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2章 -5- わたし、一生アイドル貫きます!


「はっ……、わたしは何を!?」

 めぐたんが正気に戻った。


「お前がしていることを自分で体験してもらっただけだよ。でも臭いをかぐのはちょっとどうかと思うぞ……」

「な、な、な……」

 魅了されている間の記憶はあるようで、思い出したのか顔を真っ赤にしている。

 混乱と羞恥に悶えているのか、プルプルしたまま固まってしまった。

 これは復帰までに時間がかかりそうだ。



「ね、ねえ古川?」

「ん?」

 めぐたんの復帰を待っている間に南雲が話しかけてきた。

「あたしにもそれ、使ってる?」

「は? 使ってないよ。こういうのは俺の趣味じゃないし。さっき初めて使ってみたんだし」

「……そう」

「どうかしたか?」

「なんでもない!」

 何かが気に食わなかったのかぷいっとそっぽを向かれてしまった。

「うふふ」

 それを見てメディーさんが笑っている。



 少し時間をおいてめぐたんはようやく落ち着きを取り戻した。

「あなたたちも精神系の力を持っていたのね」

「まあ、似たようなもんだよ」

 正確には単独の力ではないし、精霊たちの魔法を借りただけだ。


「何が目的なの?」

 めぐたんが後ずさりしながら聞いてきた。

「あたなの力があれば、わたしを思うように操って好きにすることができるでしょ? なのに精神干渉を切ったということは、何か理由があるんんじゃないの?」

 思いつめたようにめぐたんが言ってきた。深読みしすぎである。


「え、別に? 自分でもできるのかなぁって思って実験してみただけで、趣味じゃないし。なにより、キモかったから切っただけ」

「キモッ……!?」

 キモいと言われてショックを受けているめぐたん。

 まあ、その行動の原因は俺にあるのであまり言うのは可哀想だが。キモかった。


 とりあえず、事情を聞くこととなった。

 警戒はされていたものの、路地裏であまり長く話をしていると、どこかで情報が漏れるかもしれないとめぐたんが場所を変えたのだ。

「ここは念のために容易しておいた避難所よ」

 そう言って案内されたのは、普通の宿屋の一室だった。

 どうやら、ファンが暴走した際に隠れられるように、何箇所か避難所を確保していたようだ。宿屋の店主なども一介のファンとは違う強い精神干渉をかけており、裏口からこっそり入れてもらっていた。意外と用心深い。

 そこで話を再開した。


「で、死因と罪状は?」

 単刀直入に聞いてみた。

「うっ。それは言わないとダメかしら?」

 めぐたんは苦い顔になっているが、これは外せない。

 特に、罪状はその人のダメな部分を明確にしてくれる。

 まあ、嘘をつかれてしまうとそれまでなのだが。

 無言の圧力をかけ続けると、めぐたんは渋々口を開いた。

「うう、死因は餓死よ」

 餓死?

 現代日本で餓え死ぬ女子高生がいるのか? 女子大生かもだが。

 と言うか、似た死因を最近聞いた気がする……


「えっと、なぜに餓死?」

 戸惑い、自然と質問が口に出ていた。

「わたしはアイドルでいることに人生を捧げていたのよ!」

 俺の質問にめぐたんは力いっぱい答えてくれた。

 何故そこで力むのだ。

「はぁ?」

 南雲も理解できないものを見る目でめぐたんを見ている。

 しかし、本当にヤバイのはここからだった。


 めぐたん(本名:山田恵さん)は鳥取県にお住まいの地下アイドルだったそうだ。

 高校卒業とともにアイドルを目指し活動を開始。その際、反対する家族と喧嘩をしてそれきりだったらしい。

 実家を出て、アイドルになるために溜めていたお小遣いを切り崩しながらのアイドル活動。

 しかしお金がなさ過ぎて東京どころか近場の大阪へも出られず、鳥取県鳥取市の地下アイドルに。

 小さな事務所に入って、小さなライブ会場で頑張っていたそうだ。


「てか、何でそんなにアイドルやりたかったの?」

 話の途中、思わず聞いてしまった。

 俺の質問に、南雲もふんふん頷いていたので、同じ疑問を抱いていたようだ。

 ちなみにメディーとヴィーは興味なさそうにくつろいでいる。


「はあ? アイドルになる理由なんて一つに決まってるじゃない」

 決まってるのか?

 人に夢を与える姿に憧れてとかか?

 可愛いからとか輝いてるからとか?

 横を向くと、首をかしげている南雲がいる。

 やっぱり決まっていないようだ。

 何当然でしょ?みたいに言ってくれてんだよ。

 常識を確認して視線を戻すと、そんなことも分からないのかと憮然としためぐたんがいた。


「人気者になってちやほやされたいからに決まってるでしょ!?」


 決まってねーよ!

 ※これは個人の感想です。

 とか書いとけや!

「アイドルになれば働かずに食っていけるのよ!? 目指すに決まってるじゃない!」

 アイドル目指すやつ、いや、アイドル自称するやつが「食っていける」とかいう夢の無い表現をするなよ。

「てか、アイドルだって働くだろ!」

 プロのアイドルの方々だって、いろいろ仕事をしているはずだ。

 歌や踊りの練習はもちろん、ライブとか色々活動があるはずだ。握手会とかだってあるし、人気者になればテレビにも出たりしてるし、そもそも一般人の知らない打合せやらなんやらの仕事があるはずだ。決して暇ではないし、仕事をしていないわけじゃない。


「バカね。アイドルは歌って踊ってファンに媚売っとくだけで幸せになれるのよ」

「バカはお前だよ!」


 こいつも頭おかしいヤツか!

 可能なら放置しておきたい人種だ。真性だ。

 真性……?

 なんか既視感があるんだが……。

「お、おい、そういえば結局どうして餓死したんだよ?」

 イヤな予感がする。

 答えを聞きたくない。


「だから言ったじゃない。アイドルでいることに人生捧げたからよ!」

 なぜ自信満々に言い切るのだ。力強いな。


寝落ちして目が覚めたらこの時間。。。

一応書いていたところまで更新しておきます。

更新が不定期で申し訳ありません。

今後とも読んで頂けると嬉しいです。

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