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何が何でもこの手でケリをつけてやる!!

遊びに来て頂きありがとうございます。


「単刀直入に伝えるよ。君の魔法の力を見込んである人達が君を勧誘したいと言っているんだ」

「フン。俺を? 何の為に?」

「それはわからない。なんせ父から頼まれている事だからね。僕もその話をされたのは1学期後半で、当初は学年が上がる前迄に話を進める予定だったけど、急遽前倒しになったんだ。僕も君とは荒波を立てたくなかったし、もうちょっと親しくなってから、話を振ろうと思っていたから。でも先日あっただろ? 例の一件」

「ボードの浮き出る字か?」

「ああ。あれはどうやら依頼主が業を煮やして直接僕に伝えてきたらしいだ。それを父に話たら、一気に目の色を変えてしまってね。どんな手でも使うと言いだしたんだよ」

「ふーん。それで魔物まで差し金たわけだ」

「魔物?」

「はあ? フラッグ。お前あの一つ目で見てただろうが」

「いや。それは僕が君達を探知で探し見つける前の話じゃないかな? 第一。ここはそれなりの都市だから魔物が入れるわけないだろ?」

「…… まあ通常ならな。っていうか探知してたのか?」

「…… ああ。以前君にあげた校章に君の波動を記憶させ、こちらの手持ちの地図にそれを遠隔で場所を示す事の出来る代物だよ」

「何だよそれ。そんなモノがあるなんて聞いたことねーんだけど。まさかそれも魔女特有のモノか?」

「魔女。ははは。君は凄いね。これが魔女達が手掛けている物と推測出来るなんて。でもその通りだよ。推察通り探知器具も一つ目使役物もみんな魔女が日頃使っているものさ」

「フン。どれもこれも感に障るものばかりだ」

「そうだろね。僕も実際にやられたらいい気はしない」

「ならなぜそんな事をしてやがる」

「…… せざるを得ないからさ……」


 すると彼は悲しげに笑い、再度口を開く。


「とりあえず、全部こちらの経緯と、事情を話たんだけど、セルリル君。どうだい? 勧誘の話、了承してくれるかい?」

「答えるまでもねーよ。ノーだ」

「だろうね。そう言うとは思っていたよ」


 その直後、頭が回り、フラッグの姿がぼやける。それと共に胸の奥で何かが渦巻く。先までなかった表情に、思わず顔を歪めた。


「な、なんだこれっ」

「効いてきたみたいだね。セルリル君みたいに圧倒的な力をもった強者に弱者が何も策もなくこんな所に呼んだりしないよ」

「はーん。そうかよっ、じゃあ今度はどんな禁じ手だ!!」

「『告解の導き』っていう魔女の尋問に使う手法だよ。彼女達が独自に配合したオイルを充満させ、相手の闇を言わせる。それによりその者の弱みを握り、従服させる。まあ僕はこれにかからないようあらかじめ手を打ってあるから大丈夫だけどね」

「マジで気にいらねーやり方だなっ!!」

「…… だとしても、父には逆らえない……」


 すると、彼が指を一回鳴らす。その直後、体の自由が効かず、硬直する。そんな中、フラッグが口を開く。


「君の名前は?」

「セルリル…… オルフェ・ミトリナ」


 口がしゃべりたくもないのに勝手に動く。俺は懸命に口を紡ごうとしても叶わない。


(クソッ)


 そんな思いから、彼を睨む。すると、驚きの表情を浮かべていた。


「ミトリナ…… と言えば以前辺境伯として名を轟かせていたよね。その伯爵の嫡子?」

「…… ああ」

「そっか。だからこんなにもポテンシャルが高いんだね。じゃあ早速だけど。家柄も凄くて実力もある君の悔恨の情って何?」

「…… アイツ等、親…… を…… 不死にっ、したっ」

「親を不死に?」


 目を見開く彼。そりゃそうだろう。実際にやった俺自身さえも不可解極まりないのだから、他者が聞けばそれ以上にインパクトのある話だ。だが、もう肝となる話は全て口にした。もう隠すネタはない。そう思った途端、口の強ばりが弱まると共に、胸底にあった思いが一気こみ上げる。


「生死どっちっ、でも。とんだ、毒親だっっ、あんな奴等を、不死した俺は、俺自身が許せねーー」


 その言葉はハッキリとそして、自身を叱咤するかの如く、声を張り上げ、フラッグの前へとゆっくりと足を進める。そんな俺を見る彼の顔が強ばり始めた。そして、俺はフラッグの前へと立つと、彼の胸ぐらを一気に掴む。


「俺は何が何でも不死の奴等をこの世から消し去ってやる!! 命が尽きるその瞬間までっ、その思いは変わらない!! 俺自身の手でケリをつける!!」

「き、君は、親にっ、手をかけるのかいっ?」

「もう奴等は全うな人間じゃねえ」

「だとしてもっ、元は親なんだろ?」

「だからどうした!!」 


 その言葉は言霊のように自身に強い意志として再確認させる。そんな俺を彼は目を見開き、顔を引きつりながら見つめた。フラッグの感情は完全に俺の情動に飲み込まれている。だが、尚も湧き上がる高ぶる気持ちが押さえられず、声を荒げた。


「お前は、お前自身が納得いかねーことやらされて、ふざけんじゃあねとか思わねーのかよ!!」

「そ、それはっ、僕だってっ、こんなっ、やり方君にしたくないっ」

「だったら突っぱねればいいだけの話だろーが!!」


 すると、彼が強烈な視線をこちらに向けたその時。


「そんな事出来るわけないだろ!!」


 その叫びの直後、すぐさまフラッグは下に目を落とす。


「出来たら、苦労しないよ…… フッ、貴族社会で、親にそんな事言える人なんて君ぐらいしかいないよきっと…… みんな、セルリル君みたいに強くないから……」

「お前が強くないだ? こんな俺に絡めるだけの根性あるだろうが!!」


 すると、彼がガバリと顔を上げ、俺を見る事暫し。フラッグの瞳には涙が浮かび、沈黙が部屋を包む。

 その時だ。俺の背後から風を感じると共に追突音が耳に入り、振り向く。すると、タスラムが仁王立ちで立っていた。どうやら先程の音は戸を勢いよく開けすぎたせいでドアノブが壁に激突した音らしい。振動で揺れるドアの背後の壁には凹みが確認出来た。そんな中、タスラムはいつもの口調で話出す。


「話は済んだ? にしてもセルリル声大き過ぎ。外に漏れてたよ」

「はあ。何言ってやがる? っていうかお前っ」

「言いたい事はわかるよ。でも、私だってそれなりの手練れなんだから。このぐらいの防御壁なら簡単に相殺できちゃうよ。まあ、君が控え室にいないから探しに出たら、同色ローブのクラスメイト見つけて事情聞いたら怪しげだったから速攻眠ってもらった経緯だからセルリルのヒミツの話は聞かれてないから安心して」

 

そう言うと、彼が部屋に入ってきたのだ。



読んで頂きありがとうございます。


また、いいねありがとうございます!


日頃感想諸々お伺い出来ない為、

星、いいね!、感想(どんな些細なのでも構いません)

頂けると非常に有難く、励みになります。

もし宜しければ聞かせて頂ければ幸いです。 

またワンオペ作業の為、誤字脱字諸々有り読みにくい事があるかと思いますが

ご了承ください&お知らせ頂ければ有難いです。


次回の更新は4月4日 20時30分以降の予定です

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