の定。読み通り、目の前のクランドルがこちらに今すぐにでも突進する姿勢をとっている。こうなればそれを利用するするしかない。
俺は交差した腕を下ろし、奴に不適な笑みを浮かべた。
「そっちこそ。いかにもって格好しているわりには、口だけみてーだな。まあそんなアンタが仕えているんだ。王様もたいしたことねーな!!」
その言葉に視線を伏せた奴が小刻みに震えだす。
「私が何と言われようが構うものか。だが……」
すると、クランドルの片手に陣が発動すると共に、剣のブレイドに炎を纏わした。その直後、俺に平静を装っていた奴が敵意をむき出しに、こちらに剣を突き立て突進してきたのだ。
「王の愚弄だけは絶対に許さん!!」
(来たっ)
思った以上の早さでこちらに突撃し、後一歩半で自身の間合いに入られる。その直後、土壁を目の前に形成させた。
「こんな物で私を止める事などできぬ!!」
そう言い、剣を一振りし、壁を破壊する。その直後、奴の両側に同様の障壁を構築させた。それと同時に、壁面から無数の長方形のブロックを中央のいる奴にめがけ次々と繰り出してく。その標的となっているクランドルはサンドバックの様に両端から体中を殴られている様な状況と化す。そんな中、奴もどうにか剣を振るい、ブロックを破壊しるも、捌ききれずそこから抜け出せない。
「こ、こしゃくなーー」
奴が声を上げる中、俺は前後にも同等の壁を作り、四方を囲む。隔壁に閉じこめられたクランドルは暫くの間、怒号を上げ格闘している様子が伺えた。が、次第に口数も減り、数分後には奴の声は聞こえず、金属が擦れる音が耳に届く。俺は溜息と共に魔法を解除する。すると、土壁は見る見る崩れ落ち、その中央には寝そべり倒れるクランドルの姿が目視出来た。
(やっぱマジで食堂なんて来るもんじゃねーな)
だが今回の事で防御魔法の発動を早める事と、強化が課題というのがわかった事は唯一の収穫であり、どう鍛錬すべきかと模索し暫し立ち尽くす。
すると、カフェテラスからどよめきが起きると同時に、俺の名前を怒鳴り叫ぶ声が響く。この声はいつものアイツに間違いない。そんな中、数人の人影が、未だにピクリともしないクランベルを担架に乗せ運び出す。そして俺の目の前には鬼の形相のライナムが立つ。
「お前、一体何をしたんだ!!」
「見ての通りだけど」
「いい加減しろ!! 経緯はどうであれ、明らかにお前の態度は学園の秩序を乱してしる事がわからないのか!!」
「そんな事知ったこっちゃねーよ」
「…… そうか…… それならこちらにも相応の考えがる」
すると、ニタリと笑いすぐさま踵を返すと、野次馬の生徒に一喝しながら、教師は立ち去っていった。俺はその姿を、目で追うと、顔を青ざめたフラッグが立ち尽くす姿が視界に入る。それと同じくして彼の横で明らかに笑っているパドリックがそこにいた。
(アイツ笑ってるのか?)
野次馬含め他の生徒はフラッグの様に愕然とした表情を浮かべ、畏れと軽蔑が入り交じった視線を送る生徒が大半だ。そんな中、パドリックだけは腹を抱えて笑っているのだから、ある意味異様である。彼の真意が読めず、思わずパドリックを凝視する事暫し。彼が俺の視線に気づき手を振って近づいて来た。
「やっぱり、君は最高だよセルリル」
その言葉に思わず顔が引きつる。
(コイツ今までの成り行き見ててこれかよ!!)
馬耳東風とはこういう事なのだと身を持って知ると共に、とてつもない深い溜息を吐いた。
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次回の更新は3月21日 20時30分以降の予定です