表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
3/60

第3話 サレン・レイスは天才である。

 魔法と剣のファンタジーの世界に転生しレイン・スティールとして生きることになった。

そして、月日は流れ数か月が経ちだいぶレインとしての生活にも慣れてきた。普段は、魔法の知識を得るために本を読み込んだり、本で読んだことを実践してみたりといろいろと試していた。その影響か周りの同年代からは変な奴扱いを受けている。だが、気にはしない。ゲームでのレインもこんな設定だったからだ。こんな魔法のファンタジーの世界に転生しても何から手を出したらいいかわからない。魔族の手も今はまだこの街には出ていない。それならひとまずレインと同じ生活をしてみようと決めたのだ。


「さて、これからどうするかな」


そんな時、母マリーから提案を受けたのだった。

レイン・スティール。

現在9才の男の子、両親の方針で現在は魔法教室に通うこととなった。前世の世界でいう塾と似たようなものだ。魔法教室では自身に優れている魔法の特訓や剣術などの指導を行ってくれる場所である。今日は魔法教室初日ということで自身がどんな魔法に優れていて、どんな魔法に不向きなのか、また、魔力量はどのくらいなのかを測定してくれるらしい。初日ということもあり母マリーと一緒に魔法教室に訪れていた。受付を済ませ待合室で母と待機していた。今のところ俺と母以外には待合室にはいない。数分後、もうひと家族が待合室に現れた。


「あ!レインーーーー!」


大声で叫びながら一人の少女が抱き着いてきた。


「サレン・・・重い・・・」


「女の子にそんなこと言っちゃいけないんだぞ!」


 少女の名はサレン・レイス。銀色の髪にポニーテールの髪型が特徴。誰にでも優しい元気が取り柄の美少女である。レインとは家が隣で昔から一緒に遊んでいた。俗にいう、幼馴染というやつである。はっきり言おう。これから思う存分わかることなのだが彼女は・・・。


「なんでここにいるんだ?サレン」


「なんでって、今日から魔法教室に通うからだよ~。ここにレインもいるってことはレインもそうなんでしょ!」


サレンも今日からなのか。まあ、一緒に魔法教室に通っても問題はないか。ゲームでもレインが魔法教室に子供の頃に通っていたと記述があっただけであまり細かくは語られていない。まあ、なんとなくは想像はつくけど。その後も、サレンやその家族と会話しながら待合室で魔力測定を待っていた。


 数分後、役員の方が来て魔力測定をするために待合室を出て八畳ほどの部屋に通された。そこには巨大な水晶玉のような球体がたいそう大事に保管されていた。この水晶玉こそ魔力を測定してくれるものだという。この水晶玉に触れると、魔力の測定が開始されその情報が紙に印刷され自身の適正魔法や魔力量などを教えてくれる。さすがはファンタジーの世界だ。


 なんだかんだで、俺から測定することとなった。ゲームと同じ設定なら結果として表示されるのは・・・。俺は、水晶玉の前に立ち、触れた。触れるとなんというか、不思議な感覚だった。麻酔を軽くかけられたようなそんな感覚に近いだろう。測定は数分で終わり結果が表示された紙を見た。

そこには・・・


適正魔法・・・隠密、偵察、風

魔力量・・・・120

と表示されていた。ゲーム通りといっていいだろう。レインはゲームでは隠密、偵察として勇者パーティーの一員になっている。魔力量120というのも大方当たっているだろう。まだ、子供の体なのだからそこまで魔力量も高くないのもうなずける。魔力量は成長していくにつれて魔力量も増大していく。体の成長過程に加え魔法の特訓をしていけば魔力量もその分増えていくわけだ。


 だが、ひとつ気になったのは適正魔法・・風、という部分である。ゲームではレインは隠密、偵察の魔法を使用している場面はあるが、風の魔法を使っている描写は一度もない。少しゲームとは異なるのか?それとも単に、ゲームではレインが使っていないだけなのか、わからないが、今のところは問題ないだろう。むしろいいのではないか?風の魔法も使えればそれだけレインの運命に抗うことができるかもしれないのだから。


 俺の魔力測定が何の面白みもなく終わった後、サレンの魔力測定が始まるのだが・・・俺の思っていた通りその場は唖然となった・・・。理由は簡単、水晶玉からの魔力測定の結果は・・・。


適正魔法・・・炎・水・風・雷・土

魔力量・・・・1000


適正魔法の数は驚異の5つ。適正魔法はその本人が得意とする魔法。適正魔法でなくとも他の魔法も使うことはできるが限度がある。だがサレンの場合適正魔法が5つもあればそりゃ、戦略の幅も広がるわけで。

魔力量ももはや異常といっていいレベルである。この幼少の体で魔力量1000ということは訓練すればどうなることやら。想像もつかない。伸びしろがありすぎる。この力は今後登場するであろう勇者に匹敵するレベルなのである。だがゲームではサレンは勇者パーティーの仲間にすることはできない。また、冒険者学校時のエピソードでは多少登場するがそれ以降ストーリーには全くかかわらない。

まあ、そこらへんはレインのエピソードに関係してくるんだけど、これ以上はネタバレになるので控えておこう。


 さて、話は戻るが、サレン・レイスは天才である。彼女にはこの「天才」の二文字が実にしっくりくる人物である。ゲームではサレンの過去の話は一切登場していなく、全く素性がわからなかったが、転生し数ヶ月の月日が流れ、サレンとも遊んだり、勉強したりしてきたが、天才とはこのことだろうと思った。俺がゲームと同じレインと同じ日常を送っていたがその間サレンも俺に付き合ってくれていた。魔法の知識を得るために本を読み込んだり、本で読んだことを実践してみたりといろいろと試し、変人扱いされていてもだ。これだけ親身にレインと一緒にいてくれる彼女はゲームのレインにとってどれほど心の支えになっていたことか。俺もサレンの笑顔に照れてしまっていた。可愛すぎる!


 そんなこんなで、俺は気づいた。サレンは自身で見たり聴いたりしたことは絶対に忘れない。その上魔法の圧倒的センスも持っている。


俺は思ったよ。


「悲しいな・・・」


同時に・・・「絶対に運命を変えてやる」と・・・


だってそうだろう!


サレンはただのゲームのモブキャラなのだから・・・。


そう、モブキャラ。


モブキャラは勇者のストーリーの一部で主人公ではない・・・。


()()()()()()()()()()()()()


勇者と同等の力を持った者が二人いたのなら・・・ゲームバランスが崩れると。


ゲームの設定通り事が運んでしまったら・・・。


()()()()()()()()()()




よろしくお願いいたします。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ