第2話 レイン・スティール
小学生をトラックから守り俺、片桐 誠二は死んだ。その後、目覚めると誰もがマンガや小説などで想像するようなファンタジー世界が広がっていた。その世界は人気RPGゲームChronicle・Line<クロニクル・ライン>の世界だったのだ。そして俺は気づく・・・・。
Chronicle・Lineの登場人物レインに転生していたことに!
レインに転生していることに気付き俺はひとまず冷静になることにした。ここはChronicle・Line世界なのか?本当に?近似しているだけで実は違う世界だったりはしないか、はたまた、ただの夢なのか、様々な思考が俺の頭をよぎる。いろいろ考えていると黒髪のキレイな女性が話しかけてくる。
「レイン、ボーとしてないで戻ってきなさい」
女性は笑顔で俺に話しかけてくる。その笑顔に全くの裏表などなくただただ美しいのだ。俺はこの世界について探ってみることにした。すると、様々なことが明らかになってきた。
俺、今はレインだが間違いなくChronicle・Lineの登場人物レイン・スティールだと思う。黒髪の女性はレインの母親マリー・スティール。父は傭兵で今は家にはいない。その影響でマリーが一人でレインを育てている。ここまでは全くChronicle・Lineと同じ設定だ。
次に今いるこの街についてだ。この街は始まりの街スタート。ゲームでもこの街からゲームが始まる。ゲームではわかりやすくするためにあえてわかりやすい名前の街スタートなんて名前にしたというのを聞いたことがある。この街は始まりの街と謳われるには理由がある。この街には冒険者学校と冒険者ギルドがあるからだ。冒険者学校は年齢が15歳になるとどんな身分の者でも入ることができる。
もちろん人間以外の種族もだ。この世界はファンタジーの世界。当然種族の違うものも存在している。今は魔王がこの世界に存在しているため人間も魔族以外の種族は団結し仲良く暮らしている。
さて、一旦、周りの人物や街のことがわかってきた。レインのことをさっぐてみようと思う。
「レインってゲーム上ではどんなキャラだったかな?確か・・・・・」
レインは始まりの街スタートで生まれ育つ。内気な性格だがいつも優しく可愛らしい少年だった。
「だった」という表現がしっくりくる少年それがレインだ。ゲームの設定上レインは隠密や偵察といった魔法に優れている。レインは15歳になり冒険者学校に入学を果たす。その時に勇者やその仲間たちとも出会うことになる。レインは、将来王宮で働きたいと思い冒険者学校に入学することに決める。
冒険者学校を卒業し、冒険者ランクを上げていくと王宮の戦士として働くことができるからだ。レインの父さんも王宮に雇われている専属の傭兵であるから父の背中を追いかけ冒険者学校に入学する。
レインのほかにもレインの周りには幼馴染が一人いる。
サレン・レイス。銀色の髪にポニーテールの髪型が特徴。誰にでも優しい元気が取り柄の美少女である。レインとは家が隣で昔から一緒に遊んでいた。サレンもレインと同じく冒険者学校に入学するのだが…。
「ひとまず、レインはあまり目立たないが、隠密、偵察の魔法が得意な少年なんだが・・・」
「レインって話にはあまりかかわってこないんだけど話が結構えぐいんだよなー」
そうレインの過去はなかなかに過酷な人生を送ることになる。
「ゲームと同じレインの人生なんて絶対に嫌だ!」
その為にも魔法をもっと上達させなければ・・・
「あのレインの運命には絶対にあらがえない」
そう決めた、誠二ことレイン・スティールは魔力を高め魔法を上達しレインの運命にあらがうことに決めたのだった。
よろしくお願いします。