表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
『異』世界の警察 日本  作者: かり助
31/80

27話 武器輸出解禁と記念式典(2)

なんか文章が思いつかなかったな・・・。

サーミト王国の戦闘機が去ってから数秒、広場はシンと静まりかえる。

『では次は近衛師団の行進です。』

軍楽隊の曲が始まる。この国ではポピュラーな軍の行進曲の『騎士達の進軍』だ。今から約300年前に起きた大戦での騎士達の活躍を讃えたもので、王都の人なら割とみんな口ずさめる曲だ。

その曲に合わせて遠くから近衛師団の兵士が行進してくる。紺色のヘルメットを被り着剣された小銃を携えた兵士達は初めてのお披露目だ。

「なんだ?あの武器。」「ニホンから輸入されたものらしいぞ。」「変な兜だ。」


「国王陛下にぃ、敬礼ッ。」

国王の前まで来ると兵士達は敬礼をする。

この国の伝統的な敬礼は右手をガッツポーズのようにするものだが、小銃を持っているのでできない。そのため捧げ筒のような敬礼になった。(この国の槍を装備している時の敬礼に近い)

その後は槍を持った一般兵士(銃の数の都合上『お前には銃の才能がない』と一蹴されたかわいそうな兵士たち)や騎士達が続く。

そしてメインとなる陸軍の部隊がやってきた。


高機動車に乗ってきた兵士たち(新しい『車両騎士』と言う職種になり、銃を持っている)が人々の視線を集める。

ブルルルというエンジン音を響かせながら進む車両に小走りでついていく人もちらほら。

「すげーな。ジエイタイ(自衛隊)の人たちが乗ってたのを見たことがあるぞ。」「租借地ではいっぱい走ってるが・・・軍用もあるのか。」「いくらぐらいするんだ?」


そしてその後ろから陸上装備の中で一番の火力を誇る60式106mm無反動砲を乗せた73式小型トラックが走って来る。

『これは60式無反動砲といい、ニホンから輸入された中で一番の火力を誇る火砲です。我が国には5門が輸出され、近衛師団に配備されています。この砲の特徴は従来の大砲と比べて極めて反動が小さいことです。』

見ている民衆はなんのことやらさっぱりという感じで従来の大砲とはなんか違うなー程度の反応だった。


『では最後にリクジョウジエイタイ(陸上自衛隊)の行進です。』

演習を兼ねて(サーミト王国には日本とは比べ物にならない大きさの騎士演習場があるためそこで射撃演習などを行う)やってきた機甲科も含めての行進が始まった。曲はやはり『陸軍分列行進曲』だ。

『陸軍分列行進曲』はフランス陸軍砲兵軍楽隊長だったシャルルー・エドゥアルド・ガブリエル・ルルーが作ったもので、『扶桑歌』に『抜刀隊』のメロディーを加えたものだ。

それが陸上自衛隊中央音楽隊の演奏で奏でられる。


『まず行進して来ましたのはフツウカ(普通科)中隊です。ジエイタイ(自衛隊)フツウカ(普通科)はもっとも基本とされる歩兵部隊のことです。』

会場に説明のアナウンスが流れる。まあ日本でも『普通科』と言われたら高校のことかなんかだと思われるだろうから当然だ。


中隊は首の赤いスカーフを揺らしながら行進を始める。そのそろった動きに見ている人々はオオッとなる。

「かしらー右ッ。」

号令官の掛け声で中隊の隊員一斉にが国王の方を向く。

「「おおッ」」

美しくそろった動きは精強さを見ている相手に感じさせる。その動きは最精鋭の近衛師団にも劣らない。


次にやって来たのは機甲科戦車小隊。4両の74式戦車が1列で進入して来る。(道幅の問題で1列になる。)

「なんだよ・・・これ。」「亀みたいだな。」「音がでかいな。」

『ただいま進入して来ましたのはナナヨンシキセンシャ(74式戦車)です。センシャ(戦車)とは我が軍の装甲騎兵が進化したものにあたり、高い攻撃力に防御力そして不整地であっても走れる高い機動性を持っています。』

『これから広場にて近衛師団とジエイタイ(自衛隊)空砲射撃を行います。非常に大きな音がしますのでご注意ください。』

ぞろぞろと進む人の列。皆広場に向かう。


近衛師団の儀礼部隊が小銃を空に構える

「王都近衛師団、空砲射撃ッ。撃ッ。」


パァンッ 


儀礼部隊の射撃は今までは弓矢で行われていたが、小銃の装備により小銃での射撃に変更された。

その後も野戦砲などの空砲射撃が続く(60式対戦車砲はできなかったが)


『では次にナナヨンシキセンシャ(74式戦車)の空砲射撃です。大きな音がしますのでご注意ください。』

緑の旗が赤い旗に取り替えられ装填が始まる。

「装填完了。」

「撃ち方用意、撃てッ。」


ドォオン


鼓膜に響く雷鳴のような轟音。辺りはビリビリと震える。

「おお、なんだあれ!?」「耳が壊れそうだ。」「あんなのがいっぱいニホンにはあるのか・・・?」


この観閲式は日本の実力を生で示すことができ、大きな抑止力になることが期待される。しかし同時に日本の軍事力に大きな興味を抱かせることにも繋がった。











『魔法戦線異状なし!!』も更新します。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ