第三十四話 世話焼き魔獣と甘えん坊の神獣Ⅻ
話を上手くまとめる力が欲しい…頑張ります。
「褒めても何もでないよ…いや、手は出るか。」
僕はマナリスを庇うように男の前に立つ。
「闇ギルドの関係者みたいだね。」
「闇ギルドって何?」
僕の言葉にマナリスが質問してきた。
「冒険者ギルドのように報酬をもらうために依頼を受けるのさ。ただし、まともな依頼ではないけどね。」
暗殺や人攫いなど、まともな依頼ではない。
「お察しの通り闇ギルドの者です。しかし、闇ギルドの人間を前にお喋りとは随分と余裕がおありのようですね。」
不気味なを浮かべたまま、彼は僕に話しかけてきた。
「フェンリルを取り返しに来たご様子ですが、ここまで危険を犯してまで助けるほどのモノですか?」
「あの子をモノだなんて言わないで!」
マナリスが男の言葉に反応した。
「失礼、お嬢さん。私にとっては大事な商品ですので、ついつい生き物だという認識が無くなるのですよ。」
確かに価値観は人それぞれだが、男の言葉は聞いていて不愉快になる。
マナリスは直ぐに言い返そうと、僕の後ろから身を乗り出したが、先に男の言葉に遮られる。
「ですが!私達も大事な商品より大切なモノはございます…。」
男は一呼吸おいて言葉を放つ。
「自分の命ですよ!」
言葉と同時に凄まじいまでの殺気が放たれる。
マナリスは殺気を受け、僕の服の裾を掴んできた。
その手も微かに震えている。
それなりに戦えるとはいえ、強者の殺気に対して免疫が無ければこうもなる。
腰を抜かさないだけでも大したものだ。
僕はマナリスを安心させる為に、彼女の頭をポンポンと叩いた。
「落ち着いて、大丈夫だよ。」
マナリスはびっくっと体を振るわせ、我に返ったようだ。無意識に僕の服を掴んでいる事に気が付き恥ずかしそうに服を離した。
「マナリス悪いけど、少し離れていて。」
マナリスはうなずくと、柱に身を隠すようにして離れた。僕が戦いやすいよう邪魔にならない様に彼女なりに考えたのだろう。
「待たせたね。」
「いえいえ、戦う前にお名前を伺っても?」
男が僕に尋ねてきた。
「リュウト。」
僕の名前を聞いて、男の表情が一瞬揺らいだ。
「なるほど、良いお名前ですね。この場で殺してしまっても覚えておきますよ。」
そう言った男の姿が揺らいだ。
かなりの速さで僕との距離を詰めてきた。
「消えた!」
マナリスが柱の影から驚きの声を上げる。彼女のレベルでは、この動きは捉えられないのだろう。
男は躊躇なく僕の首を狙ってきた。
僕はそれを最小限の動きで躱す。男は間髪入れずに両手に握ったナイフで僕を斬りにくる。
僕はそれを全て躱す。
一瞬の交錯だが、この一瞬に三十以上の斬撃を放ってきた。かなりの使い手だ。
男は蓮撃を終えると距離を取った。
「まさか、今の攻撃でかすり傷一つ付けれることが出来ないとは…いやはや、とんだ化け物ですね。」
男の顔から笑みが消えた。
「君とは場数がちがうよ。」
僕は答える。
「舐めないでいただきたい!私も多くの血で手を染めてきたのだ!」
彼は武器を投擲用のナイフに切り替える。
暗器の使い手でもあるのだろう。一体何処から取り出したんだ。
彼は数本のナイフを僕に向かって投げてきた。確かに速いが、この程度では僕を倒すことは出来ないのは先程の攻防で分かっているはずだ。
僕はナイフを最小限の動きで躱す。
躱したはずだった。
「っ‼︎」
僕の体が何かで切り裂かれた。
「魔法?いや魔力は感じなかったが!」
男は僕にゆっくり考える暇を与える気はないようだ。すぐに第二撃を放ってきた。
男はこの攻撃で、僕を少しずつ削っていくつもりなのだろう。
僕はまた、最小限でナイフを躱す。
男は僕の動きを見てニヤリと笑う。
しかし、その笑みもすぐに消え失せた。
切り裂かれるはずの僕の体は何も起きなかった。その上、僕の手には先ほど体を切り裂いた男のネタが掴まれていた。
「言ったろう…場数がちがうと」
これからも多くの人に読んで頂ける様に頑張って書いて参ります。
ブクマや評価の方も宜しくお願い致します。
本当に書く原動力・励みになりますので宜しくお願いします。




