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威厳

遊びに来て下さり有難うございます。


「セイレーン殿下。リンザルドでございます」

「リンザルド公爵でしたか」


 すると、ドアが開けられる。そこには白髪の混じった緑かかった短髪の、上下光沢のあるグレーの燕尾服を着た公爵が目の前に現れた。


「お疲れ様でした。殿下方」


 そう言い、部屋の中へと入る。すると、セイレーンが公爵を見た。


「いえ、こちらこそ色々と協力して頂いて助かっています。この場所も提供してもらっていますし、それに」

「そうだよ、公爵。学園の時だってだいぶ助かりました」

「タスラム殿下とは幼少期からの顔見知りですので、当たり前の事です」

「それにしても、今回はちょっと大変な立場でしょ?」

「そうですねタスラム殿下。それは否定しませんが、今の状況では致し方ないと…… つきましては、陛下も本城にお戻りなられましたので、例の2人を連れてきたのですが、セイレーン殿下どういたしますか?」

「話しを聞きます」

「承知致しました」


 するとすぐさま2人が部屋の中へと招かれる。案の定入ってきた者達も周りの様子を見回し、デルステインはあからさまに感嘆の声を上げた。幾日ぶりに再会したが、以前より元気に見える。


(まああん時は俺含めてギリギリのトコだったからな)


 そんな思いから苦笑を浮かべる中、公爵が2人に3兄弟を紹介した。まあ、2人もある程度高貴な人物だろうと予想はしていたようだが、王太子、王子が揃い組で目の前にいるとは予想だにしていなかったようだ。暫く放心状態といった表情を浮かべていた。そんな中、先に我に返ったのは魔女のばーさんだ。すぐさま膝を折る仕草を取り、未だ呆然と立ち尽くす彼の片手を引っ張り、同等との振る舞いをするよう促す。その様子をセイレーンが制止させた。


「そんな堅苦しい事は無用です。2人共。どうぞ奥へ。セルリルのいる暖炉の前の椅子に座って下さい。公爵は私の隣にでも座って頂ければ」

「いえ、またいきなりの来客があっては、困るでしょうかから私は入り口付近で立っております」

「気を使って頂いて申し訳ないです公爵。ではお2人はこちらへ」


 その言葉に2人はどこか疑心暗鬼さを滲ませた表情を浮かべ、指定された席へと怖ず怖ずと座る。その間、タスラムは兄達の方へと戻り、互いに顔を合わせるような形となった。すると、俺の見ている間ずっと座っていたセイレーンが立ち上がる。そして、弟達の方に視線を送ると、2人は頷く事刹那。兄弟がこちらをみると、王太子が口を開く。


「俊傑のウィッチさん。デルステインさん。そしてセルリル。この度は王家の問題に巻き込んでしまい申し訳なかった」


 すると、3人が深々と頭を下げたのだ。俺はこの兄弟のという事で腑に落ちる。が、兄弟の背後から様子を見ていた公爵は顎が外れるのではないかと思うぐらいの口を開けながら絶句する。また俺の目の前の2人も同様に体が硬直し、微動だにいない。そんな中、セイレーンは言葉を紡ぐ。


「今回の一連の事は、私達が至らない事から起きている事なんです。またそれに拍車をかけて、父上も、以前から自身達を気にかけてくれていましたが、4年前に母が亡くなってからは盲愛さが顕著になってしまったんです。それにより綻びが生じてしまい…… 王の位を狙う者が現れたようなのです。しかもそれを指示している人物が近親者らしく…… その余波が一般市民である3人にも飛び火してしまった。いや。他にも巻き込んでしまった者がいるでしょう。でも、直近。あなた方は命の危機があった。これは本当に由々しき事。こんな頭を下げただけで水に流せる事ではないと承知はしていますが、どうか、この姿勢に免じて許してもらえないでしょうか? そして、この一連の主犯を捕まえる為に力添えをお願いしたいのです」


 その言葉の直後、驚きのあまり声の出せなかった公爵がどもりながら声を上げる。


「な、何をしてらっしゃるんですか!!」


 すると、3兄弟が顔を上げた。


「謝っているのだが」

「ゼダ殿下。それは見ればわかります。が、あなた方には王陛下のご子息という地位があります。そんなあなた方が易々と平身低頭などしてはなりません!!」

「だとしても、明らかにこちらに否があるというのに、平然としていろというのか? その行為。間違っていると思わないか?」

「それはそうですがっ、威厳と言うものがあるのです!!」

「確かにそうだけど、威厳って国民が王家を信頼しているから成り立つものでしょ? その国民を蔑ろにしては威厳なんてたもてないよ」

「タスラム殿下ーー」


嘆き声と共に公爵が頭を抱える。


読んで頂きありがとうございます。


日頃感想諸々お伺い出来ない為、

星、いいね!、感想(どんな些細なのでも構いません)

頂けると非常に有難く、励みになります。

もし宜しければ聞かせて頂ければ幸いです。 

またワンオペ作業の為、誤字脱字諸々有り読みにくい事があるかと思いますが

ご了承ください&お知らせ頂ければ有難いです。


次回の更新は4月18日 20時30分以降の予定です

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