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『異』世界の警察 日本  作者: かり助
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52話 開戦の時(4)

『レストニア皇国がアルトニア帝国に宣戦布告したニューシングルを引き続きお伝えします。えー、日本時間本日7時半ごろ・・・』


夜のゴールデンタイムの時間のテレビ番組は全て戦争関連のニュースに切り替わり、各局が全力で戦争に関するニュースを放送している。


『あっ、今から今田官房長官による記者会見が始まる模様です。』


画面がすぐさま切り替わり、今田官房長官が壇上に登って行くのが映される。


「えー、本日日本時間午後7時半に、日本国外務省を始め、各国外務省にレストニア皇国の対アルトニア帝国宣戦布告が通知されました。

それを受けて午後8時に国家安全保障会議を招集しました。

政府と致しましては、現時点で我が国に影響がない限り不干渉の姿勢を貫く方針であります。」


今田官房長官が『不干渉』との言葉を発した瞬間記者たちからの激しいフラッシュが浴びせられる。


そして記者会見は質問の時間に移る。


「参柄新聞の田沢です。レストニア皇国と日本国は非常に強い友好関係を結んでいましたが、仮にレストニア皇国からの参戦要請があった場合どのように対応するのでしょうか?」


「友好関係についてはレストニア皇国以外の国と結んでいる友好条約と変わりありませんのであくまでも友好条約を結んでいる国であります。また参戦要請につきましては、日本国に重大な影響を及ぼすと考えられるものに関わることであれば参戦というのも考えられます。ただし現時点におきましては一切参戦しないものとします。」


「読日新聞の高良です。日本の民間船舶が通る航路は大丈夫なのでしょうか?」


「現在、船団を護衛する形で海上保安庁が民間船舶を護衛していますが、海上自衛隊による護衛に切り替える予定です。」




この戦争の影響を受けて日本がサーミト王国に輸出する防衛装備品が大幅に変更されることとなった。

今までは単発後装式の猟銃を改造したものをちまちまと輸出していたが、この戦争の影響もあり、21式小銃にとって代わられつつある89式小銃の輸出が決まったのである。


自衛隊で使用している21式小銃は7.62mm弾を使用するから5.56mm弾を使用する89式小銃は弾薬の共有などの面で不利ではないか?などの意見も出たが、

そもそも21式小銃が部隊に行き渡っているわけでもないし、まだまだ89式が主力の自衛隊なら特に問題がないのではないか?という意見で89式の輸出が決まったのだ。


さらには3 1/2tトラックや、12.7mm重機関銃、機動隊が使っているポリガーボネート製の大盾まで輸出が次々と決定。

さらに情勢によってはモスボール保存されていた74式戦車や海保の巡視艇の輸出も検討されているほどである。


この頃になるとサーミト王国軍に作られた銀輪部隊はその規模を大幅に拡充...というか兵士一人に自転車一台を合言葉に自転車の導入を進め、道路網の整備されてきた王国内での展開は自転車で行えるようになったのである。

『銀輪の兵士』

そう名付けられたサーミト王国の兵士達が負い紐で背負っている武器は槍から単発のライフル銃へ、そして89式小銃へと変わっていったのだった。










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