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2章 -3- めぐたんのライブだよーーー!V(^∀^)V


 とにかく食事を終わらせて街に出た。

 俺たちが食事を終えるのと同時に店員たちは店じまいをはじめ、出ると同時に店を閉めてしまった。

 閉めるとすぐに店から出てきて、さっさと帰ってしまった。何かにせかされるように急いでいる。

 食堂の店員だけじゃない。

 街ゆく人々はみな、熱に浮かされたように一つの方向へ向かって進んでいた。


「うふふ、面白いことになっているようね」

 その人々を見たメディーが、何かに気が付いたようだ。

「どういうこと?」

『ここの人たちも精神干渉を受けているみたいね』

(またかよ!?)

「前の街とは異なる魔力を感じるから、犯人は別みたいだけど。どうする?」

「とりあえず、状況を確認してみるか……」

 俺たちも人々の流れに乗ってみたのだった。



 日が暮れて薄暗くなってきたエルケンリアードの広場に、爆音が響き渡る。

「はーーーい! みんなーーー? めぐたんラブーーー?」

「イエーーーーーーース!!!!!」

「今日もわたしのライブに来てくれてありがとーーーーーーー!!!!!」

 そこは魔境だった。

 魔力で拡大された声がステージから響き渡る。

 魔道具の明かりでライトアップされたステージの上には、少女が一人、立っていた。


「あれが、めぐたん…………」

「普通ね」

 南雲が冷静にツッコミを入れる。

 確かに普通だ。

 何が普通かというと、ルックスも、トークも、センスも。

 外見は確かにかわいい部類だとは思う。長い手足に控えめな胸、くびれたお腹。身長は160cmくらい。

 ツインテールにした髪にアクセサリーをキラキラつけてアイドルっぽさを引き立ててはいる。少したれ目気味で可愛い系の顔だが普通と言えば普通。歳は俺たちと同じくらいだろう。

 完全に地方アイドルって感じの女の子だ。

 なんなら南雲サンの方がアイドルできそう。

 気の強そうな顔と、大きすぎる胸のせいでアイドルよりはグラビア系だが、断然上である。

 それかヴィー。

 人型だと幼すぎるから子役って感じだが、かなり整った顔と目を引く赤い髪、そしてあふれ出すオーラ。

 まあ、魔力がにじみ出てるからそれも無意識に魅力的に感じる要因かもしれないが。

 実際、前の街では道行く人たちが俺たちに振り返っていた。

 この街では、何故かそういう視線を感じないと思ったら、みんなめぐたんにくぎ付けだからか。


 しかし、ファン(街の住民)たちは大いに盛り上がっている。

 よくある普通の掛け声だけですごい盛り上がりを見せている。

 なんというか、怖い。

 マジで、怖い。



 ちょっとマジで引いていると、耳につく言葉が聞こえた。

「オー、あれはジャパニーズ!」

「ん?」

 今ジャパニーズって言わなかったか?

 周囲を見渡すと、すぐ横に金髪の少女がいた。

 たぶん俺たちより少し年上くらいで、身長は俺と同じくらいだ。

 スタイルの良い身体に、白めの肌。結構な美人さんである。

 こっちの世界の人にも見えなくもないが、アメリカ人だと言われたらそんな気もする。

 もしこんな留学生がうちの学校に来てたら、南雲と学内人気投票で張れそうだ。

 なんならこっちの子のほうがアイドルやってそうだ。


「イエス、ジャパニーズ」

 ぼそりと言ってみた。

「オオ? ここにもジャパニーズ!」

 俺の発言に反応して振り向いた少女は俺を見てそう言った。

 こっちの言葉と混じっている。

「アナタも転世してきた人カシラ?」

 どうやら同類らしい。

「ああ、そうだけど、あんたも?」

「そうデース。ワタシはアメリカ人ダケド」

 にこにこと愛想の良い人だな。陽気なアメリカ人って感じだ。

「ゴアイサツしたいけど、ここはヤバソウだからサヨナラね。マタ会ったらヨロシクー!」

 そう言って人ごみに消えていってしまった。

 感じの良い子だったし、また会えたらいいなぁ……。


 って、待て!


 彼女も転世者という事は、何かしらの罪状があるはずだ。

 普通に良い子な訳がない。

 雰囲気良い感じの子だったし美人だったけど、気を抜いてはいけないんだよ!

 次に会うことがあれば、その時は注意しておこう。

 何者だったんだろうか。


 彼女の素性も気になるところだったが、周りの盛り上がりが非常に怖いので、俺たちも退散することにした。


少し体調を崩してました。

コロナではなかったです。

ちょっと短めですが、更新しておきます!

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