第24話 sideアメリア、アレン(1)
アルバート・クラウとレイン、サレンが対峙している中、アメリア、アレンの二人は多くの魔獣に囲まれていた。アメリアとアレンはお互いに背中を合わせ戦闘態勢をとっている。アメリア、アレン共に魔獣との戦いの中で傷だらけの状態になっていた。
「アメリア、生きてるかい?」
「ええ、何とかね」
僕とアメリアはレインたちと共に魔獣と対峙していたが突如現れた黒い角を生やした少女の作ったワープホールに吸い込まれ今いる場所にワープさせられた。ワープさせられたこの場所は森の中。この森には多くの魔獣が潜んでおり今の現状に至っている。流石のアメリアも疲弊しているように見える。魔獣の数が尋常ではない。切っても切ってもどこからともなく魔獣が現れる。
「ここは一旦ひいた方がいいかもしれない」
「アレン、ひくって言っても何処にひくのよ。ここは森の中よ。ひく場所なんてどこにもないわよ」
「僕の推測だけどこの森に魔獣が多く湧いている様子を見る限りスタートの街に現れた魔族の軍勢と同じだと考えていい。ということはスタートの街にある森は一つしかない」
「それじゃ、あの角の少女は私たちをその森にワープさせたってこと?」
「その考えであっていると思う」
あの角の少女の目的はおそらく僕たちの足止めだ。街に現れた魔族の軍勢、あの場所にはアメリアそしてサレンさんがいた。この二人の力は絶大だ。あの場所でこの二人が暴れたら魔族側としても好ましくない。だから僕たちごとワープさせた。こう見るのが妥当な線だろう。
疑問なのは魔族の数だ。もう数百体は殺している。それなのに、まだまだ湧いてきている。あの場には多くの冒険者、冒険者学校の生徒・教員、自警団の皆さんだっている。魔族との数では負けていないほどの戦闘員がいるはず。それなのに魔族はこれでもかと襲ってくる。魔族はどこかからまだまだ送られてきていると考えていいはずだ。その場所を突き止めない限り、僕たちの負けだ。
その時、一匹の魔獣が一瞬の隙をつき襲い掛かってくる。
「アメリア!危ない!」
僕は叫んだ。ダメだ・・。僕が考えこみすぎた。ここはもう戦場だ。たった一つのミスが大きな溝を生む。間に合わない!このままだとアメリアが・・!
「アメリア!」
その時だった。
「シャドウ・アウト・・」
一人の女性がアメリアに襲い掛かる魔獣を切りつけた。今のは、レインと同じ魔法・・。
「大丈夫ですか?二人とも。ここは危険です!一旦逃げましょうね。失礼しますね」
「なにを!」
女性は僕とアメリアの手を握り魔法を使った。
「しっかり捕まっててくださいね。影に潜りますので、シャドウ・アウト」
僕たちはアメリアを助けてくれた女性と共に影に潜り影から出ると家の中に僕たちは移動していた。
「これで一安心ですね」
僕たちは助けてくれたお礼をした。
「「助けていただきありがとうございます」」
「いえいえ、助け合っていかないとね。見たところ冒険者学校の生徒さんですね。私マリー・スティールと言います。よろしくお願いしますね」
マリー・スティールと名乗った女性は、優しい裏表のない笑顔を僕たちに向けてくれた。
よろしくお願いします。




