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異世界取扱説明書

「異世界ってどういうこと!?」

もう一度言おう、なんで係長が驚いてるんだ。あれか?見えているけど信じたくない的なやつか?

「係長が驚くのも無理ないですよぉ!」

新人ちゃんが力強く頷く。同僚も腕を組み頷きながら私を見る。

「そりゃ俺も説明して欲しいくらいだけど」

その言葉に三者とも視線を此方へ向けた。



…待って?何故みんなして私を見る。



「私にもわからないですが」

「えー、だって先輩物知りだし?」

「さっき戦えてたし?」

「逆に冷静すぎて怖いくらい」

三者三様の言葉が突き刺さる。そもそも私がそれなりに動けるのは、ラノベや漫画から教わった異世界知識な訳で。改めて思う、読んでて良かった。サブカル最高。知識は武器。

「残念ですが知ってることは無いですよ。私がなんとなく戦えたのはオタク知識のお陰ですし。此処が何処なのか、なんで喚ばれたのかはわかりません」

社会人、わからないことはきちんと言おう。曖昧な言い方は相手に期待をさせるだけだ。

同僚が首を傾げて尋ねる。

「じゃあ魔法とやらもそのオタク知識なのか?」

「そうですよ。まず異世界でよく有りがちな設定として―――」

私は眼鏡をクイッとあげる。



説明しよう!

異世界召喚とは即ち、なんらかの理由で元の世界から別の世界へ喚ばれるものである。理由は様々であり、勇者として世界を救うため、聖女として魔物から人々を守るため、はたまた巻き込まれただけというのもある。通常は召喚した人間や国のお偉い方々が集まっている召喚の間――魔方陣が描かれていたり―――で目を覚ますのが多い。例外あり。

また別のルートとして異世界転生というのもある。これは元の世界で死んでしまい、転生して異世界で目覚めるものだ。転生した際は人間だけでなく、別の種族だったり、はたまた性別が変わったりと、割りと何でもありだったりする。

そして異世界がファンタジーだった場合、重要なのはステータス。それは自分や敵の強さを知る手段である。レベル、スキルを確認することがまず異世界での第一歩となる。特にスキルに置いて何を自分が持っているのか把握する必要がある。攻撃系なのか防御系なのかによって人生が変わると言っても過言ではない。そして他人や敵のステータスを知ることが出来るスキルを鑑定と呼ぶ。なおレベルやスキルが一般人より異常に多い場合、それをチートな状態と総称する。



「―――つまり!異世界を生き抜くためには、まずこういったことを知らなければなりません!」

「「「お、おう」」」



いっけね、オタク特有の熱い思いをぶちかましてしまったよ。

主人公は眼鏡キャラです。地味めのOLをご想像ください。そういう子が好きです。

冒険者パーティーが空気。

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