第三十七話 世話焼き魔獣と甘えん坊の神獣ⅩⅥ
久しぶりの投稿です。無理なくゆっくり続けていきます。
「お腹が空いたわ。」
「たしかに」
「ワン」
「しかし、お店やってるかな?」
僕はあらためて、周りを見回した。
なるべく、被害は出ないようには立ち回ったつもりだか無傷とはいかないし、何より街の領主が捕縛されたんだ。混乱はゼロと言う訳にはいかない。
「それなら、私が作るよ」
マナリスが目輝かせながら言ってきたが、
当たり前のように僕はスルーした。
「エリザか僕が作るしかないか〜。」
「なんで無視するのよ!」
マナリスが僕に食ってかかる。
「ふざけるな!そんなセリフは人間の食べものを作れるようになってから吐かせ!」
そんな僕とマナリスがふざけ合ってる周りを嬉しそうにフェンリルが駆け回る。
「やれやれ、英雄の凱旋なのですから、もう少し静かに出来ないものでしょうか?」
エリザが僕たちを見つけるなり呆れてたように出迎える。
それでも見惚れるぐらい綺麗な礼で迎えてくれた。
「お嬢様おかえりなさいませ。リュウト様もお怪我なく安心いたしました。」
「ちょっと私の心配は!?」
マナリスが少し拗ねながらこたえる。
「リュウト様の実力を考えれば、怪我をすることなどお嬢様を庇う以外考えらませんので。」
「確かに、そうかもしれないけど…」
納得できてなさそうなマナリスに僕がこたえる。
「逆にエリザが素直に心配する方が心配になるよ。エリザはねじ曲がってるのがデホだから。」
「そうだね。」
マナリスもすぐに肯定する。
「侵害です!」
一人でショックを受けてるエリザを無視して
ケルベロスに声をかける。
「ちゃんと約束は守ったぞ」
フェンリルに「よかった」「酷いことされなかった?」など声を掛けていたケルベロス3つの頭が僕の方を向き直し、
「「「本当にありがとうございます。」」」
と頭を下げてきた。
エリザの拘束も僕達が戻ってきた時点で解いてる。
「約束したからな」
フェンリルも嬉しそうに僕の足元を走りまわる。
「さて、お前らサイズは元戻れるか?」
僕はケルベロスに尋ねる。
「大丈夫だと思います。」
そう答えるとサイズがみるみる縮んでいった。
「これで大丈夫?」
ケルベロスは初めて会った時のサイズに戻った。
「よし、なら今から迷惑かけた人たちに謝りに行くぞ。」
「なんで私たちがそんな事しなくちゃいけないのよ!」
ケルベロスから非難の言葉がでる。
「確かに、お前たちはフェンリルを助けるために此処に来た。だけどお前たちは無関係の人たちにまで迷惑を掛けたのも事実だ!」
「悪いことをしたら謝る。」
マナリスも俺の横に来てケルベロスに言葉をかける。
「じゃないと、フェンリルを攫った人と同じだよ!」
流石にこの言葉が刺さったのかシュンとする。
「わかった、謝りにいきます。」
「うん」「そうですね。」
三つの頭とも、謝ると言ってくれた。
「よしよし、よく言った。僕も一緒に謝るから。」
ケルベロスたちの頭を撫でながら、同行することを告げる。
「なんで?」
ビックリした顔をしたケルベロスたちだったが、僕は言葉を続ける。
「子供たちだけに背負わせるべき問題でもないよ。欲に眩んだ人間…大人の問題でもあるからね。」
僕たちは今回の被害にあった人々が集められている広場に向かった。
「ごめんなさい!」
ケルベロスたちが人々に頭を下げた。
これからも多くの人に読んで頂ける様に頑張って書いて参ります。
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