14.「愛は国境を知らない」
嘘でしょ。
誰もが驚いた。皆から、意見が、飛び交ったが、我王は何も言わない。
我王は、獅子丸を見た。そして、小声で囁く。
「獅子丸、後は頼んだぞ。」
「えっと・・・」
「俺は、支度を整える。今日から獅子丸が、世界皇帝なんだ。俺は、獅子丸の世界に行く。」
「僕と我王が、入れ替わるの?」
「その通りだ。俺には、やりたいことがある。それは、獅子丸にも伝えられないがな。はっはっはっ!最高の暮らしが待ってるからな。俺からの、サプライズ。そして、恩返しだ。獅子丸のおかげだからな。獅子丸こそ、世界皇帝に相応しい。俺はそう思う。」
「・・・わかった。やってみるよ。我王・・・本当にこれでいいの?後悔しない?」
「後悔か、後悔は、新しい後悔をつくるからな。」
「確か、ゲーテも言っていたよね。焦りは、何の役にm」
「おっと、それ以上は言うなよ。これで調べられるからな。」
我王の手には、スマホ、いや、インイニティキューブがあった。
「そうだね。それ、どうするの?」
「俺が預かる。必要なんだ。」
「わかったよ。気をつけてね。使い方次第では、兵器にもなるからね。僕の国、日本は、僕の世界の一部でしかないんだ。僕の世界は広い。それもなければ、神もいない。喋る人型の猫もいない。だけれど、1人1人が必要とされる。そんな、世界なんだ。我王もきっと気に入るよ。」
「はっはっはっ!楽しみだな。統治はしないからな。安心しろよ!」
我王が、獅子丸の肩を優しく叩く。
「我王、やりたいことが終わったら、帰ってくる?」
我王は、下を向く、しばらく向いたまま肩をゆっくり大きく上下に動かした。
「わからない。としか言えねえな。いつ終わるかもわからないからな。気が向いたらって、言っておくぜ。まあ、楽しめよ。獅子丸の国だからな。いや、世界だからな。はっはっはっ!」
「もう一つ聞いてもいい?なんでいつも、笑ってるの?」
「おっと、それか、そうだな。
人は、楽しいから笑うのか?それとも、笑うから楽しいのか?両方だろ。どうせ、生きるなら、楽しいほうがいい。どんなに辛くても、悲しくても、憎くても、命を投げ捨てたくなっても、笑え。そうすれば、心は晴れる。だから、俺は、笑うんだ。」
「ふふふ・・・」
獅子丸は、笑いながらも泣きじゃくっていた。
「面白いほうがいいだろ?楽しいほうがいいだろ?めそめそするなよ。獅子丸。なんで、泣いてんだ。」
「・・・泣いてないよ。嬉し泣きだよ。我王こそなんで。」
我王は、笑えなくなるほどに、涙を流していた。
「・・・本当に悲しい時ってのは、笑えないもんだな。すげえな獅子丸。俺、笑えねえよ。」
「笑ってよ。いつもみたいにさ。はっはっはっ。てさ。僕は笑えるよ。」
「・・・笑えねえよ。帰ってこれねえかもしれねえ。」
「え。嘘だよね。」
「わからないことが多すぎんだ。それでも、俺は行く。達者でな。」
「待ってよ。我王!」
我王は走った。懸命に。誰も止められなかった。
「インフィニティキューブ、マルチバースの扉を開いてくれ。」
「承知しました。これで、よろしいのですか?悲しいですか?」
「その質問には答えられない。行くぞ。インフィニティキューブ。新世界だ。思い残すことは何もない。」
我王は、マルチバースの空間へと入った。そして、日本へと向かった。
END・・・?
ご愛読ありがとうございました。
こんな終わらせ方でいいのかな。もっと良い終わらせ方はないのかな。と、考えに考えた結果・・・
この結果になりました。
色々、不満や疑問点はあると思います。教えていただけると嬉しいです。
自分じゃわからない事って多くあるので、僕はプロではないので、まだまだかもしれませんが、書き続け、何かしらの形で、結果を出したいな。と心から、強く思っております。
努力量がまだまだ、足りない、至らない点も多くあると思います。
ですが、人生まだまだ、これから・・・そうですよね?
少ないと捉える人も居れば、多いと捉える人もいます。
僕は、いくつになっても後者でいたいです。
今回、趣味で書いた小説が、思ってた以上の多くの人に読んで頂き、嬉しく、また、驚いております。
最初は、誰も読んでくれないんじゃないかと、思っていました。誠にありがとうございます!
感想や、評価をして頂けると嬉しいです!
ここまで、読んで頂きありがとうございました!
次回作にご期待ください!!




